<オオバナノエンレイソウ>

  はな ひらくまでに

           15ねん
   いつも うえを むいて

・・・エンレイソウは長生き草・・・

   北海道など北の地方だけに分布するエンレイソウは漢字で書くと「延齢草」。成長がとてもゆっくりで、花が咲くまでに15年もの年月がかかります。しかもその長い年月を経て、花を咲かせることができるのはごくわずか。うまく発芽できなかったり、途中で枯れたり、自然のおきては厳しいもの。
   しかし花を咲かせたあとの寿命はとても長く、50年以上も生きるという長寿植物でもあります。ふつう草花は1年で芽を出し花を咲かせ実をつけ枯れるというイメージがありますが、この花は本当にゆっくりと成長するのです。

・・・別名、あめふりぼたん・・・

   この花のことを、ここ道東地方の子どもたちは「あめふりぼたん」と呼んでいます。「花を摘みとると必ず雨が降る」という古くからの言い伝えだそうですが、花ひらくまでに長くかかるエンレイソウを大切にする気もちが伝わってくるように思います。

・・・花の特徴からヤマソバともいわれる・・・

   ユリ科の植物で、ひし形の大きな3枚葉に同じく3枚の花びらを広げ、直径が7センチほどもある大きな花で、芳香があります。 花が咲くのは5月下旬から6月中旬ごろ。夏には三角すいの実をつけます。 この実がソバに似ていることから「ヤマソバ」とも言われ、子どもたちは食べてみるのですが、おいしくはありません。 それでも開拓初期にはこれを食べて飢えをしのいだという言い伝えがあります。
   うちでは放牧地に咲いていますが、牛・馬はエンレイソウを口にしないので毎年健全です。

   エンレイソウはいつも上を向いて花を咲かせます。人間社会もいいことばかりではないけれど、空を見上げ、明るく生きたほうがよいと教えてくれているようです。


・・・オオバナノエンレイソウの生育・・・


  1. 夏にできた種子が地面に落ちる。翌年の春、土の中で種子が発根する。

  2. 2年目の春、1枚だけ葉を地上に出す。
    夏が過ぎると地上の葉は枯れ、次の春まで土の中で暮らす。

  3. 3年目の春、もう少し大きな葉を1枚だけ伸ばす。
    最初の5〜6年は毎年これをくりかえし、少しずつ大きくなる。

  4. やがて3枚の葉を出すようになり、これを5〜6年くりかえす。

  5. 10〜15年目の春にようやく開花する。

  6. 花のあとに黒い果実を結び、1つの花から100〜150個の種子ができる。


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