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2003年５月：ＮＹのタイム誌編集部を訪ねる

　2003年５月、アメリカはニューヨークにある「Time Inc.」の『TIME』編集部を訪ねました。 『TIME』誌は今現在、世界で最もインフォグラフィックに意欲的に取り組んでいる雑誌です。そのグラフィック・ディレクターであるジョー・ラートラ氏との面 会が今回の訪問の目的でした。 彼から色々な話を伺い、制作現場を見学させてもらって感じたのは、やはりこの分野における西洋の先進性です。勿論、日本にも世界に誇れる“図解文化”の伝統がありますが、現実に現代社会において有効活用し、その有効性を社会的に認知するという点において、やはり彼らには一日の長があるように思われます。
　『TIME』ではインフォグラフィック・デザイナーが効率的に仕事を進められるように、バックアップ体制が整っていました。リサーチャーやフォトグラファー、ジャーナリストがデザイナーの要求に応えて資料や材料を迅速に調えるからこそ、ニュース誌という製作期間に制約がある分野においてかくも精緻なインフォグラフィックを掲載できるのだと納得しました。インフォグラフィックという分野に対する深い理解があればこその環境と言えるでしょう。そしてこの分野においては、製作開始時に手にしている参考資料の質が作品の出来を大きく左右するということも再認識した次第です。

　※ニューヨーク訪問について詳しくはこちら。