大叫喚地獄



大叫喚地獄(だいきょうかん)
大叫喚地獄とは、叫喚の下にあり。縦広前に同じ。其の苦の相は上の四の地獄の苦に十倍して重くこれを受く。-顕謗法鈔-

寿命
人間の八百歳は、第五の化楽天の一日一夜なり。此の天の寿八千歳也。此の天の八千歳を一日一夜として、此の地獄の寿命八千歳也。-顕謗法鈔-

大叫喚地獄に堕ちるのは
殺生・偸盗・邪淫・飲酒の重罪の上に妄語とて、そらごとせる者此の地獄に堕つべし。当世の諸人、設い賢人上人なんど言わるる人々も、妄語せざる時はありとも、妄語をせざる日はあるべからず。設い日はありとも、一期生妄語せざる者はあるべからず。若ししからば当世の諸人、一人も此の地獄を免れ難きか。-顕謗法鈔-

例えば有る人が他人の婦女を犯し、衆人の前、若しは王の前に於いて妄語を説いて、「我実にはこの婦女犯さず。」と言い、返って彼の女の家に罰を被らせる。彼の人はこの悪業因縁を以て、身壊れて命終し、彼の一切が闇の大叫喚地獄に生まれて、大苦悩を受ける。