列河増
烈河増 れっかぞう 八大地獄に付随する小地獄の一つ。
地獄にある灰の汁に満ちた河。
熱せられたる鹹水を満つ、有情は中に入って、或いは没し或いは逆に或いは順に或いは横に或いは転じて蒸されて、骨肉糜爛す。大いなる釜の中に灰汁を満たし盛りて、麻米などを置くに、猛火が下に燃ゆれば麻等は中に於いて上下に回転し、挙体糜爛するが如し。
有情もまた然り。たとい逃亡せんと欲するも両岸の上に諸の獄卒ありて、手に刀槍を執って退け廻らしめ出ずることを得るに由なし。この河は壕のごとし。
バイタラニー川 マハーバラータでは三途の川と同義