俺とおやじ 
月刊「サムソン」1982年
     『殿様タイムス』というコーナーへ読者投稿した作品。
物語
 「私」は市会議員の慰安旅行で、奥別府の温泉にでかける。そして宿に着くと、何故か自分だけが別館の離れに部屋割りされていた。部屋に入り風呂にはいるため越中褌一つになっていると、人の気配がする。ふり向くと五十五、六歳の、やさしそうな男が立って私を見ていた。
 男は部屋に入ってくると、
「お父さんは、いい体をしていますね、何キロありますか」
 と言う。 そしてギラギラ光る目でふんどしの上を見て、太鼓腹を見て、それから私の顔を見た。 
 巨根自慢で女好きの私は、その男がなんとなく気に入った・・・・。

 前半は、二人の出会いの場面、後半は、三年後、病気にかかり弱気になっている「おやじ」を「私」が定期的に見舞いに行って励ます場面。
登場人物

●私

 四十八歳、160cm、83kgの肥満体の北九州市の市会議員。評判になるほどのデカマラの持ち主。絶えず何らかの艶聞がつきまとっている程の女好き。若い時から頭が禿げていて、鼻の下にちょび髭をつけている。

●おやじ

 五十五、六歳、158cm、65kgで少し小ぶり。呉服商。やはり北九州に住んでいる。「私」にセックスの神様と評されるほどの男色のテクニシャン。