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北海道自転車ツーリング 10日目
クッチャロ湖〜中頓別〜歌登 −五右衛門風呂−
2013年08月11日

10日目の走行地図

10日目の速度グラフ
速度
10日目の高度グラフ
高度

 昨夜は10時過ぎに寝たのに一度0時過ぎに目覚めただけで後はぐっすりと寝られた。外の音が騒がしくて4時前に目覚めた。やはり北オホーツク100kmマラソンの準備があるらしい。私は眠かったのでラジオのイヤホンを耳に入れて再び寝ることにした。今朝は冷え込むかと思ったが朝はそれほど寒くなく、気温も20℃を示していた。
 次に目覚めたのは4時50分だった。ところがトイレに行こうとテントの外に出ると雨が降っていた。傘を差すほどの雨ではなかったが、少なくともテントは完全に濡れていた。そろそろランナーが横を通りかかる時間になってもほとんど誰も出てこない。霧雨が降っていたというのもあるのだろうけど、沿道に立っていたのはキャンプ場に宿泊している人の1割程度だろうか。キャンパーやライダーはあまりマラソンは興味ないようだ。私は霧雨の中カメラを持って沿道に立った。
撮影日時:2013/08/11 06:43:12 シャッター速度:1/160 絞り:F8.0 焦点距離:32mm
クッチャロ湖畔キャンプ場のキャンプ風景
撮影日時:2013/08/11 05:03:40 シャッター速度:1/20 絞り:F8.0 焦点距離:94mm
北オホーツク100kmマラソン
 私は北オホーツク100kmマラソンという100kmも走らなければならないウルトラマラソンで、なおかつ北オホーツクなどというこんな辺鄙な場所で開催されるのだから参加者はせいぜい数十人程度かと思っていた。しかし実際に沿道を走る参加者の数は100人どころではなく500人以上はいたと思われた。しかも真面目に走る人だけでなく仮装して走る人までいる。自分のことを差し置いてもよくこんな物好きが集まったものだと感心する。彼らに言わせれば今日のような天候はマラソンには最適だそうだ。チャリダーには晴れてくれないと辛いところだが。
 後で知ったことだが今回の北オホーツク100kmマラソンの出走人数は420名で、そのうち329名が100kmを完走。完走率は78.3%との事だ。100kmという長い距離で制限時間まであるのにこれだけ高い完走率というのは見事なものだろう。そして優勝者は100kmを7時間36分で走っている。これは平均時速13.2kmとなり私のカメ作戦よりも早いことになる。私のちんたらした自転車ツーリングよりも早いのだからかなりのハイペースだろう。
 クッチャロ湖畔キャンプ場はスタートから1kmの地点にあったので5時10分にはみんな通り過ぎてしまった。ランナーが通り過ぎた頃には霧雨も止んでいた。ちょうどそのころ東京から来たチャリダー君も起きてきたので話をする。今日はどこまで行くのかと聞くとオホーツク海側を南下するけどまだ場所は決めてないそうだ。晴れていれば頑張って走るけどこんな天気ではあまり走らないかもしれないとのことだった。ここからオホーツク海沿いに南下すると日の出岬あたりがちょうどいい場所だろう。
 テントのフライが完全に濡れていたのでタオルで拭いて乾きやすくして、テントの中で旅の日記を書いた。今日は晴れるようであれば私もオホーツク海側を南下する予定でいたが、天気予報では今日は曇り後一時雨で、しかも夜はかなり激しく降るらしく大雨注意報まで発令されていた。これだったら予定通り中頓別を経由してかみとくツーリストまで走ることにしよう。そうすると今日は70kmしか走らないことになる。これだったらあまり急いでもしょうがないのでテントの中でのんびりと旅の日記を書き6時から撤収をスタートした。
 ところが朝食にラーメンを作ろうとテントの外に出ると再び外は霧雨が降っていた。これでは濡れてしまうので再びテントに入ってテントの前室でラーメンを自炊する。今日は久しぶりにラーメンをおいしく食べることができ、スープまですべて飲み干してしまった。
 撤収作業を進めようとするが、相変わらず外は霧雨が降っておりテントを撤収するタイミングがつかめない。ところが6時40分頃霧雨が止んだ。これを待っていたと思われる私も含めたライダーたちが一斉に撤収作業に入った。空は少し明るくなってきたのでこれ以上雨は降らないように思われた。せっかく1時間以上前にフライをタオルで拭いていたが、また濡れていたのでもう一度拭いて撤収する。
撮影日時:2013/08/11 07:13:42 シャッター速度:1/200 絞り:F8.0 焦点距離:30mm
クッチャロ湖
撮影日時:2013/08/11 07:15:34 シャッター速度:1/400 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
あいにくの曇り空だった
 7時20分にようやく撤収作業が完了し昨日のチャリダーに挨拶してキャンプ場を出発する。途中クッチャロ湖で写真を撮るが曇天ではあまり絵にならなかった。町まで出ると浜頓別は100kmマラソン一色で、警察だけでは警備が足りないのか自衛隊まで出動しており珍しさのあまりこれまた写真を撮る。
 浜頓別の町を抜けて国道275号線に出ると南に走り始めた。ここはかつて2005年に走ったことがあった。今日は今にも雨が降り出しそうな天気で、かつ気温も20℃程度と低く昨日に続いて肌寒く感じるくらいだった。
撮影日時:2013/08/11 07:23:51 シャッター速度:1/500 絞り:F8.0 焦点距離:34mm
役場前にも大きな横断幕が
撮影日時:2013/08/11 08:05:55 シャッター速度:1/200 絞り:F8.0 焦点距離:88mm
北オホーツク100kmマラソンの応募要領
 キャンプ場を出発して30分も経過した頃、サイクリングコンピューターをリセットし忘れていたことに気づいた。今からリセットしても遅いし昨日のデータは記録しているので、今日のデータから昨日のデータを引いて計算することにしよう。ところがこのリセットだけでなくGPSの電源まで入れ忘れていたのですぐに入れる。今日は朝から忘れてばかりだ。
 しばらく国道275号線を走ると下頓別町のニレの木タウンの宅地100坪をタダで差し上げますという看板を見つけた。これは町民や町外からの移住・定住を促進し、町の振興を図ることを目的とした「ふるさと定住促進宅地」として1998年から12戸を区画造成したものだ。3年間100坪の道路、上下水道を完備した土地を無償で貸し付けし、この期間中に住宅を建築し居住したら、貸し付けした土地を無償で譲渡するとのことだ。2006年の北海道自転車ツーリングにおいて厚沢部町で家を建てたら100万円差し上げますというのもあったが、こんな企画でも用意しないとどこも人口流出に歯止めがかからないのだろう。
撮影日時:2013/08/11 07:59:35 シャッター速度:1/500 絞り:F8.0 焦点距離:122mm
宅地100坪をタダで差し上げます
撮影日時:2013/08/11 08:22:43 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:38mm
北緯45度通過地点の標識
 さらに走ると北オホーツク100kmマラソンのトイレやエイドが見えてきた。あの100kmマラソンはエサヌカ線を始めとした浜頓別と猿払の間だけかと思っていたが、実際には下頓別あたりまで走るようだ。ご苦労なことだ。
 国道275号線を走り全長365mの寿トンネルを抜けるとすぐに北緯45度線通過地点の標識がある。道道106号線の北緯45度モニュメント等に比べると余りに貧相で目立たないので知っていなければ気づかないレベルではあるが一応記念写真を撮っておく。この標識だとありがたみに欠ける。
撮影日時:2013/08/11 08:29:47 シャッター速度:1/160 絞り:F8.0 焦点距離:56mm
寿公園の9600型蒸気機関車
撮影日時:2013/08/11 08:31:37 シャッター速度:1/320 絞り:F8.0 焦点距離:27mm
F104J戦闘機
 8時30分に寿公園に到着。ここには9600型蒸気機関車の他に航空自衛隊のF104J戦闘機「栄光」が置いてあることを2005年の北海道自転車ツーリングより知っていたので自転車を持ち込んで撮影する。F104Jとはロッキード社が開発し、1954年に初飛行した超音速ジェット戦闘機で、日本では1963年から1986年まで計230機が配備された。鉛筆のような細長い胴体に小さな主翼で「最後の有人戦闘機」とも言われたものだ。かつては千歳基地をホームベースとする航空自衛隊第二航空団で使用されていたが中頓別町が航空自衛隊から借り受け1982年からここ寿公園で展示しているとの事だ。
 今日は70kmしか走らないのでどこかで旅の日記を書ける場所がないかとあたりを見渡すと、戦闘機の置いてある裏に公園がありベンチもあったので、そこで40分ばかり旅の日記を書いて時間をつぶした。この公園は東屋こそなかったが水場もトイレもありとても雰囲気が良かった。
 9時10分に寿公園を出発。しばらく走ると道道120号線への交差点にさしかかった。私は中頓別の町でコンビニに立ち寄ることにしていたので200mほど行き過ぎてセイコーマートに立ち寄る。二度目の朝食としていつものバナナと飲むヨーグルトを店の前で食べた。まだこの先歌登にコンビニがあるはずなので夕食の材料はそこで買おう。
撮影日時:2013/08/11 09:08:11 シャッター速度:1/160 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
寿公園のベンチで休憩
撮影日時:2013/08/11 09:25:36 シャッター速度:1/400 絞り:F8.0 焦点距離:30mm
バナナと飲むヨーグルトを食べる
 道道120号線に入った時には9時30分になっていた。出発から2時間10分でまだ21kmしか走っていない。カメ作戦よりも遅く1時間に10kmのペースだが今日は70kmし走らないのでこんなものだろう。
 道道120号線は兵案まではほとんどフラットな道が続いた。これなら楽勝かと思ったが中頓別と歌登の間には標高230mの峠があり兵知安川沿いに次第に小刻みなアップダウンが続くようになり、やがて登り一本調子の道となった。途中から急に勾配がきつくなったがそれでも6%を越えることはなく、案外楽な部類の峠だった。途中道にキタキツネを見つけた。向こうも先に気づいたようで逃げ去っていったが、やはり交通量の少ない道ということだろうか。
撮影日時:2013/08/11 09:36:48 シャッター速度:1/400 絞り:F8.0 焦点距離:136mm
歌登まであと29km
撮影日時:2013/08/11 10:28:00 シャッター速度:1/200 絞り:F8.0 焦点距離:42mm
兵知安川沿いの道を走る
 10時55分に峠の頂上に到着。ここまでコンビニから一度も休憩をとらなかったのでいかに楽な峠だったかということだ。峠を下り始めると傘を差さなくていい程度の霧雨が降り出した。私はあまりにも寒かったので雨のためでなく防寒着としてレインスーツを着ることにした。
 峠を下ったところに駐車帯があったのでそこで11時10分から20分だけ休憩し先ほど中頓別のコンビニで買ったおにぎりを食べながら旅の日記を書いた。出発する直前に雲間から太陽が出てきた。さすがにレインスーツを着ていると暑いので脱いで出発する。ところがその直後からまた曇りだし、まだ下りが続いたことから寒くて仕方がなかった。自転車の場合気温にもよるが、登りでは暑いのですぐにレインスーツを脱ぎたいが、下りでは寒いので例え雨が降っていなくてもレインスーツを着ていたいものだ。
撮影日時:2013/08/11 10:53:59 シャッター速度:1/320 絞り:F8.0 焦点距離:46mm
峠の頂上
撮影日時:2013/08/11 12:09:39 シャッター速度:1/320 絞り:F8.0 焦点距離:44mm
コンビニ弁当を食べる
 道道120号線を下り続けて12時に歌登の町に入った。私は失礼ながら歌登の町など中頓別と同程度の寂れた町かと思っていたが、少なくとも中頓別よりは遙かに大きかった。ここが今日の最後のコンビニになるので昼食と夕食の食材を購入する。ちょっとお腹が空いていたので昼食はのり弁を購入し店の前で食べた。
 12時20分にコンビニを出発。再び道道120号線を走り始める。すると歌登を出てすぐにペンケナイ川河畔公園という雰囲気の良い公園があった。東屋やベンチ、トイレ、水場もあり思わずテントを張りたくなってしまうような公園だった。
撮影日時:2013/08/11 12:27:09 シャッター速度:1/200 絞り:F8.0 焦点距離:34mm
ペンケナイ川河畔公園
撮影日時:2013/08/11 13:05:52 シャッター速度:1/160 絞り:F8.0 焦点距離:30mm
ペンケナイ公園
 それからも自転車を走らせる。ここから先は少し登り基調だがきつい登りではなく順調に自転車を進める。すると歌登から7〜8km走った先に今度はペンケナイ公園というパーキングがあり、ここも東屋にトイレ、水場がありびっくりしてしまう。この道道120号線はかなりこうした場所が多いのかもしれない。12時45分から25分ほどこのペンケナイ公園で旅の日記を書いて休憩した。今日は自転車を走らせている時間よりも旅の日記を書いている時間の方が長いような気がする。
 緩やかなアップダウンの続く森の中の道をしばらく走ると健康回復村ふれあいの森の横を通過した。ここは計画通り昨日ここまで走ろうとしていた時の緊急避難用のキャンプ場に考えていた。しかしこのキャンプ場は道道の入り口からフリーサイトまで標高差で170mも登らなければならず、それでいて初日に泊まったきじひき高原キャンプ場のように眺めがいいわけでもないのであまり使いたいと思うキャンプ場ではない。今日は間違いなくパスなので先を急ぐ。
撮影日時:2013/08/11 09:59:31 シャッター速度:1/250 絞り:F8.0 焦点距離:136mm
道道120号線にあった看板あれこれ
 本日最後の峠の登りに取りかかる。といってもわずか標高128mの峠なのであっと言う間だ。案の定あっというまに頂上に到着した。これを登りきれば着いたも同然。ところがこの峠を下っているとき霧雨が降り出した。最初はインターミディエイトモードでレインスーツだけ着てフードも被らずに走っていたが、すぐに本格的な霧雨となりすぐにエクストリームウェザーモードに切り替えた。
 この雨の中でテントを設営するのは嫌だなと思っていたら雨はわずか10分ほどで止んでしまった。もうあと少しだしレインスーツを脱ぐのも面倒だったのでそのまま道道120号線を走った。道道1023号線の交差点を過ぎそろそろかみとくツーリストかなと思っていたが、なかなか見えてこない。ふと大きな民家のような施設の看板を見たら「かみとくツーリスト」と小さく書いてあったのでようやくここだと言うことがわかった。自転車でゆっくりと走っていたから気付いたが、これだと高速で走り抜けるライダーにはわからないと思う。もっともライダーが走るような道ではないが。
撮影日時:2013/08/11 14:37:59 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:35mm
廃校となった上徳志別小学校
撮影日時:2013/08/11 14:38:25 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
かみとくツーリストでのキャンプ風景
 14時ちょうどにかみとくツーリストに到着。受付をしようと建物に入るが管理人さんがいない。入り口には「家にいます」の札がかかっていたが、家がどこにあるのかわからないのだ。私はとりあえずキャンプ場の環境を調べようとフリーサイトを歩き回ったりトイレや水場の位置を確認しようとしたが、フリーサイトにはテーブルが1つあるだけでトイレも炊事場もなかった。ここでどうやってキャンプするのだろう? 私は不思議に思った。
 色々と歩き回っているうちにこれが家ではないかと思われる建物があった。私はそこへ行って呼び鈴を押すと管理人さんが出てきて受付をしてくれた。よかった。管理人さんと話をするうちにこのキャンプ場が通常のキャンプ場と違って特殊だと言うことがわかってきた。まずこのキャンプ場は1982年に廃校となった上徳志別小学校のグランドと校舎をそのまま利用した民営のキャンプ場で、もちろんグランドがフリーサイト。そして校舎は24時間解放されており校舎内にトイレや炊事場があるのだ。しかも宿直室で寝ることもできるというライダーハウスのような機能も備えていた。フリーサイトは1000円と一般的なキャンプ場よりちょっとお高いが、なんと自分で沸かす五右衛門風呂も付いており、今日のような雨の日には教室内で調理や旅の日記が書けてしまうという私にとってうってつけのようなキャンプ場に私はすっかりと虜になった。
撮影日時:2013/08/11 15:50:52 シャッター速度:1/10 絞り:F5.6 焦点距離:24mm
廃校となった校舎内
撮影日時:2013/08/11 15:51:21 シャッター速度:1/10 絞り:F5.6 焦点距離:24mm
かつては教室として使われていた
 受け付けを済ませるとまずは校庭にテントを設営して14時40分から五右衛門風呂を焚きに行く。白滝高原キャンプ場のように薪割りまではできなかったが、それでも自分で焚き付けするのは楽しい。テントを張った直後から雨が降り始めた。テントを張る前でなくてよかった。既に薪は割ってあったので火を付けるだけだが、太くてもう少し割りたいような薪ばかりで火を付けるのに苦労する。風呂の焚き付け口周辺が灰で汚れており知らずに膝をついてしまったのでズボンが真っ白に汚れて取れなくなってしまった。これは洗濯するしかないだろう。管理人さんは30分ほどで風呂は沸くと言っていたが、30分どころか1時間経過してもまだ水の状態だった。薪の量を増やして火力を上げて先に洗濯をすることにした。
 今日は雨が降っているが、校舎の中で作業ができるのでズボンや寝間着代わりに使っている服を洗濯してしまいたかった。そこで薪をくべて先に校舎内の炊事場で洗濯する。まずは寝間着代わりに着ていた服とパンツから洗う。スーパーのビニール袋では小さくて一度に洗うことはできないので、さらに第二陣として灰で汚したズボンを寝間着のジャージーに着替えて洗濯する。
 後で知った話だがこのかみとくツーリストには校舎の宿直室の奥に洗濯室があり、そこには洗濯機と自由に使ってよい洗剤までが完備されていたのだが、そんな事には気付かなかった私はいつものように校舎内の炊事場の流しでスーパーの袋に洗濯物を入れて押し洗いした。そして校舎内にハンガーがあったのでハンガーに掛けて干した。今日のこのキャンプ場の宿泊客は私一人だったので思う存分羽を伸ばして楽しむことができた。
撮影日時:2013/08/11 17:44:32 シャッター速度:1/8 絞り:F5.6 焦点距離:24mm
五右衛門風呂を湧かす
撮影日時:2013/08/11 14:48:56 シャッター速度:1/10 絞り:F5.6 焦点距離:24mm
五右衛門風呂
 17時にはようやく五右衛門風呂に入れる状態になったので風呂で汗を流す。この五右衛門風呂、焚き口の地面からお釜までの高さが20cmくらいと低くて薪を一度にたくさん投入できないのと、湯船の栓が不完全で常に水が漏れているのでせっかく沸いたと思っても水を追加しなければならず、またぬるくなると言う悪循環のため2時間以上もかかってしまった。それでも五右衛門風呂を堪能できてよかった。今日は風呂はあきらめていただけにとても嬉しかった。
 五右衛門風呂からあがって今まで着ていたサイクリングジャージーとパッド付きのパンツを第三陣として洗濯する。そして持参した洗濯用のひもを校舎に張り渡して洗濯物を干した。今日は15時から雨が降ったり止んだりを繰り返しており一般的なキャンプ場では外に干せないので洗濯などあきらめるしかなかったが、ここは校舎内を自由に使えるのでとても便利だ。今日はキャンプ場に早く着いたので過去の旅の日記の加筆修正でもしようかと考えていたが、五右衛門風呂と洗濯だけで3時間もかかってしまいそれどころではなかった。今日の旅の日記はほとんど書いていたしまあ時間に余裕があるからいいだろう。
撮影日時:2013/08/11 17:39:33 シャッター速度:1/10 絞り:F5.6 焦点距離:24mm
備品のそろった校舎内の炊事場
撮影日時:2013/08/11 17:40:42 シャッター速度:1/10 絞り:F5.6 焦点距離:24mm
ライダーハウス代わりの宿直室
 今日は私以外誰も宿泊客が居ないような雰囲気なので校舎の中で炊事することにした。もちろん管理人さんは認めてくれているし、夜何時まで校舎にいてもいいと言ってくれている。炊事道具と食材を校舎に持ち込んで18時から自炊する。この校舎内の炊事場には炊飯器やトースター、冷蔵庫、カセットガス、包丁、まな板等が完備されており食材さえあればそれなりの料理を自炊できるようになっている。しかしそんな事を知らなかった私はいつも通りの夕食しか用意していなかったので、これらの備品には手を触れる事なくいつものコッヘルとバーナーでご飯を炊いた。今日の夕食はカレーと卵スープとカップの野菜とヨーグルトだ。キャンプ生活でありながら体育館のような校舎のテーブルで食べるというのは何か変な雰囲気だがそれもいいだろう。
 食事が終わると後片づけをした後、旅の日記を書く道具、つまりポメラとツーリングマップル、カメラ、ウィスキーを持ち込んで校舎内のテーブルで18時30分から書き始めた。テントの中で書くのと違って校舎の中は明るいしテーブルはあるし作業効率がよい。しかし日が落ちてあたりが暗くなると全面窓張りの校舎は窓がすべて真っ暗で、しかもその窓を蛾が叩く音が時折聞こえたり、校舎内には振り子時計があり、これが30分おきにボ〜ンと鐘を鳴らすのが不気味で、昼間とは違って夜になるとまるで肝試しをしているような感覚だった。
撮影日時:2013/08/11 18:04:06 シャッター速度:1/20 絞り:F5.6 焦点距離:56mm
炊事場で自炊する
撮影日時:2013/08/11 18:23:16 シャッター速度:1/8 絞り:F5.6 焦点距離:80mm
今日の夕食はカレーだ
 このキャンプ場の評価は完全に二分すると思う。家族連れがタープまで張って一家団欒しようとするならこのキャンプ場は完全に外れだ。ここはどちらかというとライダーハウスとライダー向けのキャンプ場を合体させたような雰囲気だ。ライダーハウスのように雨をしのぐことのできる広いスペースはあるしそこで炊事もできる。しかし一人になりたければテントに戻ればプライベートな空間ができる。雨でテントを張るのが嫌なら宿直室で寝ればいい。それでも風呂が付いて2000円だ。他に宿泊する人もなく私一人が校舎を独占することができたというのもあるだろうけど私にとってこのキャンプ場はあたりだった。
 ただ校舎は築100年近く経過しており廃校になってからも30年以上経過しているのでとても古く、所々床が抜けそうなほどギシギシいうし、便所や五右衛門風呂などは隙間だらけで黒板五郎が作ったのではないかと思えるほど手作り感満載。そして台所の流しに便所コオロギが住み着いていたりと、きれい好きの人には向かないかもしれない。もっとも私の場合はあまり気にならなかったが。
 この校舎内には海外作家を中心とした本やゴルゴ13や沈黙の艦隊などのマンガまで並んでおり、しかもエイハブ船長で有名な「白鯨」やトム・クランシーの処女作「レッドオクトーバーを追え!」などその趣味が私に似ていたので驚いてしまった。他にもテレビやDVDなども置いてあったが、これらを勝手に見ていいかどうかわからなかったので、こちらには手を触れずにいた。今度またゆっくりと来たいものだ。
 今日は70kmしか走らなかった。元々、初山別〜天塩〜兜沼〜豊富〜浜頓別〜中頓別〜歌登の合計240kmを2日間で走るはずのところを足の調子を考慮して3日間で240km走るように分割したのだ。おかげで一昨日は初山別〜天塩の50km、昨日は天塩〜豊富〜浜頓別の120km、今日は浜頓別〜中頓別〜歌登の70kmとなってしまった。せめてキャンプ場が30〜40kmおきにあればいいのだが、この先のキャンプ場が岩尾内湖まで104kmもないのであればここで今日の旅を終わりにするのも仕方がないだろう。
 ここ上徳志別は小学校が廃校になるくらいだから相当な田舎らしくラジオの受信状態が悪くて天気予報がよく聞き取れずに困ってしまった。それでもどうにか明日の天気を確認すると、宗谷管区には大雨注意報が発令されていた。ここ数日、気圧の谷にいるだけでなくずっと大雨注意報が発令されているような気がする。さらに北海道は明日も気圧の谷にいるらしく朝から雨が予想された。ここ宗谷管区は午前中が雨、そして目的地の岩尾内湖のある上川管区は夕方から夜にかけて雨とのことだ。これでは明日は一日雨だろう。
撮影日時:2013/08/11 19:24:51 シャッター速度:1/8 絞り:F5.6 焦点距離:32mm
洗濯物を干す
撮影日時:2013/08/11 19:27:34 シャッター速度:1/4 絞り:F5.6 焦点距離:42mm
テーブルで旅の日記を書いた
 もうこれで何日間気圧の谷にいるのだろう。おそらくこれで4日目だろうか。幸いなことに今日も雨の中はほとんど走らずに済んでいる。何かツキがあるように感じる。これだけ雨が降っているのは北北海道だけで函館や札幌あたりは晴れているようだが最高気温が30℃もありあまり近寄りたくない。天気が悪くて気温が20℃くらいか天気が良くて気温が30℃くらいか。これは究極の選択だ。
 そんなことはないと思うが明日もし晴れるようであれば少し逆走して道道1023号線で乙忠部に抜けて国道238号線のオホーツク海側を南下するとしよう。ここからならコムケ湖あたりがちょうど100kmになるだろう。
 曇りか雨で晴れそうな気配がなければ予定通り南下して、まず下川まで75km走ろう。ここでコンビニに立ち寄って補給を済ませた後、天気予報とにらめっこして明後日13日も曇りか雨になるようならあと32km道道101号線を南下して岩尾内湖へ、13日が晴れそうなら国道239号線を東に走って西興部森林公園キャンプ場へ行き翌日からオホーツク海側を走ろう。
 明日下川まで75km走る上で1つ問題があった。それは食料が残り少ないのだ。歌登のコンビニでおにぎりを1つしか買わなかった。下川までせいぜい30〜40kmだろうからおにぎり1つあれば十分だと勘違いしていたのだ。しかもこの75kmの間には標高387mの西尾峠、標高428mの松山峠、標高340mの幌内越峠の3つを越えなければならず、その積算上昇高度は625mになるのだ。朝一番にラーメンとヨーグルトを食べてから行動するとはいえおにぎり1個で峠3つを越えて75km先の下川まで走れるかどうか疑問だ。カメ作戦を使ったとしても6時間。今日は寝酒のウィスキーのアテとしてポテトチップスを買っていたが、ちょっと食料が厳しそうなのでこれを残して走りながら食べるとしよう。
 15時頃から雨は降ったり止んだりを繰り返している。21時30分には旅の日記も書き終わった。本来であれば14時にキャンプ場に到着しているのであれば今日の分の旅の日記はとっくに書き終わって、過去の分の加筆修正をするつもりでいたが、五右衛門風呂を沸かすのと洗濯を3回もしたのでそれに時間を取られすぎたようで旅の日記は今日の分を書くので精一杯だった。
撮影日時:2013/08/11 21:23:49 シャッター速度:1/30 絞り:F8.0 焦点距離:34mm
かみとくツーリストの夜景
シャッター速度:1/10 絞り:F4.7 焦点距離:85mm
キヤノン製のEOS7D
 雨の止んだ合間に三脚を持ち出してキャンプ場の夜景を撮影して回った。校舎の電気を自由につけたり消したりしてライテイングを楽しんだが、2〜3枚撮影したところで再び雨が降り出してしまい校舎に戻った。
 雨が激しく降り出したのでテントに戻るタイミングを逸していた。後で知った事だがこの30分ほどの間に25mmほど降ったらしい。ちなみに気象庁では予報用語として1時間に20mm以上30mm未満の雨を強い雨、30mm以上50mm未満の雨を激しい雨、50mm以上80mm未満の雨を非常に激しい雨と呼びぶそうだ。つまり気象庁の雨の強さと降り方によると、この30分間に傘がまったく役に立たなくなるほどの滝のようにゴーゴーと降り続く雨が降ったことになる。
 今夜紹介するアイテムはカメラだ。ご存じの通り私はカメラに凝っており、一般的な携帯電話やスマホはもちろんの事、コンパクトデジカメでも満足できない私は、北海道自転車ツーリングにおいてももちろんデジタル一眼レフを持参している。しかもその撮影する写真のすべてはRAWで撮影し、帰宅後に現像するという念の入れようだ。おかげで現像時間も含めると相当なものになる。そんな私が使っているカメラはキヤノンのEOS7Dだ。プロ用のEOS1DXはさすがに大きすぎてウェストバッグに入らないし、EOS5D MarkVは内蔵フラッシュが付いていないのでパスしている。私の場合、日中シンクロは多用するので内蔵フラッシュは必須なのだ。かと言ってEOS Kissのようにマニュアルの操作性の悪いカメラも使いたくなかったのでEOS7Dに落ち着いたというわけだ。
 このEOS7Dというカメラは重い事を除いては北海道自転車ツーリングに向いている。まずカタログスペックでもバッテリー1つで800枚の撮影が可能で、これはKissや一般的なコンパクトデジカメの2倍以上だ。充電の見込みのないキャンプツーリングにおいてこのスペックは重要だ。さらにレンズも含めて防塵防滴機構というのも嬉しい。北海道自転車ツーリングでは雨の中でも写真撮影するのでカメラはよく濡れる事が多い。そんな時でも防塵防滴機構があると安心だ。他にも今のカメラには付いていて当たり前だがライブビューで拡大してのピント合わせができたり、ファインダー視野率が100%だったり、ファインダーにグリッドが表示できたり、水平儀が表示できたりと、重い事を除いては不満点のないカメラだ。私にとってデジタル一眼レフカメラを持たずに北海道自転車ツーリングをするなど考えられないまでになってしまった。
 21時55分のNHKラジオの天気予報を聞いていたら校舎に管理人さんが来た。どうもここは22時消灯なのでその前に見回りに来たようだったが、私は受信状態の悪い雑音の中で天気予報を聞いている最中だったので挨拶程度しかできなかった。22時になると雨が弱まったのでようやくテントに戻った。よく考えたら今日はまだ一度もテントに入っておらずテントに入るのはこれが初めてとなった。雨の日はテントに入るのがどうしても遅くなるものだが、こんな22時に初めてテントに入るというのは初めての経験だった。
 テントに戻るとすぐにテントの浸水状況を確認するが、これだけ長時間の激しい雨でもまったく浸水していなかった。私は度重なる雨との戦いに勝つすべを見つけてしまったのだろうか。22時過ぎには雨も再び止んだのでこのタイミングで寝ることにする。寝ようとしたその時、再び校舎に管理人さんが来たようだったが、私は既にテントに引き上げており校舎の電気は消えていたので管理人さんは校舎に入ることなくそのまま帰って行った。今夜はそれほど寒くないのでジャージーの上を着ずにシュラフに入って寝ることにする。

走行データ
走行距離   70.7km
走行時間   4時間23分
ペダリング数   11600回
平均時速   16.1km/h
最大速度   39.3km/h
平均ペダリング数   44rpm
総走行距離   999.6km
天候   曇り
最高気温/最低気温   24℃/18℃

食事
朝食   ラーメン
昼食   バナナ、飲むヨーグルト、おにぎり、コンビニ弁当
夕食   カレー、卵スープ、カップの野菜、ヨーグルト

出費
朝(コンビニ)   バナナ、飲むヨーグルト、おにぎり   335円
昼(コンビニ)   弁当、カップサラダ、ヨーグルト、おにぎり、ポテトチップス   681円
キャンプ場   かみとくツーリスト   1000円
合計   2016円

キャンプ場
名称   かみとくツーリスト
場所   道道120号線上徳志別のすぐ南
  北緯44度44分34秒、東経142度36分15秒
費用   1000円
設備   廃校となった校舎でトイレ、炊事
風呂   無料の五右衛門風呂あり
ゴミ   ゴミ箱あり
行きやすさ   看板が小さくて非常にわかりにくい
乗り入れ   テントまで車、バイクの乗り入れ可
特徴   廃校となった上徳志別小学校の校庭と校舎を利用したキャンプ場
  ライダーハウスとキャンプ場を足したような存在
  校舎は24時間解放されている
  自分で薪を炊く無料の五右衛門風呂あり
  人により好き嫌いがはっきりするキャンプ場
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