重なりあい、絡まりあい、焦らして、滑らせて
幾度もの高まりに声にならない声をあげる。
初めて体感する抗えない快楽。
意味深な艶っぽさで煙草をとりあげて
純真を煙に巻く 唇
「思ったとおり、素敵」
深い溜息のあと、細い腕がまた伸ばされる。
誘う瞳はさっきよりももっと妖しい甘さを帯びて。
覗く舌が熟れた果実の実のように芳しく
貪るように絡めとり息つく間もあたえない程に求め欲する。
痛いほど熱烈さ 背中に赤い爪
見下ろすような視線の魔法
壊れるくらい強く抱いているはずなのに
弄ばれているかのように、彼女の唇が弧を描いてまた誘う。
滲む瞳が、淡い砂丘のような曲線が、差し込む陽の光りに反射している。
それすらも、なにもかも、僕を捕まえて離さない。
目も眩む 日本の女(ひと)
金や銀の溜息で耳元で囁いた
「世界中が 私達見てる」と
はしたないスピードで森も空も奪い去った
死ぬよりも愚かな
情熱
「こんな女は 嫌い?」
悪戯な色っぽさで後ろ手に鍵かけて甘い目で追いつめる
僕を
白いベッドにひらりと黒いレースの花びら
指だけで
すべてが終わりそう