スナイプ全日本選手権の最終予選、東日本スナイプの日がやって来ました。
全日本への出場権は、各レースの順位とポイント制を併用して決められます。これまでのレースで
河内丸が獲得したポイントは103点、ポイント・ランキングは18位、キビシイけれど、あきらめるにはまだ早い
位置です。
1日目。
「今日は日本の東に中心を持つ高気圧に広く覆われ、北陸から東海地方にかけての太平洋側は晴れ、
前線の近づく西日本では雨のパラつく所もあるでしょう。」「気象情報は平井さんでした。」
といった気圧配置でした。
日本の太平洋側にある江ノ島では、北東から東北東の風、6〜8メートル。曇り。風は冷たいけれど、やっぱり
まだ9月です。パドリングジャケットを着込んだ人が多いようでしたが、ちょっと暑そうでした。
Kobantoは半そでの夏用パド・ジャケ、大番頭さんはショート・ジョンで、少し寒かったそうです。
海面は、材木座の前が他より少し濃くなっていて、そのあたりを中心に北は七里ガ浜、東は葉山までの間を
振れたり戻ったりのパターンの一日になるのでしょう。大番頭さんのお好みは、これよりもう少し北寄りです。
蛇足ですけど。
一回目のスタートは、ほんの少し上有利だったと思います。河内丸は何しろ5〜6列目でしたので、
ゼネリコになってホッとしました。
本番となった2回目は、大番頭さんが「どうしても上から出て右へ行きたかった」ため、本部船のすぐそばから
2〜3列目ぐらいで出ました。一見すごい出遅れのようでしたが、走ってみるとそうでもないような、不思議な
スタートでした。風は「フルハイクでちょうどいいくらい」です。
大半のレース艇は左へ、つまり岸方向へ行ったようでしたが、河内丸は「今日は東が要注意」
と考えていましたので右へ行き、コースの3分の2ぐらい行ったところで「ここらで岸寄りへ」とタックしました。
この時なんとあのキントンウン号が近くにいたのですが、あっという間にどこかへ(と言っても間違いなく風上へ)
行ってしまいました。
レイライン近くまで行って、ポートで上マークにアプローチしましたが、イチカミでの順位にはガッカリでした。
「もうちょっと良さそうだったのになー。やっぱりスタボーの走りがじれったかったなー。しょうがない、
ここからがんばらなくちゃ。」と、マークを回りました。
すると今度は、どういうわけかアフタープラーが全然引けません。フリーの走りがメチャメチャに
なってしまい、N大、H政、KO、他多数に、自由自在に抜かれてしまいました。
ゼイゼイいいながら(人間ではなくフネがそんな感じで)サイドマークにたどり着いたら、
サイド・シモはタイトなアビームなのに、Kobantoがわき目も振らずにランチャーを・・・。
悪い事は重なるものです。
異常に大きいサギングのせいで風船のようになったジブをトリムしながら、さらに1〜2杯に抜かれて
ヨタヨタと下マークに到着しました。マークのそばにはボートが止まっていてさかんにフォーンを鳴らし、
次のコースが変更になった事を知らせています。風がかなり東にシフトしたので、
上マークも東に移動されたのでしょう。
この時点ではかなり下位で下マークを回航した河内丸でしたが、2カミの上りに入ったとたんに
息を吹き返し、10メートル近い北東のブローを受けてグイグイと走り始めました。
回航直後はそのままポートで右へ行き、岸寄りの海面が良さそうだったので早めにタックして、
次に振れタックしたのですが、材木座の前あたりにブローラインを見つけ、「あれを拾いに行こう。」と
またタックして、レイライン近くまで行きました。
この間の走りはかなり力強く、ジブシートを持ってハイクアウトしながら、フネとセールのパワーを
充分に感じる事ができました。久しぶりの「走り感」です。上マーク付近で、回航してくる先行集団を
避けなければならなかったため、かなりベアしてしまいましたが、順位は随分上がっていました。
この後のランニングもフィニッシュの上りも気持ちよく走って、とても楽しいレースになりました。
やっぱり、走らなくちゃァ始まらない♪ですね。
次の第2レースのスタートラインに向かってランニングで走りながら、何はともあれ、動かなかった
アフタープラーを調べてみました。Kobantoがゴソゴソとマストの下を探ってみると・・・。発見しました。
アフタープラーのブロックがマストにつながっていません。「つなげるためのシャックルがはずれていた」
のではなく、そもそも「シャックルで留めなかった」状態です。この間の金曜日にマストを倒して
整備した後で、アフタープラーのブロックを取り付けるのを忘れたのです。・・・・・・・・・。