中国でSARS確認


 やはりと言おうか今年もSARS感染の話題がもちあがった。この冬初めての自然感染だそうだ。ハクビシンから感染したのではないかと言われている。昨年は初めてのケースで大慌てであったが、今年は比較的冷静に対応しているようだ。だいぶ昨年の教訓が生きているらしい。

 SARSの怖いところはなんといっても死亡率が高いことにある。これまで未知の病気であるから、治療法も確立していない。病原体はウイルスだから、もちろん抗生物質は効かない。要は隔離して、自然回復を待つしかないようである。予防もワクチンがまだ開発されていないから、うがいや手洗いマスクなどの、基本的な病気予防法に頼るしかないようである。
 こうなると、最後の決め手は個人個人の耐力となる。幸いなことに人間には免疫力と言うものがある。病原体を攻撃して無害化する力である。誰でも持っているが、年をとると落ちてくるものらしい。年をとるのは避けられないが、免疫力を高める方法にはいくつかあるようだ。その一つに笑うということがある。不思議なことに、笑うと免疫力が向上することが実証されている。笑う門には福来るというのは、健康の面から見ても本当である。

 笑うことなら誰でも出来ると思いがちだが、しかし困ったことに、私のような鬱病患者はなかなか笑うことが出来ないのだ。気が沈んでいるのに、笑えるわけがない。上手に笑えるならば、鬱病ではない。毎週笑点を見て真面目に笑いに努めているぐらいだ。ということで私は免疫力が弱いのだ。良く風邪をひく。しかも一旦風邪をひくとなかなか治らないのだ。おそらくSARSに対しても弱いであろう。だから昨年は本当にびくびくしていた。幸い日本では流行しなかったが、今年もそう願いたい。

 さて中国ではハクビシンの処分に乗り出したそうだ。感染源と疑われた動物にはかわいそうだが、いたしかたない処置であろう。真の原因究明を待っていられないのだから。

 SARSのような新たな感染症はこれからも発生するだろう。ウイルスだけではなく、抗生物質耐性菌も問題だ。自然というのは手を変え品を変えて人間に襲いかかってくるもののようだ。それと共に怖いのは遺伝子操作による生物兵器である。研究用につくられたものが、流出しないとも限らない。そうなったら世界中が破滅する。

 そうならないことを強く望む次第である。


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