松下電器のすごさ



 松下電器はすごい。何がすごいかって言うと、FF石油ストーブのリコール問題で、最後の1台まで探し出すという姿勢を貫いている。問題が発覚してからもう数年経とうとしているのにだ。しかも随分古い機種だから、もう見つかる可能性は極めて低いと思われるのに、それでもしつこくやるというのは、会社の意地を感じさせる。

 実はこれにはすごい宣伝効果がある。松下電器の姿勢をアピール出来るだけではなく、消費者に信頼感を植え付けるのに十二分の効果だ。欠陥品を出して何が信頼感だと思われるかもしれないが、実はその逆で欠陥発覚後の対応が非常に重要なのだ。不幸にして欠陥品は出てしまったけれど、松下ならどんな事があっても消費者を無視しない。新しく出る製品は信頼性が高いだろうと思わせるからだ。

 会社勤めをしていた頃同じ様な経験をした事がある。不良品を出して客先から大量の部品交換を求められ、担当外の社員も手分けをして部品交換をした事がある。しかしその対応が良かったせいで、かえって信頼され、その後の取引に有利に働いたのであった。

 災い転じて福をなす。他の会社も見習って欲しいな。



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