落ち葉が危ない


 落ち葉が危ない、そのことに気が付いたのは牛肉のセシウム問題からだった。事の始まりは、セシウムに汚染された稲わらを牛の飼料としていたことで、牛肉から基準値以上のセシウムが検出され、出荷停止になったことである。この稲わらは福島県産ではないけれど、原発事故以降雨ざらしになっていたものだ。雨ざらしの稲わらがセシウムで汚染されていたとなると、我が家の落ち葉も危ないのではないか、と考えるのがまあ普通である。おまけにバーク堆肥もセシウムに汚染されているという話だ。福島県産でなくてもそうなのだから、なおさら心配になった。

 通常庭の落ち葉はそのままにしている。自然に腐葉土化して庭木の栄養分になると考えていたからである。だから庭には半ば腐葉土化した落ち葉がたくさんあるのだ。が、仕方がない、庭にはあまり出たくはないけれど、片付けようと思った。除染のためである。

 実際やってみると、結構な量である。落ち葉だから重量は大したことはないが、家庭用のごみ袋何袋分にもなった。時間もかかるので何日にもに分けて作業をした。そしてこれを燃えるゴミとして、ごみステーションに持っていく。結局は家庭用の可燃物ゴミとして燃やされて、セシウムを大量に含んだ灰になるのだ、そう考えるとちょっと気が引けるけれど、それ以外方法がない。あとは市役所の方で埋め立て処分することになるのだろう。本当は東京電力で始末すべき話だと思うのだけど、この件に関しては全く音沙汰なしである。各地の自治体でも困っているようだ。下水処理場の汚泥も同様の問題となっている。処分場を何とかしないと、厄介なことが続くことになる。



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