3年経ったんだな


 東日本大震災から3年経った。長かったのか短かったのかと言えば、長かったなという印象である。私の場合は地震そのものの被害は初めの数か月を除いてあまりなかったけれど、何と言っても原発事故が大きいのだ。3年経っても解決の糸口さえ見つかっていない。いまだ事故は現在進行形である。私の地区では除染さえまだ手つかずだ。少なくても数十年間はずーと頭から離れない状態が続くのであろう。生きているうちに解決してもらいたいけれど、無理かもしれない。だから私にとっては3月11日というよりも、原発事故で初めて被ばくした3月15日がどうしても忘れられないのである。地震の揺れは確かに死にたくないと思うほど強烈だったけれど、収まってしまえば何とか落ち着く。津波の被害もなかった。しかし放射線は見えないし、しかも四六時曝されているから、もうどうしようもないのである。気にしなければいいじゃないかと思われるかもしれないが、常に頭から離れることはないのだ。最悪の事態を考えてしまう時もある(再事故で避難指示が出るんじゃないかとか)。
 政府の対応も相変わらずだ。担当が環境省なのか、復興庁なのか、厚生省なのか、通産省なのかどうもすっきりしない。それぞれの縄張りの中で、できるだけ悪者にならないように動いているとしか思えない。健康問題が危惧されているから、避難指示や除染がなされているはずなのに、厚生省はほとんど何もしていないように見える。逆に事故に対して最も責任があると思われる通産省が、ああだこうだと勝手に動いているように感ぜられる(事故処理は東電任せだが)。しかも原発再稼働だと。それどころじゃないだろう。原因も良く分かっていないのに。
 福島県やその周辺地域以外の人は3年経って大分意識が薄れてきているようだが、そんなことではまた大きな失敗を繰り返すことになるぞ。


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