最初と最後の学歴


 国会議員の学歴詐称で揺れている昨今である。別に何処の学校を卒業しようがしまいが、大したことではないが、嘘をつくのは良くない。人間信用が第一である。私もこのことに鑑み、自分の学歴に触れてみたい。とまあ、大げさな書き出し・・・。

 まずは、私の学歴に幼稚園卒と言う文字はない。なぜなら幼稚園を出ていないからだ。幼稚園の存在すら知らなかった幼年期。でもって、いきなり小学校に入学したのだった。
 だから入学式の後困った。みんな隣の子と手をつないでお遊戯をしている。私は何でそんなことをするのか理解ができずに、ただ一人で立っていただけ。知っている子は誰もいないから、本当に一人ぽっちで立っていただけなのであった。とても場違いな感じだった。

 もちろん読み書きはできない。ただ自分の名前だけはひらがなで書けるように、母から教わった。今の子供とは大きな違いである。今の子供は漢字も書けるからね。
 おまけに早生まれときているから、体も小さい。当時は一学級40人以上いたが、前から4番目の身長だった。

 最初の学校で、はやハンディを背負う。これは結構後後まで響いた。九九を覚える段になっても、なかなか覚えられない。これには苦労をした。もともと記憶力が悪い方だからなおさらだ。小学校一、二年生のころは、学校についていくのに精一杯だった。

 それでもだんだん学校に慣れてきたのか、学年が上がるごとに成績は良くなっていった。といっても小学生の時は、大学まで進むなんて夢にも思っていなかった。

 その後は何とか頑張って(火事場の馬鹿力的に)、大学に入った。いろんな理由があって、大学には5年間在籍した(つまりは、大学から是非もう一年間二年生をやりなさいと言われて)。今考えれば、この一年間が、その後の人生にとって、重要な時期だった。アルバイトをして社会勉強になったし、大学の図書館や下宿で、文科系の本を沢山読めたから。今こうやって文章を書けるのも、その時の影響が大きいようだ。
 そして一年卒業が遅れたために、就職時に大不況とぶつかってしまったのだ。これが決定的に、私の人生に波乱を呼ぶことになったのです。


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