暖房器具


 冬はコタツでみかんを食べながらテレビを見る。もちろん北海道のような寒地では別だが、これが一昔前の一般的な姿だった。最近はエアコン・洋間が普及してきたから、こういう姿は少なくなってきたのかもしれない。

 さて私の家では、暖房にFF式のストーブを使っている。強制吸気・強制排気だから部屋の空気を入れ換える必要がない。不精者にはもってこいである。しかも火力が強いので、家全体を暖めることができる。温度設定や、暖房開始時間予約も簡単にできるので、すこぶる便利である。灯油も外のタンクから引いてくるので、楽チンだ。難点は室内空気が乾燥すること。一応水蒸気発生はできるようになっているが、水の補給が面倒だ。あとはファンの音が気になることぐらいか。
 更に良いことに、故障がない器具である。16年も使っているが、故障したことがない。さすが日本製、これには感心する。これからも故障しないでがんばってくれ。
 
 これでもって食卓でりんごを食べるのである。FFストーブとりんご、いい取り合わせだと思うよ。

 暖房器具で怖いのは、火事と、不完全燃焼による一酸化炭素中毒である。火事の怖さは皆さん十分ご存知だと思うが、一酸化炭素中毒の怖さはぴんと来ないかもしれない。私は学生時代、法医学の先生の特別授業で、その生々しい実態を写真で見せられたので、人一倍気を使うほうだ。ぞっとしない方がおかしいくらいの講義だったからね。

 むかしむかし青森に住んでいたころは、粉炭ストーブを使っていた。石炭の細かいやつだ。その灰を道路に捨てていた。舗装されていなかったからできたことだけど、当時はおおらかだったねえ。
 コークスストーブを使っていた家もあった。すごい火力で、鉄製ストーブが真っ赤になるほどだ。

 石油ストーブは当時(40年前)あまり普及していなかった。今は石油ストーブが主流。薪ストーブも知っているけれど、あれは結構手間がかかるんだよ。

 暖房はFF式にしろ、石油ファンヒーターにしろ、停電では動かない。エアコン・コタツを含め結局電気頼りなのが、現代の暖房である。何もかもが電気、電気。便利だけれど停電に弱い、脆い社会になっている。
 


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