百歳になったら


 小さい事がどうしても気になる時がある。些細な事とわかっていても、どうしても気になる時がある。そういう時の解決法を考えてみた。

   〜自分が百歳になったら何をやりたいか、考えてみよう、である。〜
 
 いやいや、明日の事を心配している身に、百歳の時の事なんて、とてもとても。

 そう思うのはごもっともである。しかし一見ありえないけれど、ひょっとすればあるかもしれない事を考えるのが重要なのである。

 つまりは夢なのである。”夢を見ましょう”なのである。

 私なら、デュエット歌手になりたい。子や、孫、ひ孫からは猛反対されて、それでもしぶとく頑張るのだ。相手は当然、80歳年下の二十歳の子だ。そして新聞テレビから取材を受けて、有名人になるのだ。

 これは、まず、ありえない話である。でもこういう事を考えていると、小さい事など、どうでも良くなってしまうから、面白い。
 何と言っても、お金がかからないのが良い。そして気分が壮大になって、くよくよするのが馬鹿らしくなるから不思議だ。

 実はこの文章を書く前、暗い気分で、あれこれ小さい事を考えていた。この文章を書いた今、気分はすっきり爽やかである。

 さあて、あなたなら何を考えますか。百歳の水泳選手、百歳の音楽家、百歳のボランティア。

 でも間違っても、百歳のサラリーマンと考えては、いけませんよ。


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