水害これまで二度ほど水害にあった経験があります。一度目は小さい時で床 下浸水でした。トラックの荷台に載って、小学校の体育館に避難した記憶 があります。二度目は高校3年生の夏、この時はひどかったです。床上浸 水を通り越して、押入の上段まで浸かってしまいました。しかも真夜中。 10時頃から最初の浸水が始まったのですが、ゆっくりなので床下浸水ぐ らいで収まるだろうとたかをくくっていたのですが、これが夜中に急に水 かさが増えてついに床上まで来てしまいました。これはたまらんと言う訳 で避難を始めたのですが、外に出るとなんと水が胸まであるではありませ んか。背の小さな母は首までと言う状態。なんとか高いところへと歩いて いくのですが、なかなか水の中では歩きづらい。しかも水が流れてくる方 向に向かって歩くのですから難儀しました。何とか高台にたどり着き、そ の後明るくなってから父の職場の建物(休憩所の様なところ)で一休み。 着替えをして風呂に入ってやれやれでした。 その後家の様子を見に行こうとしましたが、水がなかなか引かなくて近 づけませんでした。排水現場を見に行くとなかなからちがあかない。これ は堤防を壊して排水するしかないと誰かが言ったのですが、県知事の許可 がないと堤防は壊せないと言う。こっちは急いでやれとたきつけて結局堤 防を壊しました。周りからは喚声が。結局知事の許可は事後承諾となった のでしょうね。 家に帰ってからはまた大変でした。押入の上段まで水をかぶったのでほ とんどすべてのものが被害を受けました。ともかく水害の後片付けは大変 です。水を含んだ畳の重いこと重いこと。本当にへとへとになりました。 しかし嬉しいこともありました。受験勉強のまっ最中、教科書や参考書を 使えなくなった私に級友達が参考書を贈ってくれたり、担任の先生からは 英語の辞書をいただきました。教科書は学校からもらったのかなあ、ちょ っとここだけ記憶にないです。 いろいろ人に助けられたこと、そのことを思い出す度、私も何か人の助 けにならねばと思うのです。