<家庭での使われ方>
 理想的には部屋が広くてある程度大きな音が出せるところでマルチ音源を 楽しんでもらうのが良いのです。これでマルチ音源の良さが本当によく分か ります。またマルチ音源では自分が楽団のオーナーになった気分になれるた め、ちょっとした所有者の心をくすぐる効果もあります。これはマルチ音源 はステレオのような再生装置ではなく、演奏装置であるというのがみそだか らです。  とはいうものの、庶民の夢をかなえるためには4畳半でできるようなもの も必要です。単純に小型化するだけなら、小型の高音質スピーカーを使えば いいのですが、いちばん大事だと思うのは使いやすさとデザインです。スピ ーカーが何個もバラバラというのでは自由度が大きい反面使いにくいのです。 やはり一まとめにして一つのバックバンドセットという形が望ましいと考え ています。デザイン的には、ある程度バックバンドをイメージしながらも、 従来のカラオケと少しは感覚的につながる方がいいと思います。奇抜なのは 展示用・趣味用にはいいのですが、家庭用には難しいでしょう。具体的には、 スピーカー群を立体的にまとめるものの、むき出しにならない様目の細かい ネットで周りを覆うのがいいのではと考えています。音的には実際の楽器配 置を考えると横長の方がいいのですが、デザイン的には縦長の方がいいと思 います。このへんはちょっと難しいところです。