<見えない壁>
ステレオには見えない壁があります。見えないので説明が難しいのですが 、簡単に言うとステレオの中にこれ以上入ってはいけないという壁です。ス テレオに近づいて更にスピーカーの間に顔を突っ込んでご覧なさい。音が変 じゃありませんか。壁を超えたからです。このようにステレオでは有る程度 の距離を保って聞くのが必要なのです。一方マルチ音源ではどうでしょうか 。こんなことはないのです。スピーカーとスピーカーの間に顔を突っ込んで も一向に構いません。むしろ楽団の間にいるという感じになるでしょう。こ のようにマルチ音源では壁がないのです。オープンなのです。 ここで重要なことを言わなければなりません。マルチ音源は確かにスピー カーがいっぱい有って場所をとりますが、必ずしも離れて聞く必要がないの で、狭い部屋でも楽しめるのです。意外でしょうか。ですから狭い部屋だか らといってあきらめるたり否定することはないのです。また編曲や作曲も自 由にできます(これがコンピュータミュージックの大きな特徴です)。です から自由自在に操れるのです。自分の専属楽団という気分になれるのです。 これで益々壁がなくなります。受け身の音楽から参加する音楽になるのです。 マルチ音源は新しい音楽の楽しみ方です。技術的に従来のものと違うだけ ではなく、文化的にも違ってくるのです。ここが大きなポイントだと思いま す。マルチ音源は音楽文化を変えるものなのです。一般人が創造的に音楽に 参加できるのです。