<ルネッサンス> コンピュータミュージックを考えた時、独立マルチ音源にしてこそ本当の 生演奏になります。ですから独立マルチ音源による演奏は、本来の姿を取り 戻す、いわばルネッサンスの様なものです。ルネッサンスとはムード先行の 響きではありますが、独立マルチ音源にとって、これが最もふさわしい言葉 なのです。 確かに音が良いのは大事です。パワ−があるのも大事です。しかしステレ オではそれらとは別の何かが欠けていませんか。演奏との一体感があります か。演奏の実在感はありますか。私はこの事が重要だと考えて独立マルチ音 源を主張しているのです。独立マルチ音源にはこれらが備わっています。で すから聞く人にとって演奏が身近なのです。演奏しているところに実際私が 居るのです。 こういうのはちょっとリアリティーが有りすぎるとお考えの方もあるでし ょう。しかしこれは今までのステレオが如何にリアリティーに欠けていたか の裏返しでもあるわけです。確かにリアリティーが有りすぎると困る場合も あります。例えば音楽を聞きながらの勉強には向いていません。そういうな がら的に使うのは間違いでしょう。しかし、しっかり音楽を聴きたい人には 、この上もない道具になります。