カラオケ編 第24話  <超カラオケ>


  これはカラオケを超えたものなんです。だからそれにふさわしい名前をつけ
てやらないとかわいそうなんです。

「ごまかすな!」
「はあ?」
「だから、ごまかすなって言ってるんだよ」
「何のことです??」
「カラオケという言葉を使うなよ」
「なんだ、わかってますよ、そんなこと。だけどカラオケの一種のようなもの
 なんですから、いいじゃないですか」
「カラオケの一種と、カラオケの一種のようなものを一緒にするな」
「カラオケと言った方が通りがいいんだから、しょうが無いじゃないですか。
 ほかになんて言ったらいいんですか」
「自分で名前を付けるんだよ。だいたいカラオケとは基本思想が違うんだから、
 もっとそのことを全面に押しださなくっちゃ」」
「でも新しい名前なんて、誰もわかっちゃくれませんよ。カラオケと言うとす
 ぐわかるけど」
「カラオケという名前くっつけると、いままでのカラオケのイメージから離れ
 られないぞ。せっかく新しい考え方がでてきたのに」
「そうは言ったって、みんなカラオケみたいだと思っているんですよ」
「そこを撃ち破るんだよ。そうでなければただ毛色の変わったカラオケで終わ
 ってしまうぞ。必然的に値段は高くなるんだから、後が続かなくなるぞ」
「・・・」

 あーああ、頭がいたい。

「じゃあ、こんな名前でどうでしょうか。MIDIバンドなんて」
「MIDIって専門用語だからなあ」
「んーそれじゃあ、パソコンミュージック倶楽部」
「大学の同好会みたいだ」
「ああ、ああ、やっぱりいい名前が見つからない」
「一緒に考えてやるよ。例えばPCサウンドジェネレータとかどうだ」
「それじゃ、わけがわかりませんよ。パソコンのボードみたいじゃないですか」
「うーん、分かりやすいものねえ」
「もっと音楽的な名前がいいんじゃないんですか」
「そうだな、音楽的なものだ。ああいいのがあった。サウンドオブパソコンミ
 ュージック、略してSOPM」
「なんだ全然面白くないじゃないですか。もっと気の利いた名前でなくっちゃ」
「あのなー、本当はおまえが考えなくっちゃいけないんだよ」
「そうそう、そうでしたね。さてと・・・」
「いいのが見つかったかい」
「ふっふっふっふふ」
「気持ち悪いな。何か見つかったのかい」
「むっふっふっふふ」
「いいから、なんだよ」
「”合奏団、夢工房”っていうのはどうでしょう」
「ほほー、さまになってきたな。でもまだまだだ」
「そうですかあ」
「もう少し、イメージが湧くやつがいいな」
「うーん、”シンセ合奏団、夢”ならどうでしょうか」
「まあまあかなー」

  とまあこんな具合いで、名前をつけてみたんですが。もう少しいいのがない
ものでしょうか。いろんな人に聞いてみますか。


「どうこんな名前で」
「何だ、どうせやるなら名前を募集すればいいのに。そうすればもっといろん
 ないい名前が出てくると思うよ」
「そうだな」
「そのためにはまず装置がどんなものか要領よくまとめないと。あとはネーミ
 ングのねらい目をはっきりさせることだね」
「うーん、じゃあこんな感じでどう」

  この装置はカラオケの様ではありますが、カラオケではありません。基本的
には再生装置ではなく演奏装置です。毎回毎回、楽譜に従って各楽器が演奏を
しているもので、コンピュータ制御による伴奏バンドというのが本当の姿です。
特徴としては楽器や楽器毎の音量が自由に変更できるほか、自分で曲の編曲も
可能です。もちろん伴奏以外通常の演奏も立派にこなします。
 さてこの装置にはこれまで、便宜上”独立マルチ音源カラオケ”という名前
をつけていましたが、このたび今後の発展を考え、新しい名前をつけることに
しました。つきましては皆さまにはぜひ親しみやすく夢のある名前を御応募し
て下さる様お願い致します。

「いまいち文章は下手だけど、これをもとに体裁をまとめて募集するんだね」

   
  さてどういう名前が集まりますやら。やってみないと分かりませんが、私な
どはどうも硬い名前になって困ります。

:私が考えた名前。

  パソコン合奏団
  今飛雄太(コンピュータ)とその仲間達
  MIDIオーケストラ
  電子演奏連
  ときめきアンサンブル
  エレクトリック生バンド
  電子の夢バンド
  そのまんまMIDI楽団
  スーパーエレクトリックライブ
  


  やっぱり、いまいちだなあ。