マルチ音源編 第5話  <王侯貴族の楽しみ>


 ステレオって本物じゃない。あくまで再生装置である。では本物とは何か。
それはやっぱり生演奏ですね。昔の王侯貴族は、専属のおかかえ楽士を雇って
いて、好きな時に音楽を楽しんでいたそうです。では現在の我々はどうでしょ
うか。もちろん王侯貴族はいなくなりましたので、こんなぜいたくができる人
はまずないでしょうが、代わりにコンピュータミュージックがあります。その
中でも独立マルチ音源は、現在のおかかえ楽士と言うべきものでしょう。とは
言っても市場にはないので、自分で準備するのですぞ。

◎準備するもの

  ・パソコン(ノート型でも、デスクトップでも)

  ・演奏および作曲(編曲)ソフト(パソコンの機種にあったものが必要です)

  ・曲データ(これも演奏ソフトにあったもの、市販品またはフリーソフト)

  ・マルチチャンネルアンプ(楽器編成が6台なら6チャンネル)

  ・音源(同じく6台、または6チャンネル以上独立に出力できるタイプ1台)

  ・スピーカー(同じく6個)

  ・他 ケーブルなど

  このうちマルチチャンネルアンプは市販されていません。ステレオアンプを
3台使うか、自作して下さい。面倒くさい方は、アンプ付きスピーカーを買っ
て下さい。但し高級品でないと、良い音は出ませんが。

  しかしこれだけではまだ不十分なのですぞ。曲デ−タはステレオ対応になっ
ているので、これを作曲ソフトを使って、1曲ずつ独立マルチ音源用に変更し
なければならないのです。こうやって初めて自分専属のおかかえ楽士を持てる
というわけ。でもこれは、この様な代物が世の中にないからしょうがなくこう
なっているだけの話で、これに合わした市販品があれば、簡単にCD感覚で楽
しめるようになるのです。値段だって、パソコン、曲ソフトを抜きにすれば1
0数万円にはできるでしょう(ぜいたくな機能はいっさい省いてですが)。本
当は10万円以下が望ましいんでしょうが、その場合はコンピュータミュージ
ックではなく、マルチトラックのカセットが有望です。既に8チャンネルのカ
セットは市販されています(マニア用にミキサーだとか余計なものがいっぱい
付いています。それを削る)。レコードメーカーではそもそもの演奏はマルチ
トラック録音でしょうから、それを多少アレンジしてマルチトラックのカセッ
トテープは可能でしょう。ただ一般的なものにするには一工夫必要です。ステ
レオじゃ真似できないよーというものを追究しないとね。それも単に奇抜なだ
けじゃなくて、日常的に使えるもの。このへんが最大のポイントでしょうね。
とまあ言葉では何とでも言えるんですけど、実際それを見つけるのが大変なん
ですよね。