マルチ音源編 第6話  <ドラムス考>


  ドラムスを考えてみました。言うならばドラムス考、でも決してどら息子で
はありませんよ、念のため。

「ドラムスなあ・・・」
「ドラムス?」
「うん、ドラムスだ。ジャズやポピュラーで使っている」
「ああ、太鼓やシンバルがいっぱい付いているやつね」
「そう、これが難問なんだ」
「そうかい」
「なかなか独立マルチ音源にならないんだよ」
「そういえば、ドラムスは楽器毎に分かれていないね」
「うん、ドラムスはドラムスという1つの楽器としてごまかしてしまった」
[でもMIDIって、初めからそういう扱いじゃないの」
「ああ、リズム用のトラックは1つしかないから、そうならざるを得ないのさ」
「それに、どうせひとまとめになっているんだから、1つの楽器でもいいじゃ
 ないの」
「まあ、遠くで聴く分には構わないんだけど、近くで聴くと気になるんだよね、
 やっぱり」
「そう気にするなって」
「うん、でも独立マルチ音源と言ってしまったからね。できればドラムスもな
 んとかしたいんだよ」
「いい方法があるかな」
「音源を増やして、各打楽器に1台ずつ割り当てるか」
「相当な数の音源がいるね」
「まともに考えたら8台ぐらいは必要だ」
「ドラムスだけで8台ねえ、他の楽器も合わせると10数台の音源か」
「音源はお金を出せばなんとかなるけど、もう一つやっかいな問題があるの」
「なにそれ」
「曲のデ−タだよ。MIDIのドラムスは他の楽器と違って特殊なデータにな
 っているんだ」
「へえー普通は音階や音の長さ、強さがデ−タ化されているんじゃなかったけ」
「そう、でもドラムスだけが特殊でね。音階に打楽器を割り当てているんだ。
 だから楽譜で言うと和音みたいなかたちになるんだけど、出てくる音はドラ
 ムスの太鼓とかシンバルが組み合わさった音になるのさ」
「ふーん、例えばドがある太鼓、レが別の太鼓に割り当てられているってわけ
 か、面白い」
「面白くないの。それはリズム専用のやりかたなんだ。MIDIにはリズム用
 のトラックが1つしかないから、打楽器を8トラックに分けたら7トラック
 分は普通の楽器と同じような曲デ−タに直さなくちゃならないんだよ」
「それは難しいのかい」
「難しいんじゃなくて、とても面倒くさいんだよ」
「いまできてる曲を直そうとするから面倒なんだろう。初めからそのつもりで
 新しくデータを入れたらいいんじゃない」
「それはもっと面倒だよ」
「でもまあ、できないことじゃないんだから、気長にやりなよ」


 以上、金と暇があればできると言う結論です。やっぱりドラ息子だったかな。