一般音楽編 第8話  <変なパイプオルガン>          

 
  一つの音に対して一つずつの音源を持っている楽器、結構あります。例えば
共鳴部分を別としても、ピアノ、ハープ、ハーモニカ、木琴などがそうです。
これらは独立マルチ音源楽器と呼べるでしょう。さて皆さん、パイプオルガン
は御存知ですね。あれはまさしく巨大な独立マルチ音源楽器なのであります。

「部屋の中で、パイプオルガンの音に浸りたい。あれは心が落ちつくんだ」
「もともと教会音楽として発達したのだから、そうだろうな」
「信仰は別にしても、いいものはいい」
「瞑想してるような感じかな」
「うん、あれを聞いていると、小さなことをくよくよ考えるのが馬鹿らしくな
 るんだ」
「それは精神衛生上いいことだ。でも余りレコードは出ていないけど」
「そうなんだ。しょうがないからコンピュータミュージックを使って、自分で
 音作りをしようと思っているんだ」
「それをやるなら、初めからマルチチャンネルで考えたら」
「マルチチャンネル?」
「ああ、パイプオルガンって一つ一つの音の音源が独立してて、それが束にな
 っているんだ」
「あの竹筒束ねたようなやつがか」
「ああ、だからパイプオルガンっていうのは、巨大なマルチ音源楽器なんだよ」
「そうか、それじゃ初めからマルチチャンネルで考えた方がいいな。でも普通
 のMIDIならチャンネル数が少なすぎるよ」
「確かにそうだけど、しょうがないんじゃない」
「ということは、16チャンネルでやるってことか」
「まあ、琴なんかは少ない音で十分音楽性が高いのができるのだから、心配な
 いって」
「ああ」


 うーん、なんかおもちゃみたいなパイプオルガンになってしまった。