主張編 第7話  <本物指向>


 マルチ音源は本物指向の音楽表現です。

 裏返して言えば、

 完全なる本物ではないと言うことです。

 完全な本物は本物を指向しません。

 自分が自分自身を指向するなんて、

 そんなことはありません。

 ですからマルチ音源は、本物に近い部分を備えているというのが本当でしょ
 
 う。では本物とはなんでしょうか。

 私は人間による生演奏だと考えています。

 コンピュータミュージックも生演奏です。

 しかし本物とはいいきれません。

 それはロボットによる演奏も同じ事です。

 もちろん偽物ではないのですが、

 通常言われている本物という感覚から外れているということです。

 本当は、違う表現がふさわしいのでしょう。

 本物、偽物を超えた新しい言葉です。

 あまりこだわるのもどうかと思います。

 新しい音楽表現としてとらえてもらえば、

 それでいいとも思います。