通信編 第1話   <ニューミュージカル>    


  ある遊園地でのお話です。

「そろそろイベントの内容を考え直さなくっちゃね」
「毎回毎回怪獣ショーじゃ、飽きられてしまうからな」
「とは言っても、人を呼べるやつはそうそうないんだよな」
「怪獣の代わりに動物ショーはどうかな」
「動物ショーか。でも猛獣が逃げ出したらどうする」
「そうだな、そういう例はあるもんな。かといって、羊や兎ばっかりという訳
 にはいかないしな」
「やっぱり人間か」
「そうなるとぬいぐるみか」
「結局、怪獣ショーと変わりばえしないんだよなー」
「じゃあ、ほかになにかある?」
「ミュージカルなんかどうかな」
「ミュージカルか、子供が集まるかな」
「子供向けのミュージカルさ」
「じゃあやっぱり、ぬいぐるみ着せた方がいいんじゃない」
「でもぬいぐるみ着て、歌は歌えないんじゃないの」 
「歌は録音さ」
「そうか、そういう手もあるか。でもいまいちだなあ」
「もう少し凝ってみようか」
「どうやる?」
「ぬいぐるみ一人ずつにスピーカーをもたせて、そこから歌を流す。聞いてい
 る人はそのぬいぐるみが歌っているように思う」
「なに、何だって」
「独立マルチ音源の応用だよ。ぬいぐるみ一人一人にスピーカー付きの受信機
 を持たせて、そこに無線で各自の歌を送るんだよ。そうすればぬいぐるみが
 自分で歌ってる様に聞こえるじゃないか」
「なるほど、じゃあ録音も一人一人別々に録音しなくっちゃ」
「ああ、それは劇団に頼もう」
「無線の方はどうする?」


 それは○秘です。でも分かりますよね。


「おれ劇団に交渉に行って来る」
「ぼくは、無線の方だ。○○通信機に行って来る」


   成功を祈ります。


  芝居やコントにも応用できます。