WAGAニュース8月号

 今年も暑い夏がやってきました。
 約10年前に引っ越してきたときは日中でも家の北側は割と涼しく、夕方以降になると窓を開けていると少し寒いくらいに感じられましたが、年々1日数時間はエアコンを入れるようになってしまいました。家の周りの温度というより、1日の体内にたまった火照りを冷やすためついエアコンに手が伸びてしまうような気がします。
 さて最近のニュースとして、N運輸事件判決(地裁)があります。これは定年後に有期雇用労働者として再雇用されたトラック運転手3名が、定年前の正社員と同じ業務なのにその賃金に格差があるのは労働契約法20条違反だとして、勤務先運輸会社を提訴した事件です。
この判決で東京地裁は、労働者側の主張を認め、運送会社に対して定年前の賃金規定を適用し、差額分の支払いを命じました。
 その根拠は労働契約法第20条によるとされました。第20条は「有期契約の労働者が期間の定めのない労働者と比較して労働条件が異なる場合業務の内容その他を考慮して、不合理であってはならない」というものです。
 この判決をさっと読んだとき「同一労働、同一賃金」に反するという理由からだと思っていたのですが、労働契約法第20条では定年前と定年後の賃金体系の相違自体は許容されているということです。
 では20条のいう「不合理」の判断基準はどこにあるのでしょうか?
①労働者の業務の内容及びその業務に伴う責任の程度(職務の内容)
②当該職務の内容及び配置変更の範囲
③その他の事情
 今回のN運輸事件判決では、①②を重視し、有期契約労働者が無期契約労働者と全く同一であるにもかかわらず、賃金の額に相違を設けることは違法だと結論付けました。
 さて、定年後の労働条件の引き下げに際して会社が説明する手法として「高年齢雇用継続給付といって賃金の下がった分は雇用保険で補てんされるから」というものがあります。実際年金相談の窓口には、労使ともに「どのくらい下げても(下げられても)、大丈夫なのか?」といった定年前のご相談がよくあります。この点についても、判決では「職務の内容等がまったく変わらないまま賃金だけを引き下げることが広く行われているといった事実を認めるに足りる証拠はない」としています。
 時間の短いパートさんだからあるいは年金等のもらえる高齢者だからといって、安易に労働条件を提示せず、正社員との相違点を明確にして、よく説明の上、納得して契約を結ぶことが重要です。
 またN社のケースのように業務(運転業務)を全く変更しない場合は、賃金の低下に見合った職務の責任範囲の縮小といったようなことを検討する必要があります。
 今回は「同一労働、同一賃金」が直接の根拠ではありませんでしたが、それを常に意識し労働条件を考慮すべきだということですね。

♦今月のWAGAの庭♦

8月のWAGAの庭は桔梗です。
去年庭に地植えをした桔梗は昔ながらの青紫色で、体長は約70cmから1mほど。
病気や虫に強く、夏の暑い時期に次々に蕾をつけてくれる優秀な花です。切り戻しても根元からまた何本も茎が伸び
夏の初めから秋近くまで長く庭を彩ってくれます。
それにしても桔梗はつぼみが開く過程がかわいいですね。淡いグリーンの蕾→青紫の蕾→ポンッと星形の花☆
ためてためてパッと花開くところがなんとなく体操の鉄棒の着地に似てると思ったので、右のイラストはリオオリンピックを意識してみました