最後の瞬間

by Tarumi


最後の瞬間 あふれる涙も拭かずに君は
「ありがとう」と一言笑い返すから もう何も言えない

出逢った頃のあどけない君は どこへ行ったのだろう
気づかないうちに君は 大人にかわっていたね

もう 君に描いてた夢がほら消えていく
涙さえ その瞬間(とき)を早めていくだけ


最後の言葉を言えない僕に やさしく君は
「言葉で始めない出逢いもあったから」と静かに告げた

別れることに臆病なのは むしろ僕の方だね
同じ道を歩いてきた 二人足跡はあっても

もう 二人の距離は 新しい道が ほら離してく
もう君は遠くて見えない