ほんとにこれでいいの ?
 まさか広島の位置をご存じない方はおられないでしょう。 私は、中学三年生にもなればみんな知っているものと思っておりました。 
2月初めにおこなわれた全統模試の社会科で「瀬戸内海に面し、世界で初めて原子爆弾が投下された都道府県を地図上に黒く塗りつぶしなさい」と府県の境界線入りの日本地図が出題されました。 試験監督をしていた私は「なんという易しい問題を出すのや」と少々憤慨しながらも、念のためと思って後で子供たちの回答をチェックしてみると、なんと4人に1人が間違えていたのにはびっくり。 隣の岡山や山口と間違えているのはまあ許せるとしても、福岡、佐賀、長崎、ひどいのになると静岡を塗りつぶしているものまでありました。 これが ゆとり教育の現実なのだろうかと唖然としてしまいました。 アメリカ人の友達などから「自分の国のことを知らない日本人が多い」という批判を聞くことがありますが、こんな現状では納得するしかなさそうです。
3の英語の教科書で、有明海の話が載っています。 今年の中 3生の塾生は成績優秀者が多かったのですが、有明海の位置を知っていた子はほとんどいませんでした。 この時も「なにオー」と怒って「君たちはもっと社会に対して関心を持たないとだめだ」と説教したのですが、有明海どころか広島でさえこの状況ではもうお手上げとしか言いようがありません。 
いつかのお便りで「大学生になるまでに一度は家族みんなで広島を訪れてください」と書きましたが、子供たちから聞く話は、ディズニーランドかユニバーサルスタジオだけです。 子供に「もっと勉強しなさい」と言うだけでなく、家族みんなで生活のあり方を考えていただきたいと思います。
これを書いたのは二月中旬でしたが、このあと子供たちと話していると、庄西中学は今年の修学旅行で広島に行くことになったそうです。 先生からの提案だったそうですが、とてもいいことだと思います。


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