評点「5」 63.2%から0.0%の格差
東京都庁は10月10日、今年度から新たに導入された「絶対評価」による公立中学3年生の1学期の成績分布を公表しました。
新学習指導要領の実施にあわせ、文部科学省は、クラスや学年など集団の中での位置を示す相対評価を、目標の到達度を見る絶対評価へ切り替えました。皆さんのお子さんたちの1学期の通知表も絶対評価でついたものです。従来は各教科で「5」「1」が各7%、
「4」「2」が各 24%、「3」が38%と配分が決まっていましたが、全員を「5」や「1」にすることも可能になりました。
都教育庁が都内の公立中学630校の3年生について、1学期の成績を集計したところ、9教科全体で「5」が9・7%「4」が25・2%、
「3」が41・8%、「2」が17・5%、「1」が5・8%という分布になったという。 しかし中身を精査してみると、主要5教科で「5」の最高が 63・2%(数学)から最低の0・0%(英語・社会)、「1」も最高 38・1%(英語)から最低0・0%(五教科)の開きがありました。東京都は今年度からこの絶対評価で高校入試の内申書をつけることになっていますが、この格差をどう評価していくのか疑問です。新聞によると、「他校との比較で、「5」が多すぎるなど極端な偏りがあれば、2学期以降は修正せざるを得ない。そうすれば、調査書の評価も妥当な線に収まっていく」というのですが・・
富山県は、内申書には従来の相対評価点をつけることになっていますが、通知表の絶対評価との換算基準などは示されていません。都のような分布表も公表されていませんので、はっきりしたことは判りませんが、極端な場合、通知表が「5」の人でも入試の調査書では「3」になることもありえるのです。1学期の成績がよかった人もこの実態を踏まえて勉強してください。実際問題としては、定期試験や実力試験の総合番数を中心に“輪切り指導”になるのではないかと思われます。
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