中秋の名月(十五夜)

 

 中国から仲秋の名月として伝わってきたといわれる。この十五夜は理論上最も早い十五夜は9月7日、最も遅い十五夜は10月8日になります。

十五夜に関する薀蓄(うんちく)は、他のHPに沢山ありますので、ここでは割愛させていただきます。

 旧暦8月15日の夜の月を見る風習は大変情緒のある、季節の風習として残っていますが、昨今どれだけの人がきちんと、この風習を行っている

でしょうか。私の父は、神棚の水替えと2月の豆まき、そして、この十五夜は死ぬ前年まで欠かさず行っていたのを覚えています。父は、明治の人

ですから、私が小さいときは大変怖い親だったことを懐かしく思い出します。小学校もろくに出なかった父は、字はまともに読めなかったが、薬草と

木の名前は驚くほどよく知っていました。ケガをしたり捻挫をすると薬草を取ってきて、すり鉢で塩を混ぜながらすったものをシップ薬として貼ってく

れたものです。

 十五夜の日になると、どこからかススキを取ってきて花瓶に挿し、母に団子を15個(普通は旧暦の

月の数12か13個)つくらせ皿に盛り、小さなテーブルにそれらを載せトウモロコシ、枝豆、丸い果物

(西瓜、ブドウ等)、さつま芋、里芋、紫色の野花、ホオズキを一緒に添える。窓を開け、その中にどこ

から持ってきたのか稲穂を添えて手を合わせていました。

 私は十五夜よりも団子と果物が気になっていたことはいうまでもありません。夜も更けると飾ってあっ

たものを下ろし、一家そろって全部平らげ、ほおずきの袋を口の中で鳴らしていた思い出がよみがえり

ます。地方によっていろいろなやり方があるとおもいます。どうか十五夜の風習を子供たちにだまって

教えてあげてください。 何も昔のやり方でなくても、現代に会わせて自分なりに工夫をし子供たちと一

緒に楽しんでください。食べるものに目が移っても、いつかは懐かしい家族の思い出となって心に残る

ことでしょう。

 

素材提供「季節の窓」

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2004年9月23日
突然 申し訳ありません,
只今,仲秋の名月のことを調べていまして,その日は必ずしも満月にはならないと言うことが分かり,

今年は,9/28が月齢13.5だと知りました。さらに同日22:09に満月であるようなHPを見つけま

した。
 どうなのでしょうか。
 また,月齢とは午後9時の時点でのものなのでしょうか。
 月は,1晩のうちにも満ち欠けの変化はするように思うし,そのようにも思うのです。 

しかし次の日の月齢が14.5になるというのが分かりません,
 お教えいただければ幸いです。

仙台市 M・S

 
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これは、大変大事な質問です。大抵の人はわからないままでいるとおもいます。
今作成している暦でいずれ出そうとおもっていましたら、ご質問が先に出ましたのでこのページでお答

えします。
 

通常何も表記していない場合は、グリニッジ標準時間(GMT)。
JSTと表記している場合は、日本時間21時00分を基準としたそのときの月齢を表しています。
仲秋の名月は、旧暦の8月15日。昔から満月として『十五夜』を祭ります。
ご指摘のように9月28日は日本時間21時00分には月齢13.9です。
満月を迎えるのは、22時09分です。

この日は満月の14.75を迎えるはずですが、当日は満月の月齢14.75ではないようです。
どうしてなのでしょうか。

月は出始めてから月の入り(12時間として)まで、月齢で約0.5弱変わっていきます。
最も大事なことは、

月の軌道が真円ではない(離心率)ことなどの理由があります。(参照:満ち欠けと運動)

新月から満月までの日数は約13.8〜15.8日の間で変化していきます。このため、旧暦15日の日付と

満月の月齢14.75が一致しないことが約半数あります。

その他、旧暦(太陰暦)にもとづいていることに問題が発生します。
太陽暦は、1〜12月まで31,28(29),31,30,31,30,31,31,30,31,30,31 となって、今年2004年は366日に

なります。旧暦は、今年は閏月があり2月が2回発生しています。これは、19年に7回閏月が挿入され

ます(メトン周期)。今年が閏月になります。約2.7年に1回閏月が発生することになります。

今年旧暦2004年(月の日数)は、
1月(29日)-旧暦1月1日は、新暦の1月22日〜
2月(30日)-2月20日〜
閏2月(29日)-3月21日〜
3月(30日)-4月19日〜
4月(30日)-5月19日〜
5月(29日)-6月18日〜
6月(30日)-7月17日〜
7月(29日)-8月16日〜
8月(30日)-9月14日〜 十五夜は9月28日
9月(29日)-10月14日〜
10月(30日)-11月12日〜
11月(29日)-12月12日〜
12月(30日)-2005年1月10日〜2005年2月8日/(旧暦12月30日)
2004年の旧暦は384日となってしまいます。
384日-366日=18日多いわけです。

月は新月から新月まで 29.530589日(29日12時間44分02.78秒)かかっています。
だいたい、おわかりになるとおもいますが、旧暦は平均29.5日で計算していますので、閏月のない年は

354日で毎年約11日位ずつ足りないほうにずれてしまいます。その上、細かい時間では、旧暦で1ヶ月

に約44分半端が出ます、大雑把に計算しますと今年は閏月を入れて 44分×旧暦9.5ヶ月分=418分 

ずれ込みます。これは約7時間です。この7時間を覚えてください。

例えば、ある年の旧暦1月1日の新月の瞬間が00時01分ではなく23時59分でしたらどうなるでしょうか?
もう、おわかりになりましたでしょう。
こんなときは、日付で言う1日位は簡単にずれます。まして、今年は閏年です。
ですから、ご質問のように旧暦8月15日の十五夜は満月とは言いきれないのです。
旧暦にあわせて、単なる8月15日は十五夜といっていると覚えてください。

 

昔の天文官は、月が見え始める三日月を見つけ月の初め(1日)を決めたり、暦をつくったり、日食・月食

を予報したりするのは大変な仕事だったようです。下手をするとウムを言わさず死刑になった国もあるくら

いですからね。しかし、月に合わせている旧暦でもよく考えてつくられていますね。

 
昔から満月前後を含む3日間を満月といっています。
十五夜お月様です。厳密な満月である必要はありません。
そうでないと、日付上満月を迎える瞬間が日本時間12時00分、日本の裏側で満月になってしまうときも

あるのです。
ま〜、ゆったりと、月見だんごでもほうばりながら、今度の十五夜を楽しんでください。
(2004年9月24日)

 

2007年の十五夜は25日、満月は27日です。

2011年の十五夜は9月12日で、旧暦の十五夜と同じ日になりました。

2012年の十五夜は9月30日で、旧暦の十五夜と同じ日になりました。

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― コラム  十五夜の薀蓄を少し・・・ ―

十五夜について、「年中行事」という古い文庫本の中の"八月の年中行事"という項に下記のように記さ

れています。
 

 今日でも、なお陰暦で行われている年中行事は十五夜のお月見です。年によって、陽暦の上での日が

定まらないので、八月の候で取り扱うことにしましょう。八月十五日のお月見の風習が始まったのは、中

国の唐の末であるといわれています。月を見るのは何も八月に限ったことではありませんが兼好法師も、
   秋の月は限りなくめでたきものなり。いつとても月はかくこそあれとて、
  思ひわかざらむ人は、無下に心憂かるべきことなり。
といっているとおり、中秋の明月はやはり一番美しいものです。白楽天の、
   三五夜中新月色、二千里外故人心。
の句も人口(ひとくち)に膾炙(かいしゃ:広く世人に好まれ、話題に上って知れわたること)しています。

わが国で八月十五夜の月を賞する風が起こったのは、唐の影響で、文徳天皇(西紀850-858在位)のこ

ろの人である島田忠臣の家集「田氏家集」に「八月十五夜月ニ宴ス」とか「八月十五夜月ヲ惜シム」とい

う題で作った詩があり、又古今集に、紀貫之や素生法師の十五夜を詠んだ和歌がありますから、平安朝

時代の初めごろから、文人の間に月見の風習が行われだしたのであろうと考えられます。江戸時代に

なって、民衆の生活が安定してからは、十五夜の月見は非常に盛んになりました。まず八月十四日の月

を待宵(まつよい)といいます。十五日が晴天でなく、月が見えない場合を考えて、前夜の月を賞したので

す。十五夜には、縁先などへ机を出し、芒を飾り、お酒、白い団子、栗・枝豆・柿などの供物をそなえます。

特に芋をそなえるので、十五夜の月を「いも名月」などとも呼びます。面白いことは、月に供えた団子など

を、そっと盗みとることが行われて、家人がそれを見ても見ないふりをします。十六日の月を十六夜(いざ

よい)とも既望(きぼう)ともいって、観月の宵としました。(抜粋、一部補填・補足)

参考文献:「年中行事」今井 栄 著/梅谷学習文庫 中等教育研究会 昭和28年6月30日発行
―2012年9月6日追記―