● 月に関係する用語  
     
LM Lunar Module 月着陸船のこと。
LOI Lunar Orbit Inserfion 月周回軌道に乗ること。
LOS Loss of Signal 飛行体が月周回中に裏側に入って電波信号が途絶えること。
アーマルコライト Armalcolite 鉄とチタンに富んだ鉱物。アポロ11号のアームストロング、オルドリン、コリンズの名前から由来。
アグルティネイト Agglutinata ガラス、鉱物の結晶、小さな岩石片が混じり合って、一塊のガラス状物体。
アルベド(反射能/ボンド・アルベド) albedo(Bond albedo) 反射能。惑星や衛星表面の太陽光反射比率。金星の反射能は、0.78と大きな値、月は0.07と非常に小さい。
インパクト・メルト Impact Melt 衝突溶融物。
衛星 Satellite 惑星は太陽の周りをまわり、同じように惑星の周りをまわっている天体が衛星(地球では月)と呼ばれる。また、人工衛星といって人間が造ったものもあり、月や地球その他の惑星とその衛星を回るものも衛星(人工衛星)という。
エジェクタ Ejecta 噴出物。隕石の衝突又は内部からの噴出でクレーターの縁に高く盛られた物質。火山説でいけば噴出物、隕石説でいけば破砕堆積物。
エパクト epact 春分の翌日の3月22日、月齢の新月からのずれをエパクトと呼ぶ。
下弦(下弦の月) Last quarter(last quarter Moon) 月齢約22.5の半月。東側(左側)が光っている。
暈(かさ)/ハロー halo(ring) 太陽または月の周囲に見える光の輪。光が、微細な氷の結晶から成る雲で反射・屈折を受ける結果生ずる。広義には光冠をも含む。(広辞苑)
クォーエン Kueyen 月(ハワイの現地語)
クリープ KREEP 放射性元素ウランとトリウムを含む月の高地にある玄武岩。
グリニッジ平均時(世界標準時) GMT(Greenwich Mean Time) グリニッジ標準時(Greenwich mean time)は世界標準時(Universal Time)とも呼ばれ、天文学において基準になる時間である。天文学においては満月を示す時刻は、その国の時刻表示が無い限りグリニッジ標準時を基に出され、日本ではJST(日本標準時)21時を基にしている。
グレージング grazing occultation 接食掩蔽という天文現象。月がその背景にある星を「かすめる」ように隠す現象。
月齢 age of the moon 月と太陽の視黄経が等しくなった瞬間を朔といい、朔の瞬間から経過した日数を月齢という。時間の端数は日の小数(小数点以下1位まで)で表す。本来無名数であるが、日付と同じ呼び方をすることもある。朔を0.0として、たとえば朔後2日と12時間後の月齢は2.5となる。朔望月は平均29.53日であるが、月の公転の不整のため±0.27日の差があり、満月の瞬間(望)の月齢が14.8になるとは限らない。天体暦には毎日の一定の時刻におけるが掲げてある。
サーマルブランケット Thermal Blanket 人工衛星とか、月着陸船に貼り付けてある、金色の断熱シート。キャプトンと呼ばれる、透明で薄い樹脂膜に、銀やアルミニウムを蒸着させたもので、これを何枚も重ねる。重ねるときに、シートどうしの間には、ダクロンと呼ばれる紙のようなものを挟む。宇宙には空気がないため、寒暖の差が激しく、熱の遮断が必要になる。また、宇宙線などから内部の機器を守るためにも必要となる。
サロス saros サロスは“繰返す”という語源から来ている。日食や月食が同じ状況で起こる周期、4世紀以上前に古代バビロニアのカルディア人が発見。約18年と10日(6585日)を1サロスという。6585という数は、食年、朔望月、近点月、交点月の最小公倍数に非常に近い数。19食年=6585.78日、223朔望月=6585.32日、239近点月=6585.54日、242交点月=6585.36日1サロス内では、日食43回、(部分食14、皆既食10、金環食17、金環―皆既食2)月食29回(部分食18、皆既食11)。
視直径 apparent diameter 見かけの角度で表される天体の直径。天体の大きさを表すのに、距離が非常に遠方にあって、実際の長さで表現することが難しいので、その天体を見込む角度で表現するのが普通。全体を見込む角度を「視直径」、その半分を「視半径」という。月の視直径は30′=0.5°木星は46.86″。
初既(初虧)   日食や月食の欠け始めのこと。
食(食現象・掩蔽・星食) Eclipse 月や惑星、衛星などが移動する間に恒星を隠したり、互いに隠しあったりする場合がある、これらを総称して食現象という。日食や月食なども食現象の一種。
新宇宙政策 New Space policy
米国東部標準時間2004年1月14日午後3時(日本時間2004年1月15日午前5時)、米国ブッシュ大統領は、NASA本部において有人月面探査の再開と将来的な火星への有人飛行実現を目指す米国の新たな宇宙政策構想を発表した内容。
新月/朔 New Moon それぞれ、月齢0の新月・月齢約7.5の半月:月齢約15の満月、月齢約22.5の半月をいう
絶対高度 absolute altitude 月面の基準面に対する高度。いわゆる「月球面」を超える高さ。月の標準球面は直径3676kmの完全な球体(実際は3軸不等)と規定されている。
ゾンド Zond 旧ソ連の月探査機(ゾンド・シリーズ)。
太陰暦 lunar calendar 月の満ち欠けを基準にした暦で、いわゆる旧暦。今では使われない。月の満ち欠けの周期を1月とする暦で、古代には広く用いられていた。月の周期は29.53日であるため、29日と30日の月を交互において1年とした。しかし、これでは1年が354日となり、実際より11日短くなってしまう。3年経過すると約1月になる。そこでほぼ3年に一度、閏月を入れて1年を13ヶ月にして調節。日本でも明治6年に太陽暦に改正されるまで、いろいろな太陰暦(旧暦)が採用された。
ダンジョン・スケール Danjon scale 月食の色(明るさ)に注目して研究したダンジョンは、自分で皆既中の色のスケール(尺度)を決め、約100年間に渡った文献などからその月食の尺度を決定して論文にまとめた。L0〜L4までの段階で、L0は非常に暗い。
月の経緯度 theodolite of The moon 場所を特定するため月の経緯度をが考えられた。2つの方法がある。一つ目は、月表側中央を基準点として南北に90度、東西に丁度真裏に当たるところまでを180度とする方法。2つ目は南北に90度、中央を基準として左回りに360度とする方法。普通は一つ目が多く使用されている。
月出没(月の出、月の入り) moonrise、moonset 月の出や月の入りは「月の中心の見かけの高度が0度になる瞬間」を指す。
天文現象(天象) astronomical event 天文現象というような意味で太陽、月、恒星などによっておこされる見かけの現象をさす。主な天象は日食、月食、内惑星の太陽面通過、月の位相、および合、衝、留、水星・金星の最大離角、金星の最大光度、火星の大接近などのいわゆる惑星現象。天体暦の天象欄には、月と惑星との合、惑星どうしの合、各惑星の近(遠)日点通過、土星の環の消失のような珍しい現象等。
生光 *** 皆既日食や皆既月食で皆既状態が終わること。
ノクターナル nocturnal @正確な時計がまだ発明されていない大航海時代に広く使われた星を利用して時間を測る夜間時計。北極星と北斗七星の位置を見て測定。当時とても正確で航海中の現在地を知るため使われていた。A占星術で指す3つの天体、月、金星、火星。
比較高度 relative altitude あるポイントに対しての高さ、例えば月の場合、クレーターの中央平原に対しての周壁の高さ。
ブルームーン Blue Moon ひと月に2回満月が発生したとき2回目のことを指す。特に青くは成りません。
ブルキニエ効果 Purkyne effect
Jan Evangelista Purkyne がうす暗い所では、青色のものが明るく見える現象を発見した。青い光源と赤い光源とが等しい明るさで光っている場合、その明るさを同じ割合で弱めると同じ明るさに見えず、青い光源のほうが明るく見える、これをブルキニエ効果という。月光は日光に比ぺてはるかに弱いので、短波長の光は日光に比べて少ないにもかかわらず強く働き、その結果月夜は青白く明るく感じられる。
ヘリウム問題 Helium problem 太陽から月の表面の砂にずっと吸着され続け月に多く存在するといわれるヘリウム3、これが利用されると核融合反応の材料としてエネルギー問題が解決されるという。
マスコン(質量集中) mascon(mass concentration) 月の海に質量が異常に集中している場所、海の下約50kmのところにある。大きく見て12箇所ある。
満月/望 full Moon 月齢約15の満月
ムーンイリュージョン Moon Illusion 月の錯視、地平線の月が大きく見える現象。
ムーンボウ Moonbow 月虹(げっこう)、夜、月の光で見える虹。
メトン周期 Metonic cycle 同じ月日に同じ月齢がめぐってくる周期。ギリシャのメトンが発見。235朔望月の周期の発見。メトン周期=29.53059日× 235=6939.6886日。19太陽年=365.2422日×19年=6939.6018日(235=12ヶ月×19年+7ヶ月。19年間に7回、太陰暦(日本の旧暦もその一つ)の閏月の根拠)。
モジュール Module 宇宙船などを構成する、独立した一連のパーツ群やブロック。月着陸船は英語で「ルナ・モジュール(LM)」、司令船だと「コマンド・モジュール(CM)」と呼ぶ。宇宙ステーションを構成する1つ1つのブロックも、モジュールと呼ぶ。
ルナー・オービター Lunar Orbiter *
レゴリス、表土 Regolith 岩屑、土壌、細かい塵、細かいメリケン粉のような物質。月や他の保護大気を持たない天体の表面を覆う細かな塵や岩石のかけらによる表層。何百万年にもわたる隕石の衝突によって粉砕された岩石の破片が表面を覆う、月の場合は深さ10cm〜100mほどあるといわれている。
位相 phase 月や内惑星(水星、金星)は満ちたり欠けたりして、見掛けの形を変える。その見掛けの変化の度合いをいう。
位置角 position angle; PA 星食や月食(日食)などのときに、月(太陽)と接触する位置を、天の北極から東回りに測った角度を位置角という。
一時的月面現象 TLP(transient lunar phenomenon) 一時的に光ったり、煙ったりすること。しし座流星群、ペルセウス座流星群などで発光したのを近年観測された。火山説もあるがはっきりしていない。UFOなんていっている人も…どうかな〜。
永年加速 secular acceleration 海水の潮汐摩擦のために、地球の自転速度は遅くなる。これが原因で月の運動に見かけ上現れる加速の効果。0.00000002秒/日位。「月の永年加速」といわれる。
遠地点 apogee 地球を周る月や人工衛星が、その楕円軌道上で地球から最も遠く離れる地点。
黄道座標(黄経、黄緯) ecliptic coordinates 黄道を基準にした天体の座標。赤経に相当するものを黄経、赤緯に相当するものを黄緯と呼ぶ。 古代の天文学者が観測する天体は、太陽・月・惑星にかぎられ(獣帯を参照の事)、これらの天体は黄道から9°以上離れないので、その位置を表すのに黄経、黄緯が用いられた。しかし測定に不便、使用に不便なので、現在では、主として惑星や月など太陽系内の天体の軌道や位置を表す際に使われる。黄道座標の経度は黄経(λ)、緯度は黄緯(β)。
会合 synodic 惑星と太陽の地心視黄経が等しくなることを惑星と太陽の会合といい、内惑星の会合には内合と外合があり、外惑星の会合は単に合という。外惑星の衝を太陽から見れば外惑星と地球の日心視黄経が等しく外惑星と地球は会合をしている。以上はいずれも惑星、太陽、地球の3天体がほぼ一直線にならぶ時に当たる。同様に2個の惑星と地球がならべば、地球からは惑星どうしの会合が見られる。惑星も地球も一定の周期で公転しているので、会合は周期的に起こりこれを会合周期という。月の場合には朔(新月)が合、望(満月)が衝に相当する。
会合周期(朔望周期) synodic period 惑星の合から合までの、あるいは衝から衝までの平均時間。惑星や月が、地球そして太陽と一直線に並んだときから、再び同じ順序で一直線に並ぶまでの時間をいう。月の場合は新月から新月までの時間をいう。
皆既月食 Lunar Total Eclipse 月が太陽による地球の影に入ることにより引き起こされる食現象。
近点月 anomalistic month 月が地球に最接近してから再び最接近するまでの周期、1近点月=27.554550日(27日13時間18分33.1秒)。近地点は太陽の摂動のために、約9年の周期で黄道上を公転運動する方向へ前進する。そのため、1恒星月(=27.321662日)よりも少し長くなる。
月の表側 nirside 地球に向いていて見える方。
月の乙女 Moon Maiden 北イングランドの14歳の乙女ルーシー・ホワイトハウスが、虹の入江の周壁で髪を後ろになびかせる姿を連想し、スケッチをとったことから「月の乙女」と呼んでいる。貴方には見えますか、野暮なヒトには乙女の姿はマッタク見えない…のです。
月の軌道 Moon's orbit 月が描く楕円軌道の経路(地球から見た場合)。
月の裏側 farside 地球からは見えない方。
月期、朔望月(さくぼうげつ) Lunation(synodic month) 満ち欠けの周期(平均29.530589日)
月食 lunar eclipse 月面を照らしている太陽光を地球が遮ってしまう現象。月の一部が地球の影(本影)に入れば部分月食、全部が入れば皆既月食となる。影の直径が大きいので金環月食は起こり得ない。日食がごく限られた狭い範囲でしか見られないのに対して、地球の月に面した夜の部分の土地ならば、どこからでも同時に同じ月食が見られる。したがって全地球で起こる日食の回数は月食の2倍ぐらいに多いのであるが、起こる回数も月食が多く感じられる。皆既中の月が鈍く赤銅色に見えていることがある。これは地球大気の屈折作用で日光が本影の中にも入り込むからである。地球大気のために影の境界もぼやけているので、接触時刻を精密に測るのは困難である。日食と違って月食には、取り立ててこれという観測は行われず、月面の温度変化を観測するぐらいである。月食時の月面温度はその前後より200°以上降下する。古代の月食の記録は日食とともに天文暦学、年代学などの重要な資料となっている。
月齢 lunar phase 月相、月の満ち欠け、月の相。月齢0〜29.5までを指す。通常0.1単位で表現。
月面車 lunar rover 月面作業車、月面移動車、月面探査車。Apollo15号より活躍した月面車。
月理学(月面地理学) Selenography 月面図作成。月表面の地理学。月面図作成、月面全体の名称、用語などの解説。
月離着陸船 lunar modules LM。月に直接着陸した。月に残されたままになっている。
幻日(幻月) mock Sun(parhelion/parhelia/sun dog) 太陽や月と同じ高さに並んだ位置に明るく輝くスポット。いろいろあり。
交点 nodes 語源は「結び目」という意味のラテン語。月、惑星・彗星などの軌道面が、天球上で黄道と交わる2点。見かけの月の軌道を白道といい、太陽の通る道を黄道という、約5°傾いて2点で交わるところ。黄道を南から北へ交わる点を昇交点、その逆を降交点という。
交点月 draconic month 月が黄道を通過してから再び同じ向きに黄道を通過するまでの周期(27.212220日:27日5時間5分)交点は太陽の摂動のために18.6年の周期で逆行しています。そのため、1恒星月(=27.321662日)より短くなっている。
恒星月 sidereal month、sidereal time 月がある恒星に対して再びその構成のところに戻ってくる時間。地球の周りを1週する周期。平均27.321662日(27日7時間43分11.5秒)。
降交点 descending node 太陽が天の赤道を北から南へ移動するときの交点、おとめ座にある。秋分点のこと。月は太陽の黄道面を北から南へ移動するときの点。
高地 lunar highlands 月で陸・高地と呼ばれているところ。
座標系 coordinate system 天球上にある天体の位置を表すためにいくつかの、惑星や月など太陽系天体の軌道や位置をあらわす際に使われる。次のものがある。@地平座標A赤道座標B黄道座標C銀河座標
朔・上弦・望・下弦 new moon、first quarter、full moon、last quarter(third quarter) それぞれ、月齢0の新月・月齢約7.5の半月:月齢約15の満月、月齢約22.5の半月をいう
朔望 syzygy 月が満月と新月になる、軌道点。
朔望月(太陰月) synodic month 月の位相の変化の周期。つまり新月から次の新月までの29.530589(29日12時間44分02.8896秒)。朔望月には整理番号がつき、第一朔望月は1928年1月の新月から始まる。
三日月 crescent 月齢約3の月
周転円 epicycle 天動説で使われていた言葉。地球を中心に従円という円上に太陽と月を含む五大惑星を配置し、惑星を従円上に周転円を描かせることで天球上での順行・逆行という見かけの動きを説明していた。
出差 evection 月の軌道の形が太陽の影響で変化するために生ずる月の運動の乱れ。
昇交点 ascending node 太陽が天の赤道を南から北へ移動するときの交点、うお座にある。春分点のこと。月は太陽の黄道面を南から北へ移動するときの点。
章動(しょうどう) nutation 地球の自転軸は23.5°の小円上を正確に動かずに、平均位置のまわりを18.6年の周期で小さく振動している。太陽・月・惑星の距離はたえず変化する、太陽は1年に2回、月は毎月2回天の赤道を通過し、そのたびごとに歳差を起こす力は0となる。月の軌道面は、18.6年周期の章動により同じ周期で月の軌道が変化していることが原因。
衝突クレイター(インパクトクレータ) impact crater 隕石によりできあがったクレーターをさす。
衝突物(衝撃弾、インパクター) impactor 月面下に撃ち込む弾丸状の月の地質調査をする器械。
衝突盆地、インパクト・ベースン impact basin 月の海のことを指す。またはクレーターでも月の海のように暗い物質でできているクレーターを指すこともある。
上弦(上弦の月) first quarter(first quarter Moon) 月齢約7.5の半月。七日月。半月の状態で、西側が明るく、東側が暗く見えない。
食分 phase of an eclipse 日月食のときの欠け具合を食分といい定義は次の通り。日食のとき (月の視半径+太陽の視半径−月と太陽の中心距離)/(太陽の視直径)。月食のとき (月の視半径+本影の半径−月と本影との中心距離)/(月の視半径)。皆既食では食分は1より大きく、金環食や部分食では1より小さくなる。
星食 occultation オッカルテーション:「かくれんぼ」という意。星食・掩蔽のこと。
太陰月(たいいんげつ) lunar month 月の周期にあわせて29.5日を基本とした世界中のいろいろな暦。旧暦に該当する。
地球最近 Recently earth 太陽系の天体が、地球に最も近づいたときを「地球最近」という。この言葉が良く使われるのは、月、火星、彗星、小惑星などの天体。
地球照(アースシャイン) earthshine 三日月以前の細い月の明るい部分以外に、地球の光があたって淡く光っている部分を地球照と呼ぶ。地球照は光が弱いため月の輝く部分が大きくなると月の光にかき消されて見えなくなってしまう。本来は太陽の光が当たっていない部分は影になり、暗くて見ることができないはず。この月の地球照に正しい解釈を与えたのがレオナルド・ダ・ビンチで1500年頃の話である。
地球照(ちきゅうしょう) Earthshine 月が三日月くらいまで、又は二十六夜以降の月には、地球からの太陽の反射光が月の暗い部分を照らし通常は暗い部分は空の色と同一になり欠けて丸く見えないが、地球照では暗い部分がぼんやりと見え月が欠けていても丸く見える。
潮汐(潮汐効果) tides 月の引力によって海水が持ち上がる一方で、地球の反対側の海水も持ち上がる現象を指したもの。これは、地球も月の周りを廻っているため(ただし、その度合いはわずかだが)、その遠心力で海水が持ち上がる。別解釈としては、地球も月に向かって落下しているため、地球は月に向かって常に加速中であり、その際に海水が「取り残される」形になっているとも言える。
潮汐力 Tidal Force 地球の場合、月や太陽の引力によって、物体に加速力を生じさせたり変形させる力。潮の満ち干が生じたり、地殻が持ち上がる。万有引力の法則によるもの。
天体歴 astronomical ephemeris 年間の太陽、月、惑星、恒星などの位置、及び日食、月食、日出没時刻、月出没時刻など掲載している暦。日本では海上保安庁水路部から毎年「天体位置表」が出されている。一般向けの簡略化された天体歴としては、「天文観測年表」や「天文年鑑」などがある。外国では、英歴、米歴、フランス歴などの他に、ロシア、スペイン、インドなどでも出版されている。
天頂方向角(方向角) direction angle 星食や月食(日食)などのときに、食が始まる方向や、二重星では主星に対して伴星が存在する方向などを示す角等。
南中(正中) southing 天体が日周運動によって真南の子午線にくることを南中という。日本のように北半球の中緯度にある地帯では太陽、月、惑星などの子午線上方通過はすべて南中になる。南中という言葉は使いやすいので、時にはばくぜんと北空も含めての子午線上方通過の意味に用いることがある。北空に対しては北中というべきであるが、この言葉は使用されないで、南中、北中両者に通用する用語として正中が使用されることもある。
南中高度 southing altitude 恒星ならびに赤緯の変化のゆるやかな太陽、月、惑星などは日周運動において南中時に高度が極大となる。緯度ψと赤緯δにより南中高度hは簡単に求められる。(1)δ<ψの場合(南中高度)h=90°−ψ+δ(2)δ>ψの場合(北中高度)、h=90°+ψーδ(3)δ>90°−ψの場合、h=δ−90°+ψ。(2)の北中とは赤緯が緯度より大きい星が南空を通らずに、北空で子午線通過することをあらわしたもの。(3)は周極星の子午線下方通過(時角が12時)の場合の高度(極小高度)を示している。以上は北半球の場合であるが、ψを南緯とし、赤緯δの符号をふつうと逆に南を+、北を−とすれば、そのまま南半球にもあてはめられる。
二十八宿 lunar mansions 古代の中国で、月が約28日かけて、黄道領域を移動することにより黄道上に28個の「宿」と呼ばれる星座が作られた。月は1日に1宿づつ西から東に移動していく。古代中国では、この二十八宿をもとにして、月や惑星の運動を研究した。
二十六夜の月 old crescent Moon 月齢26の月で朝方に見える。三日月の反対に見える
秤動 libration 月は地球に同じ面を見せながら、私たちから見ると若干上下左右に首振り運動を行っているように見える。このことを秤動(ひょうどう)といい、これにより最大59.4%まで見ることができる。秤動には4つあり詳しく見ると、視点の位置が変わるために起こる光学的秤動の日周秤動、経度秤動、緯度秤動と、歳差や章動、極運動が加わり自転軸や自転速度もわずかだが変化して、上下左右に揺らされて起こる物理秤動に分けられる。経度の秤動は 7°54′緯度の秤動は 6°50′
白道 moon’s path 月はふらつきながら地球のまわりを公転しているため、白道は一定していない。月は地球のまわりを公転しているが、公転するにつれて月が星座の間を動いて行くよう見える。月が動く経路のことを白道または天の白道と呼ぶ。白道は黄道に対して平均5°9″傾き、黄道12星座を太陽の黄道とほぼ経路を5°以内で順行(西から東へ移動)している。
半影(半影月食) penumbra(penumbral eclipse of the Moon) 月は半影に入っても太陽の一部の光に照らされていて、ほとんど暗くならないので、月食というのは本影食のみを指し、半影食は考えない。本影への入り具合で皆既月食と部分月食を生ずるが、地球の影は月の影より3倍も大きい。
分点月 tropical month 月が春分点(または秋分点)を通過してから、再び通過するまでの平均時間1分点月=27.321582日(27日07時間43分11.5104秒)。
本影 umbra 通常月食時暗く欠けて見える部分。半影ではほとんど気づかない程度にしか暗くならない。
明暗境界線 terminator 月面上で日光が当たっているところと、当たっていないところの境目をいう。