● 変光星    
     
変光星 variable star 恒星の中で光度が時間的に変わるものをいう。内部的原因によるものと、食によるものの2種類。内部的原因は、恒星の物理的特性や化学組成、形の急激な変化のために光度が変わる。変光特性によって脈動性と爆発星とに分ける。脈動星の代表としてはくじら座ο星ミラが有名。食変光星は連星の公転によって食をおこして光度が変わる。食変光星の代表としては、ペルセウス座β星アルゴルが有名。また、爆発変光星としては新星や超新星、かんむり座R星など。
LBV Luminous Blue Variable 高輝度青色変光星「LBV 1860-20」。太陽の4000万倍の明るさ、年令200万歳、質量太陽の150倍以上。恒星の質量の限界は太陽の120倍程度、太陽系から4万5000光年の距離。
アルゴル Algol 食変光星アルゴル。学名ペルセウス座β星。変光周期2.86731(2日20時間48分56秒)
アルゴル型変光星 Argo variable 食変光星の一種。食をおこす2星の距離が、直径にくらべてかなり大きいもの。光度曲線は連続的に変わるのではなく、ほぼ一定光度の時間が長くつづき、ときどき暗くなって極小光度となる。極小光度は、深い主極小のほかに、浅い第2極小のあるものが多いが、ときには第2極小のないものもある。
おうし座RV型変光星 RV Tauri star スペクトルG型〜K型の超巨星、変光範囲の深い極小と、浅い極小とを交互に繰り返す不規則型の星。
おおぐま座SU型星 SU Ursae Majoris star 矮新星と呼ばれるグループに属する。星の表層での激しい活動が原因で不規則に変光する「激変星」。
おおぐま座W型星(EW) W Ursae Major star 食変光星、矮星の対。接触型楕円体。周期1日以下。
激変星 cataclysmic variable star 暗い星が突然明るくなる変光星。
かんむり座R型星 R Coronae Borealis 爆発型変光星。F型からK型超巨星。水素は少ないが炭素が多い。極大では正常に見えるが、突発的に極小になる。星は比較的少ない。
ケフェイド変光星(ケフェウス座δ型変光星) Cepheid variable(Cepheid variability) ケフェウス座δによって代表される変光星、今までに約700個がこの型の星として登録されている。光度変化は連続的で、多くの星は光度の上がりが急で、下がりは緩やかである。変光範囲は0.1等より2等級まで、周期は1日以上50日まで、またスペクトルは極大光度の時はG型に近いF型であるが、極小のころは赤の方に近くなり、GまたはKである。この型は、銀河面に対する分布と光度曲線の様子によって、二つの種類に分類される。銀河面に沿って、平らな分布をしているものは、種族Tのケフェウス型である。ケフェウス座δなど、この型に属する数は多い。種族Uのケフェウス型は、おとめ座Wなどで、銀緯の高いところにもある。おとめ座W型と呼ぶこともある。絶対等級はTがよりも1.5等〜2等級暗い。この型は数が少ない。ケフェウス型の変光の原因は脈動である。この型の星の絶対等級と脈動の周期との間に、周期光度関係が成立する。つまり周期の長いものほど、絶対等級が大きい。この事から、この型の変光星の周期がわかれば、絶対等級を決めることができ、したがって距離がわかる。これより星団、星雲にこの型の変光星があれば、距離を知ることができ、遠方の天体の距離を決めるのにきわめて有力な手がかりとされている。
セファイド(ケフェイド) Cepheids 変光星の一種で、1〜135日の周期で変光する。ケフェウス座デルタ星に代表されるため、この名がついた。変光周期から絶対等級が求められるようになり、星までの距離が容易に求められるようになった。このため、マゼラン雲やアンドロメダ銀河が、銀河系外星雲であることがわかった。
はくちょう座SS型変光星 SS Cygni star 矮新星ともいわれる。20〜600日の間隔で新星状の爆発的な光度変化を見せる変光星。新星型変光星ともいわれる。小範囲の新星的な光度変化を見せる変光星で、ふたご座U型変光星ともいう。
ハッブル・サンデージ変光星 Hubble Sandage variables 1922年ダンカンによって3個の変光星を発見。ハッブルが詳細に研究、 クウェーサーの発見者でアメリカのサンデージが光電測光を行なってケフェウス座δ(デルタ)型変光星の周期光度関係から363万光年と算出。
ほ座AI型 A I Velorum star 不規則型変光星。周期0.05日〜0.3日、変更範囲0.3〜0.7等級
ミラ型変光星 Mira star 脈動に原因する変光星で、周期は80日から長いのは1000日ぐらいまで、変光範囲は2.5等以上で、ときには6等以上になるものもある。周期のくりかえしはかなりよいが、極大のおこる日はときによって予定された日より10日ぐらいから数十日もずれることがあり、極大等級もときによって2〜3等のちがいがある。スペクトル型はM、R、S、Nなどの低温度星であるが、M型のものが最も多い。クカルキン等の1968年版変光星表では、この型の総数は4566個が登録されている。代表的な星はくじら座のミラで、変光範囲は2.0−10.1等、周期は332日,スペクトル型はM5e−M9eで、スペクトル型、視線速度とともに光度と同じ周期で変わる。温度の増減は光度変化の位相とほぼ同じであるが、直径は光度下降の中間で最大、光度上昇の中間で最小となる。
ラスアルゲティ(ラス・アルゲチ) Ras Algethi 変光二重星。「ひざまずくもの」の意。もう片方はアル・カルブ・アル・ライ、「羊飼いの犬」の意。
古典的ケフェイド(Cδ) Classical Cepheid(Cδ) ケフェウスδ(デルタ)星に因んで呼ばれる。周期3〜5日。F型からGの超巨星。
食変光星(食連星) magnitude of an eclipse 食連星。連星の一方が他方の前を横切ることが原因で起こる変光で、光度が暗くなるものをいう。周期は短いもので数時間、長いもので30年に及ぶものもある。2星の相互距離、楕円度、お互いの反射の有無などによって、食変光星の代表としては、アルゴル型、こと座β型、大熊座W型、ペルセウス座β星が有名。
星団型変光星 cluster variable こと座RR型変光星の昔の呼び方。
短周期変光星 short-period variable 脈動星;ケフェウス型、こと座PR型など、周期が数10日以下の変光星のいくつかの型をまとめた総称。変光は星本来に原因する。周期は星本来の高度の指標になる。距離の推定に応用され絶対的な貢献をする。
長周期変光星 long-period variable ミラ型星(くじら座ο星)。晩期型巨星。脈動型変光星の中で、周期がおおよそ80〜1000日。平均的絶対的等級は+2〜-2等級。周期のかなりはっきりしたSRa型などをふくむ。1964年の国際天文学連合の総会で決められた。変光星の分類にある正式の型ではないが、歴史的にかなり長い間使われてきた名前。
肉眼変光星 naked-eye variable 6等よりも明るくなって肉眼にも見える変光星。約100個ある。
脈動星(脈動変光星) pulsating star 星の大気が時間とともに周期に膨張収縮をくりかえす星、内部的原因による周期的変化星の大部分をしめている。脈動が実際に観測されるのは、スペクトルによる視線速度の変化。こと座RR型、ケフェウス型、ミラ型のように周期的変光を繰り返すものと、半規則的変光をするものがある。脈動変光星の代表は、くじら座ο星ミラが有名。
爆発型変光星 eruptive variable 新星や超新星、かんむり座R星などのように、爆発的に光度が上昇するものを「爆発型変光星」と呼ぶ。
半規則変光星 semiregular variable 周期はある程度の規則性を示す。このグループはいくつかに細分化される。
不規則変光星 irregular variable 通常小さいか、中間位の変更範囲を示す。大部分は晩期型スペクトル。