しゅぎょー

化粧

女性の方々は、「化粧」と言うものに関して、“?”と感じることはないだろうが(最近では、男性も違和感をかんじないのか)、芝居のそれは、ちょっと違うかも。
「歌舞伎役者は『隈取』を描いてゆきながら、役に入ってゆく。」と言われるように、役者が役を演じるうえで、役作りの手助けになるものであって、綺麗さ、艶やかさを競うものではない。

芝居の内容、舞台の大きさ、照明の強さ、季節、体調… いろいろな要素を考慮して、「化粧」すべきだ。
小さい劇場なのに、目張りバッチリ、頬にシャドウ、鼻を明るく…などと『化粧』して、お客様の観劇の邪魔をしている役者を見かける。ああ、広い舞台ばかりで、こういう、お客様と近いところではあまりやってないんだなぁ、もったいないと思う。小さい劇場は、役者の細かな演技、表情さえはっきり観ることが出来る場所なのに、そんな大きい化粧をしたら…
逆に、広い舞台で、そんなツルリンとした化粧していたら、表情が飛んじゃうよ。
汗、いっぱいかくから、粉を多めに叩いて。
衣装着てて粉叩いたら、粉が付いちゃうでしょ。  ・・・・・・なかなか難しいものだ。

最初から「お目目パッチリ」だと、目を開く演技の効果は薄くなってしまう。
見栄えの良い「お化粧」が、必ずしも「芝居的に良い化粧」ではないってこと。
どんな化粧をするかもあるけれど、その前に、自分はどんな表情をするのか、したいのか?


「毎日を大切に生きる」 これが、芝居をする人の最も重要な修行じゃないか