しゅぎょー

空気

世の中には、タイミングの悪い時というものがある。例えば、別れたばかりのペアに(そうとは知らず)「今のあつあつ度は?」とか「幸せ?」とか聞いてしまった時など… 数えたらきりがない。
しかし、それらは、その場の雰囲気や状況、しぐさ、表情などで察知することができることが多い。
それが、空気なのだ。
芝居というものは、この空気を作り出してお客様に伝えるものじゃないかな。
その場のギャグやアドリブで楽しいのもありとは思うが、それは芝居の本質ではない。
じゃ、一体どうすりゃいいのか?

  ―「信じること」―  これに尽きる。

まず、自分を信じる。(これは、「つぶつぶ…vol.12」で言ったこと)
次に、相手を信じる。相手がくれるものは、なんでももらって自分の役(感情、動き…)を組み立ててゆく。これがなかなか難しい。(ただ、勢いでガーガー言ったり、へ〜んなアクセントや強弱で言ってる芝居、あるいは、自分勝手に「これぞ我が演技」とやっている芝居では関係ないけどね) この相手という中には役者ばかりでなく、当然、その他スタッフの方々も含まれる。
そしてなにより、お客様を信じる。大切な時間とお金を費やして来てくださった、それだけでも本当にありがたいけれど、それだけではなく、一度芝居が始まれば、その微妙な空気の流れさえ感じとってくれる。「こんなのお客にゃ気になんねぇよ」なんて思ってやっていれば、ちゃんとそれさえ見抜いてしまうよ。つまり、自分のしたこと、思うことの“真なる鏡”なのだ。
世の中、悪徳商法やら勧誘、キャッチセールスといった「信じられない」こともあるけれど、それら商売には注意して、信じるべきもの(こっちの方が絶対多い)を信じること。
例え嘘つかれていても、信じてさえいれば、そのうち嘘をついた本人が後悔するようになるよ。


「毎日を大切に生きる」 これが、芝居をする人の最も重要な修行じゃないか