しゅぎょー

プロは騙せても…

「素人は騙せても、プロの目はごまかせない」とよく言う。
が、本当は逆だ。
プロ(どういう人をプロと呼ぶかは、個人差があるが)は、「あそこの演技は良かった〜」とか、「声の出し方が違うよね〜」とか、
そういう言い方をする方々が結構いらっしゃる。
素人は、「面白かった〜」とか、「わからなかった…」「つまらなかった」とか言うことが多い。
が、これこそ、何も飾らない素直な感想ではないのだろうか?

いくら役者が頑張ったとしても、いくら演出家が凝った事をしたとしても、お客様が、「つまらない」と思ったら、
それはまぎれもなく「つまらない」のである。
こういう時、役者(演出家)が有名だったりすると、プロは、「今一だったけど、やっぱり○○さんはちがうよね〜。あの台詞の言い方、凄かった。」
とかなることが多い。おべっかだったらまだ良いのだけれど、本当にそれだけが見えてくるようになってしまう。
騙されて、本当の評価が出来なくなってしまう。
一般的な病気で言うならば、「麻痺」してしまっている状態。
こんな時、素人は、「わからない」と、バッサリ斬る。有名・無名関係なく(知らないのだから当然)!

芝居の性質上、お客様がいなければ成立しない。
そして、お客様各々の中に、本当の正解がある。
そのお客様が「わからない」と言うことは、それだけで、評価する意味がなくなる。
どんなに、「あそこの声の出し方が…」といったところで、見当違いなのではないかな…
始めは、皆、素直に感じることが出来た「素人」だったのに…
初心忘れるべからず。

本当にプロは騙せても、素人の目はごまかせないものだ。


「毎日を大切に生きる」 これが、芝居をする人の最も重要な修行じゃないか