しゅぎょー

雪駄(せった)

日本の芝居に、と言うかシェークスピア、モリエール、イプセン、ニール・サイモンなどには出てこない「畳」
(ま、特別な(正誤は不明)演出なら出てくるかもしれないけど、個人的には「え〜…」という感じかな
舞台では、歌舞伎のように場面が変わったり、形式であったりする為、「畳」ではなく「上敷(じょうしき)」というゴザを使ったりする。
そうすると、舞台上の地面が「上敷」だったり、床だったり、「地がすり」という幕だったり…ということになる。
こういった地面の上で、セットを組んだり、ばらしたりしなくてはならない。
普通の床なら、靴履いて作業。「上敷」なら脱いで作業。…結構面倒なものだ。
そこで、足袋と雪駄の登場となる。
雪駄は草履を想像してもらうと良いかな…。(下駄じゃないよ)
直に床なら、雪駄を履いて、上に上がるならさっと脱いで足袋。しかも、雪駄は楽に携帯できる。
なんと便利なものを…。
うんちくらしきことは、このくらいにして。

そこには、ちょっとした心遣いみたいなものがあるような気がする。
今の劇場、平気で「土足のまま」踏み込んでいく。
これが、今の現実なのだろうが…
私は、旅公演をしていた時、舞台に入るときには、舞台用の履物を使っていた。(本番の履物じゃなく、舞台上で作業するためのもの)
そして、諸先輩方もそうだ。
別に、先輩の言う通りにしろとか、「舞台は神聖な場所」とか言うつもりもないが、こういった本当に小さいことが、芝居全体の空気を作っていく。
洋式な芝居が多い今の時代、舞台に入る履物なんて…と思っていませんか?
その気持ちが、芝居の空気を作ってしまうのです。
なんでもそう。
自分の心がまえ次第で、いろんなものが変わっていく。 

これは、今も昔も同じこと。


「毎日を大切に生きる」 これが、芝居をする人の最も重要な修行じゃないか