しゅぎょー

寸法

舞台の幅、奥行き、袖の広さなど。まあ図面を引くとなると、何メートル、あるいは何間などと、正確な寸法が必要になってくるわけだが、ただ舞台に立つ役者としても、ある程度知っておくべきである。
ある程度とは、ズバリ「何歩なのか?」という程度である。
あそこでの振り向きは左回りが効果的だなぁ・・・ 台詞を言いながら袖から出て来て、あの場所まで3歩で、左足が前になっているのか・・・。すると、次の振り向きは右回りになってしまうから・・・ 袖の踏切りの足を逆にするか、または、3歩のところを4歩で行くべきか?
やたらバタバタした芝居だなと思ったら、不必要な足踏みが多いんじゃないの?という場合がある。これは、稽古の段階で動きを整理するとともに、歩きも整理が必要だ。
ただし、これらは全く稽古の段階だけであるべきで、本番中に「右足から出て、あそこで止まって・・・」などと考えることじゃない。本番は右足だろうが左足だろうが気にせずどんどんやる。(普段生活していて、そんなことあまり気にしないでしょう。)つまり、台詞と同様に身にしみ込ませてしまうのだ。
それともうひとつ。セットの配置。
暗転というと今やどんな劇団でも常識となってしまっている、蓄光テープ、ブラックライトだが、あまり綺麗なものではない。(これらの数を見て、すごい舞台だなぁなどと感心してしまう人もいるらしいが)
人間には、いろいろな感覚が備わっている。それらを使えば、セットの配置などたいしたことではないはず。(私は、そうやってきた)
体で「寸法」を捕らえるのだ。
本番はリアルな瞬間のつながりだけれど、それは断じて偶然だけで作るのではなく、必然的に作られるもの。(中には、リアルな瞬間が無くって、作為的な芝居(?)のつながりばっかりの本番もあるみたい・・・ 私はあまり見たくないけど)
本番になって力入っちゃってセットにガン!とか、人にゴン!などというのは無しにしたいものだ。それらは、結局、稽古不足を意味するだけなのだから。


「毎日を大切に生きる」 これが、芝居をする人の最も重要な修行じゃないか