しゅぎょー
優しさ
0年位前になるだろうか、ある役者にこんなことを言われた。
「役者は、優しくなくちゃ駄目だ。」
「いいよ、いいよ」と言っているYESマンが優しい人間なのだろうか? ま、世の中のうわべだけならそれも優しいって言うのかもしれないが、役者にとって、舞台人にとって「優しさ」とはなんだろうか?
それはズバリ「相手を思いやる心」なんじゃないかと思う。
いつも言っていることだが、芝居は決して一人ではできないものだ。相手役あり、スタッフさん達あり、なによりお客様達あり…
では、「相手役のことを思う」とは?
例えば、相手役が「ありがとう」という台詞を言う。
相手の台詞だから勝手に考えて言えばいいじゃん、自分は昨夜寝ずに、面白い「どういたしまして」の言い方、20パターンも考えてきたから、へへン、バッチリさ!。自分勝手に「ワーワー」やっている集団や、ただ面白ければいいじゃん的な集団ならそれで「バンザーイ、よくやったよ、お疲れ〜、かんぱ〜い。」でOKでしょ。ここから先は読まなくても…
そんな技の発表会してもしょうがないと思う方、考えましょう。自分の何に対して(台詞か、行動か何か…)、「ありがとう」って言ってくれたのか。また、どうしたら相手役が「ありがとう」と言えるのか。素直にか、恥ずかしがってか、開き直ってか、その他か…。相手の役作りや、そのときの状況、空気などいろんなことで変わってくるでしょうが、「ありがとう」をもらいましょう。
「優しさ」だから「ありがとう」を例にしたんじゃなく、それが「馬鹿」でも「このやろう」でも「…」でも同じ事。
これは連鎖反応です。「ありがとう」をもらったら「どういたしまして」を、「馬鹿」をもらったら「なんじゃと」を、台本(ルール)に沿って返してあげましょう。するとまた何か相手からもらえるよ。
普段だって、何で喧嘩するのかな…って考えると、やっぱり相手のことを考えてなかったりする。
「毎日を大切に生きる」 これが、芝居をする人の最も重要な修行じゃないか