2010年最後の日。
万事屋の三人は真撰組の忘年会に呼ばれ今屯所にいる。
局長・近藤の挨拶から始まり乾杯で終わり宴が始まった。
宴が始まるとそこは賑やかを通り越し騒がしくなる。
銀時も局長・副長・隊士たちを酒を飲み
新八は主に山崎と話したり、銀時の様子を心配している。
一方神楽は周りの空気になじめず一人廊下にいた。
賑わっている部屋の襖を開け1番隊長・沖田総悟が廊下に出て人影を見つける。
今日、総悟はお酒を飲んでいない。
未成年という事もあるがもうひとつ理由もあった。
「…チャイナ?」
チャイナと呼ばれる神楽は廊下に座って外を眺めていた。
「なんだ。サドアルカ。」
「こんなところで何しているんでィ?」
「…中は酔っ払いばかりでお酒臭いネ。」
「……確かに。」
今でも宴会場と化している部屋からは賑やかな声や叫びが聞こえる。
「暇ならば…初詣、行くかィ?」
「…え?」
総悟は下ばかり向いている神楽に声を掛ける。
神楽は顔をあげ総悟のほうを見るが、総悟は続ける。
「少しは気分転換になると思いますぜィ」
「…うん」
神楽はあまり考えずすぐ誘いに乗った。
「決まりでィ。」
廊下を歩いていると途中で新八に会い初詣に行くことを伝えた。
気をつけていってらっしゃい。と見送られ近くの神社へと向かう。
少しパラパラと雪も降っていた。
「うっわぁ〜!すごい人アルナ!」
「初詣だからなァ…」
すでに神社には行列が出てていて、とりあえず最後尾に並ぶ。
順番がくるまで周りの出店を眺めては総悟にねだり買わせ食べていた。
神楽は屯所であまり食べてないことからお腹もすいていた。
そのことを知っていた総悟は簡単に折れて出店に行き買いに行く。
どのくらいの時間が流れたかわからないが順番が回ってきた。
二人で楽しく過ごして多分、案外すぐ回ってきたかのように感じた。
お賽銭も財布を持ってきていない神楽に総悟が出す。
お賽銭を投げ二人で大きな鈴を鳴らしパンパンと手を叩く。
((今年も楽しいこといっぱいの年になりますように…☆))
お参りを終え帰る頃には年が明け2011年になっていた。
周りでは賑やかに『おめでとう』を言い合っている。
「サド。今年もよろしくナv」
今年初の笑顔を総悟に向ける。
「……おぅ。」
照れて顔も合わせず返事する総悟。
二人は屯所を目指し一緒に帰り始めた。
兎印*ことよろv
「あ――…頭いてぇ…」
気がついたときには元旦の昼近くになっていた。
銀時はいつもの違う場所に、重たい体を起こし周りを見渡す。
どこか見覚えのある場所…
そうか…ここは真撰組の屯所か…
昨日飲みすぎて最終的には寝てしまったんだな…
神楽は…おそらく新八が連れて帰っただろう…
そんな呑気なことを考えていると静かに襖が開いた。
「あッ!銀さんやっと起きましたか?おはようございます。」
その人物は予想外なこともあり銀時は一瞬思考停止する。
「……アレ?新八君?何でここにいるの?」
「なんでって…」
「だってここ屯所だよ?…それに神楽は…?」
「あ、神楽ちゃんなら…」
「あッ!銀ちゃんやっと起きたアルナ!!」
「…旦那。時間的には『おはよう』でなく『おそようごぜェいます』でさァ」
神楽と総悟が同時に部屋に入ってきた。
「…え?」
何で神楽と沖田君が一緒に…?
銀時の思考は追い付かない。
そんな銀時に構わず二人は、もうお昼だ、なんとか仲良しそうに話し込んでいる。
「あのォ新八君。つかぬ事を聞きますが〜…君たち昨日帰ったの?」
「帰ってないですよ。昨日は時間も時間でしたし、結構皆さん酔っ払ってて大変でしたし…
山崎さんの勧めで泊めさせて頂いたんですよ?」
「……もしかして神楽も…?」
「神楽ちゃんなら途中で沖田さんと抜けて初詣に行って……あれ?それから見かけてないなぁ?」
「…神楽ちゃん…昨日一体どこで寝たの?」
「…コイツの部屋ネ」
銀時は神楽の言葉にプチンを何かが切れた音がした。
そこから見えない速さで動き気がついたときには総悟の胸元をつかんでいた。
「まァまァ。落ち着いて下せィ。旦那。」
総悟は別に慌てる素振りもない。
「コレが落ち着いていられるかッ!!バカ野郎!!まさか神楽ちゃんに手出していないんだろうなッ!?」
「……さァ。どうでしょうねィ」
総悟も笑いながらあやふやに答える。
コイツに聞いても無駄だと思った銀時は総語をつかんだまま神楽のほうを向く。
「神楽ちゃん!!昨日コイツに何かされなかった!?」
切羽詰まったように銀時は神楽に聞く。
「…?…私眠くてすぐに寝たアル。だから、なにもされてないと思うヨ。」
「まァ…ガキ相手に手なんて出してないでさァ…」
神楽も総悟もふざけては言ってはない様子。
でも沖田君の場合はふざけて言っているのか本当の事言っているのかは正直わかならいところ。
そんな二人は銀時にお構え無しに話し続ける。
「ところでお正月って言えばおもちアル!お昼がおもちがいいネ!」
「それだったら心配はいりませんぜィ。屯所では元旦のお昼にもちつきが始まりまさァ。」
「マジでか!キャッホーイ♪」
二人の様子に銀時はもはや何も言えなかった。
総悟をつかんでいた手もいつの間にか緩み、
その隙に脱出した総悟は神楽と一緒にもちつきの準備を始めた。
*あとがき*
沖神話19作目は2011年初文です><
タイトルしたの後日談が長々しくなりましたが、書きたかったのがコレだったりしますvv
仲良し沖神に振り回される銀ちゃん…でしたvv
そして年明け早々お泊りですvv
総悟がお酒を飲まなかった理由は神楽がお酒を飲んでいる人たちの雰囲気に
馴染めずにいたことをいち早く気づいたからです>v<
誰よりも神楽ちゃんを見ていたんですねvv
ちなみに屯所の元旦の朝食はおせち料理でしたvv
これからも沖神文を書き続けたいと思いますのでよろしくお願いしますvv
2011/01/01 雛乃