ホントはこんなこと俺らがすることじゃない。

でも、このままにするわけにはいかない。

この先の事なんざ、俺が一番よく知っているだろ。

後悔だけはさせたくないんだ。








キミがいた物語/04:キミがいない日









ここは、恒道館。志村新八と姉・お妙の家であり剣術道場である。
朝から真撰組局長・近藤勲が周りを無視して叫んでいた。
「おはようございます!!お妙さぁ――ん!!」
「まぁ。近藤さん。朝から元気ですね。でも、かなり近所迷惑かしら?」
「お妙さん!!あのッ俺ッ大事な話があるんですけど――ッ!!」
「あら近藤さん。私はそんな話はありませんよ。」
「とっても大事な話なんです―――ッ!!」
「ゴリラさん。私のハナシ聞いていました?」
全くかみ合っていない近藤との会話に笑顔で返すお妙。
でも、その笑顔は少しずつではあるが殺気が出ていた。
でも近藤も負けない。いや、今日は負けるわけにはいかない。



【――――それに俺たちは……】



それは覚悟っていうモノか?
いや…きっと俺には何の覚悟も持ちあわせてなんていない。



【あのチャイナ娘には言うなと言われただけだ――――】



―――トシ…。
お前がこれからしようとしていることは俺にもわかる。
ただ大切なモノ守りたいだけなんだ…
俺にも、守らせてくれよ…その大切のものをさ…



「……お妙さん。今、新八君とチャイナさんはここにいますか?」
いきなりさっきまでの態度と違って真剣な表情で聞いてきた。
いきなり様子が変わった近藤に、お妙も戸惑ったが答えを返した。
「…新ちゃんと神楽ちゃん?ここにはいないですよ。銀さんの所じゃないかしら?」
「じゃあ!いないんですね!」
「…そうね。…立ち話も何ですから中へ入ってはいかがですか?その大事な話も気になりますし。
 その代り、一回でも話がずれたら帰って頂きますからね。」
お妙は近藤のいつもと違う様子から見てある確信をしていた。
近藤が言う大事な話とは、新八や神楽に聞かれたくない話らしい。
なのでこれは、近藤個人の大事な話なんかではなく本当の何かの大事な話。
なぜ近藤がお妙に話すのかはわからない。
でも、次はないと思って…今、近藤が話してくれるのだから、聞かなきゃ損と思って中に入れる。






所変わって、万事屋・銀ちゃん。
お金さえ払うと何でもします的な…つまりは何でも屋。
そこでは普段ここでは見かけない、真撰組副長・土方十四郎の姿があった。
「おい。邪魔するぞ。」
「…なんだぁ?コラ。不法侵入で訴えるぞー。」
いきなりの訪問者だが銀時は面倒臭そうに答える。
「ここに、チャイナ娘とメガネはいねーか?」
「??…神楽と新八はそれぞれ用事で外に行ったけど?」
「それなら丁度いい。」
「つーかさー…ヒジカタ君何しに来たの?」
「…不本意だが、お前にちょっとした話があるんだよ。」
「俺はそんな話入りませーん。他をあたってくださーい。」
「そういう訳にはいかねぇんだよ。…話って言うのは……総悟のことでだ。」
「…は??何?沖田君?」
「…―――――」






その頃神楽は毎日している散歩をしていた。
いつもの駄菓子屋、公園の日影のベンチ…どうしてかな。足が自然と動く。
でもそこにはアイツの姿はどこにもない。喧嘩もない。普通の平和な街である。




でも、おかしいな。

町並みはいつもと変わらないのに…

いつもと同じ風景なのに…

どうしてなんだろう。

アイツがいないだけでこんなにいつもと違う。

アイツがいたって喧嘩ばっかりしてるだけヨ?

…でもなにか物足りない感じがして

なんかサビシイに似た感じだヨ…




…戦。大丈夫かな?




早く帰って来ないかな…






*あとがき*

沖神の文なのに総悟がいない。。
やっと銀さん登場です
さて、これから少しずつ動き出します。
いろんな人たちの想いを乗せて廻るのです。


*次回予告*
それは一気に目の前の世界が崩れた日でした。
真実に動かずにはいられない。
動きだしたら止まれない。
走り出したら周りが見えなくなるのです。


2009/06/14   雛乃