<本号の内容>
◎アピール/中国民衆へ義援金を送ろう!
◎集会案内
(1)いのちとくらし「公共サービス」を考える6・3宮城集会
(2)止めよう再処理全国集会(青森)
◎「名ばかり店長」に尊厳を!東京で集会
−「洋服の青山」でも闘いが!−
◎介護・福祉・教育をテーマにメーデー集会(宮城全労協)
<アピール>
●中国民衆へ義援金を送ろう!
四川省を中心とする大地震の犠牲は日々拡大し、余震や河川決壊などの二次被害の危機が続いています。重大な打撃が中国民衆を襲っています。日中労働者交流協会・宮城は中国大震災への義援金を呼びかけています。
日中労交・宮城はこの間、08年の事業の一つとして日・中両国労働者の交流を企画し、準備を進めてきました。6月12日には歓迎レセプションを開催する運びとなりましたが、それまでに第一次の義援金集約を行うよう訴えています。なお、この義援金は宮城全労協でも取り扱っています。
●集会案内(1)
<新自由主義に対抗する労働者・民衆の闘いを!
いのちとくらし「公共サービス」を考える!G8に反対する宮城集会>
6月3日午後6時30分
仙台戦災復興記念館(主催:集会実行委員会)
<レポート>
◎「地域から公立病院が無くなる!公立病院の民間委託(PFI)」
◎「崩れ行く公共サービス(民営化の果てに)」
■集会案内より抜粋
7月、北海道洞爺湖で2008年G8サミットが開かれます。世界人口のわずか14%、8つの国(アメリカ、イギリス、イタリア、カナダ、ドイツ、日本、フランス、ロシア)の首脳が世界のあらゆる問題を論議し決定する。その内容は決して国際的な同意を得たものではなく、一握りの利益のためだけであることは、過去の合意内容とそれによって生み出された世界の現実が如実に示しています。
新自由主義を基調とするG8政策は「自由貿易」「市場自由化」を推し進めてきました。こうした政策は世界の人々に果たして恩恵を与えてきただろうか?現実は、先進国でも社会的格差が拡大し貧困化が広がっています。途上国の人々の「希望」を奪う資源の収奪がG8の開発戦略のなかで行われています。
私達の周りを見渡しても、規制緩和攻撃の中で社会生活や生きるために必要な「公的」サービスを受けられない地域社会が広がっています。同時に、労働の柔軟化政策の中で、非正規雇用の拡大と大量の失業者が生み出されています。
「輸入農産物の自由化」「民営化」「規制緩和」「労働の柔軟化」「警察国家化」というG8の5本柱は、何よりも先進国の多国籍企業が国境を越えて利益を最大化できる枠組みを決めることにほかなりません。
私達は、このようなG8のサミットが主導する世界とは異なる「もう一つの世界」は可能だと訴えます。
「公共サービス」のあるべき姿をともに考え、その実現に取り組むきっかけを作る場にしたいと集会を企画しました。規制緩和のなかで奪われてきている公共サービスの現状を、公立病院の民間委託問題を取り上げて考えます。また民営化政策の果てに地域社会が崩れていく問題を郵政民営化や北海道夕張市の実態などを通して考えます。
●集会案内(2)
(注)青森でエネルギー大臣会合が開かれます。現地で対抗シンポジウム等が連続して開催されますので、案内チラシから抜粋して紹介します。
<6・7止めよう再処理全国集会/全国交流集会
エネルギーサミット対抗シンポジウムに参加を!>
(主催:止めよう再処理!全国実行委員会/同・青森実行委員会)
(連絡先:原水爆禁止日本国民会議)
■集会案内より抜粋
エネルギーサミットで青森市に世界の注目が集まる中で、放射能を大量に放出し、核のゴミを増やし続ける六ヶ所再処理工場。プルトニウムの利用路線は破綻に瀕し、再処理をする意義などないのは明らかです。さらに、プルトニウム生産は、周辺諸国に日本が核武装するのではとの疑念を招き、緊張状態をもたらします。その危険性と地球環境を破壊するしかない原発・核燃の現状を世界に訴えなければなりません。
そのためにも、この日に全国の仲間が結集し、「止めよう再処理!」の声を世界に訴え、なんとしても六ヶ所再処理工場を止めましょう。
@止めよう再処理!全国集会
6月7日:14時〜16時(青い海公園)
A止めよう再処理!全国交流集会
6月7日:16時〜18時(労働福祉会館)
Bエネルギーサミット対抗シンポジウム(仮称)
6月8日:10時〜13時(県民福祉プラザ)
C反核市民団体による止めよう再処理!市民集会(仮称)
6月8日:13時〜16時(県民福祉プラザ)
●「名ばかり店長」に尊厳を!東京で集会
−「洋服の青山」でも闘いが!−
(注)5月19日、東京で「名ばかり店長」の闘いを持ち寄った集会が開催されました(『なくそう!長時間労働・「名ばかり店長」に尊厳を!5・19集会』)。
集会に参加した電通労組の仲間から寄せられた報告を紹介します。この集会は「レイバーネット」のサイトで動画付きで紹介されていますので参照してください。
■「洋服の青山」でも仲間が立ち上がりました。「名ばかり管理職」によって時間外手当が支払われなかったとして4月、福島地裁に未払い残業代などの支払いを求めて提訴しました。提訴に踏み切った店長は、朝は8時30分前後に出勤し20時30分位に退社する日々で、遅い時には退社時間が22時になるときもあった、毎月60時間から120時間の時間外労働など、「管理職」という名のもとに過剰な労働を強いられてきました。青山では初めての不払い賃金をめぐる訴訟になります。
■「名ばかり店長」の問題はこの間の各地の闘いによって大きな社会的問題となり、不当な扱いを続けてきた経営側をゆさぶっています。こうしたなか、係争中の日本マクドナルドは20日、約2千人の店長に残業代を支給する新制度を導入すると発表しました。新しい報酬制度では、「職務給」を廃止し、「基本給(従来と同額)」に加えて「成果給と時間外手当(残業代)」を支払うことになります。マクドナルド側は「総人件費に増減はない」と説明しています。
残業代の支払いを求める裁判闘争で代理人になっている棗(なつめ)弁護士は、「職務給を残業代に付け替える方法では賃金低下を招きかねず、労働条件の不利益な変更に当たる可能性がある」、残業時間の抑制については「アルバイトや正社員の配置を厚くするとか、営業時間を短くするなどの具体的な方策がなく、効果は期待できない」と述べています(毎日新聞5月21日)。
そのような問題点をふくんだマクドナルドの新制度導入ですが、経営側は「名ばかり店長」問題に背を向けて違法・不当扱いを続けていくことはできないという状況に追い込まれています。
■またトヨタ自動車は21日、時間外の「カイゼン活動」に残業代を全額支給することを決めたと大々的に報道されました。「カイゼン」は世界のトヨタの労務・生産管理を象徴するものです。時間外のいわば自発的な取り組みとされてきた「カイゼン活動」ですが、トヨタ自動車はこれが「事実上の強制」であるという批判を認めたことになります。
●集会報告
「名ばかり店長」に尊厳を!東京集会に参加して
(電通労組 日野正美)
5月19日、『なくそう長時間労働!「名ばかり店長」に尊厳を!』と銘打った集会が開かれました。東京管理職ユニオン、首都圏青年ユニオン、全国一般東京東部労組をはじめとした実行委員会による主催です。
主催者の開会挨拶のなかで、勝利判決(1月28日、東京地裁)を勝ち取った「マクドナルド判決」について説明がありました。
「当日の夕刊はトップ記事で報道したが、これは特別な判決ではない。1947年に施行された労働基準法(第41、42条)を基にした当然の判決であって、これまで放置しておいたことが問題だ」。
「判決は、経営と一体の権限、出退勤の自由、地位にふさわしい賃金とする管理監督者ではない、と言い切った。この勝利判決をもって、労働時間の規制、中間搾取の排除新自由主義規制緩和に反撃し、普通に働き、普通に生きさせろと主張する闘いを展開していこう」。
■立ち上がった店長、元店長たちが訴える
続いて「名ばかり店長」を糾弾して立ち上がったマクドナルド、コナカ、すき屋、ショップ99、セブンイレブンの店長、元店長たちが登壇しました。一つ一つの発言が苛酷な過労死労働と企業の使い捨て労務支配・管理の実態をあばき、闘いと連帯を呼びかけるものでした。
○長時間労働は店長の能力の問題だと上長に言われ、嫌なら辞めろというパワハラを受けた。管理職ユニオンに参加し、個人の権利を主張した。声をあげ、呼びかけることが必要だ。過労死ゼロをめざし、会社を辞めずに闘おう。
○この会社が好きだから入社した。こうなったが、自分のやっていることは正しいと思う。同業者は管理監督者ではないと認めている。声をあげることだ。他の店長の分まで代弁するために提訴する。人間らしく生きるために闘っていく。
○一時間の売り上げが5千円にならない店(外食チェーン)は一人しか配置してはいけないことになっている。店長と二人の店でこの基準を達成しないと、店長はただ働きとなる。労働時間は月に350時間から400時間。本社は、「世界から飢えと貧困をなくす」というスローガンを店に掲げているが、従業員の飢えと貧困をなくせと言いたい。まともに働き、まともに生きたいだけだ。ユニオンに入って、泣き寝入りしないで働こう。アルバイトに「業務委託」などという会社に厳しい司法処分を。
○正規労働者として働きたいと思い、「店長職募集」で入社した。入社4か月で、全員パートの店に店長として配転させられた。数か月するとまた別の店にと、一年間で6回配転させられた。こんな具合なので、毎月店長が辞め、毎月募集している。店を守る責任感で長時間労働をやってしまう。24時間営業だから休日も、深夜でも、何かあると呼び出される。月300時間を超える労働で、眠られない日が続く。本社は店長にマネージメントがないからという。青年ユニオンに加盟し、団体交渉をしてきた。マック判決について問いただすと、「マックはマック、関係ない」とやりたい放題を続けている。提訴して闘っている。
○4年前に組合を結成した。同僚が過労で倒れ死んでしまったのがきっかけだった。36協定や団体交渉のおかげで、就業規則を提示させたり、年休もとれるようになった。企業の利益のために労働者が犠牲になっていいのかと思う。異常な生活を正しいものにしていく必要がある。みんなで声をあげ、人間らしい生き方ができる社会へと変えていこう。苦しんでいる人たちのためにもがんばる。
■棗弁護士が講演
集会前に行われた厚生労働省への要請行動について報告があり、続いて日本労働弁護団事務局次長の棗(なつめ)弁護士が講演を行いました。以下は講演内容のメモです。
(1)マクドナルド判決について
・従来の司法判断を踏襲したもの。
・労基法の基本原則を確認(週40時間、1日8時間、休憩、休日)。それを超えたら割増賃金を。
・ワーク・ライフ・バランス(プライベートな時間)を勝手に奪ってはいけないという判断。
・管理監督者は経営者と一体的立場で、権限が一般より高い。出退勤が自由。賃金が一般の労働者より優遇されている、として、、
・判決は、@職務権限について「企業全体の事業経理に関与していること」、A自由裁量制や、B優遇措置が一般の労働者と比較して差があること、が基準であると会社側主張を一掃。
・個人の無能力論(部下を育成できないから長時間労働になる)は切り捨てる。
(2)「名ばかり管理者110番」の労働相談
・1日120件を超える相談があった。
・若い正社員の相談が多かった。
・あらゆる業種にわたった相談があった。
(3)長時間労働をなくすためにどうするのか
・もっといい制度を作れという「立法化闘争」を提起したい。
・WE(ホワイト・カラー・エグゼンプション)は阻止闘争だった。反対だけでは問題は解決しない。
・「名ばかり管理職」問題で厚生労働省は「通達」を出した。通達だけではなく、法律に明記して立法化せよ。
・使用者は、長時間労働を防止する義務がある。過労死防止法を作れ。
・絶対的基準時間を守らせる法律の立法化を。週40時間しか労働させない法律。
・労働時間を管理する義務を、使用者が把握することを義務付ける法律の立法化。
■最後に青年ユニオンの川添さんが、「集会参加者は200名を超えた。怒りと悲しみがここに集まった。このような労働実態がいたる所にある。そういう光景こそがおかしい。現状を変えるために運動を進めていこう」と集会を結びました。非常に生き生きとした、熱気と緊張感に満ちた集会でした。
●介護・福祉・教育をテーマにメーデー集会(宮城全労協)
宮城全労協の08メーデー集会は5月1日、<「介護・福祉・教育」=崩壊する現場から訴える>をテーマに開催された。
政府・与党による「構造改革」「規制緩和」によって、公共部門での民営化や市場化が進んだ。公共性が市場性に置き換えられ、介護であれ医療であれ「金で買う時代」だという論議が経済財政試問会議や規制改革会議で堂々となされ、政策化されていった。
このような政策は労働条件を悪化させると同時に、「利用者(地域の労働者)」と「現場労働者(職員)」の関係を劇的に変え、両者の分断や対立を作り出していった。教育現場でのいわゆる「モンスター・ペアレント」現象は、多くの職場で共通の問題となっている。労働現場はいわば二重の危機にさらされており、そういう状況のなかで現場や地域でどのような労働運動をめざしていくのか。そのような問題意識からテーマが設定された。
集会では宮城合同労組の支部などからの報告を受け、フリー討論も行われた。介護職場をはじめ、それぞれの発言が重い内容をはらんでおり、また共通する問題であっても現れ方が異なっており、課題の大きさを再認識させられる論議となった。
労働者生活が疲弊し、社会は傷み、「将来」どころか「現在」が危機に直面している。年金問題、介護・医療問題、労働市場をめぐる不正・犯罪の横行など、問題は噴出している。「介護や医療はどうなるのか、貧乏人は死ねばいいというのか」「このままでは結婚はできない、子どもは持てない」「年金なんか払えないし、払っても将来どうなるかわからない」。将来不安が組合の日常的な話題になっている。
小泉政権が終わり、参議院選挙で安倍自民党が大敗し、福田政府がつなぎ役で出てきたのも、そういう声が広がってきたからだ。「構造改革」にかわる経済・社会政策、そして、それを実現する運動と政治が必要だ。論議を発展させ、労働者の連帯を模索していこうと集約し、課題を確認してメーデー集会を終えた。
■以上(宮城全労協ニュース第105号/2008年5月27日)
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