宮城全労協ニュース/第129号(電子版)/2009年7月8日

「洋服の青山」裁判、勝利和解!



<速報>
1年半にわたる「洋服の青山・名ばかり店長」の闘いは、本日7月8日、勝利和解をかちとりました。ここに速報として、原告と組合からの「お礼」「報告」を掲載します。なお、宮城合同労組はあらためて、一連の争議報告・連帯の集会を開催する予定です。

(写真は6月22日、東京総行動。パナソニック電工前でマイクを握る小泉さん)


<原告・組合員からのお礼>

 拝啓

 暑さ厳しき折から皆様方におかれましては、お変わりなくお過ごしのことと存じます。
 さて、1年3ヶ月にわたる「洋服の青山」未払い賃金の裁判におきまして、お忙しいところ時間を割いて御支援いただき、誠にありがとうございました。裁判中は全国一般はじめ組合員の皆様の心温かいサポートをいただき心より感謝申し上げます。

 2008年1月末に宮城合同労組星野委員長に未払い賃金について相談し、「闘う気持ちがあるなら全面的に支援します」との心強い言葉をいただき、会社と闘う勇気をもらい、私の闘いが始まりました。訴状の準備・弁護士の先生との打ち合わせなど、すべてが初めてで貴重な経験ができ、私自身も成長出来たと感じています。そして裁判を終えようとしている今思うことは、泣き寝入りせず闘って本当によかったと心から思っています。

 100年に一度の不況といわれる中、不当解雇問題など、働きたいのに働けない方々の問題に比べると未払い賃金問題は深刻さが低いかもしれませんが、労働者の権利を守るという視点において同じ問題であると思いますので、この和解が同じ問題で闘っている仲間の後押しになればよいと思います。

 末筆ながら、皆様のご健康とご活躍をお祈りして、お礼の言葉とさせていただきます。
 敬具
 
 平成21年7月8日

 宮城合同労働組合 組合員 小泉和由



<「洋服の青山、名ばかり店長裁判」勝利和解の御礼>

2009年7月8日

全国一般全国協議会 宮城合同労働組合
同 ふくしま連帯ユニオン

 2008年4月、当時「洋服の青山福島原町店」店長であった小泉和由組合員(現在、宮城県大河原店)が起こした青山商事株式会社に対する未払い賃金請求訴訟の勝利和解を、本日福島地方裁判所でかちとることができました。

 これまでご支援をいただいた地域の仲間たち、声援を送っていただいた全国の仲間たちに心より感謝申し上げます。

 小泉さんは同年2月、マクドナルド高野店長の「名ばかり管理職」裁判が東京地方裁判所で勝訴したテレビ報道をみて、自分たち青山の店長も全く同じ状況だと実感し、ひと月休み無し勤務など過重労働を打開し人権を回復するため、宮城合同労組に加入しました。そして、ふくしま連帯ユニオンの支援を得て同年3月に2回、会社側と団体交渉を行ないました。

 団体交渉の結果、会社側は「早期に店長の労働基準法の管理監督者扱いを廃止し、過去2年分の時間外・休日労働手当を支払う」と回答しました。ところが会社側のバックペイ計算は、既払いの役職手当の大半を時間外・休日労働手当とみなす等、組合側が労基法に基づいて計算したバックペイ計算を大幅に下回るものでした。そこで隔たりを埋めて妥結を図るため、労使の間で会社側計算と組合側計算の差額を解決金として支払うことを確認しました。

 しかし後日、会社側が一方的に解決金の支払いを反故にしたため、こんな不誠実な態度では「管理監督者扱いの廃止」も実行されない恐れがあると判断し、「労基法41条2号の管理監督者に該当しないので労基法計算で未払い賃金を支払え、付加金も支払え」として、同年4月4日提訴に至りました。

 この提訴により会社側は、5日後の4月9日、報道機関に「早期に店長・課長の労働基準法の管理監督者扱いを廃止し、退職者も含めて過去2年分の時間外・休日労働手当を支払う」と表明し、同年6月に実行しました。しかしバックペイは、やはり会社側の特殊な計算によるものでした。小泉さんへ支払われたのは150万です。

 小泉さんと私たちは、団体交渉及び提訴を通して「洋服の青山」店長の過重労働を是正させることができました。訴訟原告である小泉組合員に限られてしまいますが、先の150万の外に、被告が450万の支払いを認める和解を成立させることができました。これは請求1項「労基法に基づく支払い」に加え、請求2項「付加金支払い」の一部認容に相当する金額で実質勝訴です。また、守秘義務は課せられていません。

 厚生労働省は、是正指導を行うと言う一方、労基法41条2号の適用範囲を拡大する通達を出しました。労基法の管理監督者として扱われ、無給で過労死寸前の労働を強いられている労働者が全国で何十万人もいます。私たちは、この闘いの勝利が、全体状況を打開する一つの力になるものと確信します。

 御支援、ありがとうございました。


■以上/宮城全労協ニュース第129号/2009年7月8日