宮城全労協ニュース/第131号(電子版)/2009年7月23日
<本号の記事>
○宮城合同、争議勝利・連帯集会
○東京総行動の報告/6月22日

◎争議の勝利を祝い、連帯・交流を深める!
宮城合同労組、
裁判闘争勝利報告・争議支援集会(7月21日)


宮城合同労組はちょうど1年前、同じ趣旨の集会を開いている(第107号参照)。以降、継続して闘ってきた争議のなかで4つの勝利をかちとり、みなで祝った。

また、あらたな仲間たちを含めて係争中の4つの闘いが紹介され、交流を深めた。パナソニック電工「職種偽装訴訟」原告の佐藤昌子さん、わかば第一交通(ニュース126号参照)と浅羽製作所を相手に闘う組合員、および遠隔地配転・人員整理と闘う内外エレクトロニクス組合員たちが状況を訴えた。

佐藤昌子さんからは、「パナソニック全国総行動・09夏」(7月26日〜31日)が呼びかけられた。宮城県内でも連帯行動が取り組まれる(注)。
弁護団からは、「これだけの裁判や争議を抱えているという事実は、企業や経営者の姿勢がいかにひどいか、そして宮城合同労組が『闘う組合』として奮闘していることを示すものだ」、「裁判に関わっていて共通して感じるのは、賃金がきちんと支払われていないということだ。長時間労働や劣悪な労働条件があり、加えて直接的な労使関係を通じない様々な形での搾取が横行している。その不当性、違法性を訴えて勝利をかちとってきた」、「それらの問題はそもそも、労使の内部的な自治として解決されることが望ましい。そのためにも労働組合の力が必要となっている。組合の闘いに大いに期待している。今後とも一緒に進んでいこう」と激励の言葉をいただいた。     (*)写真は組合からの花束贈呈。

宮城全労協の各組合も参加し、代表して大内議長が連帯の挨拶。「一つ一つの闘いが影響しながら地域や全国と結びついてきた。争議の当事者の奮闘のみならず、それを支えてきた宮城合同労組全体の成果だ。闘う手段、武器、組織と運動があることを、全労協としても広げていきたい」。

勝利をかちとったそれぞれの闘い、そして新しく闘いを開始した仲間たちからの発言が続いた。勝利した仲間たちへの花束贈呈に際しては、「洋服の青山・名ばかり管理職」訴訟の勝利和解を報じた新聞記事(※)が職場で読まれ、みなで喜びあったとのエピソードも紹介された。


(※)朝日新聞・福島県内版7月9日。訴訟の経緯や和解内容の説明とともに、原告へのインタビューが掲載されている。

<なぜ、会社を提訴する決断をしたのですか。>
「会社に拘束されている時間や出勤日数などを考えた時、それに見合った給料なのかと。(同じ趣旨で)日本マクドナルドの店長が会社側を訴えた裁判で、昨年1月に名ばかり管理職だとして店長側が勝利したことを知り、自分も一緒じゃないかと思い、労働組合に連絡しました」・・・

<今回の訴訟の意義をどう考えますか>
「労働者の権利と義務を知らなさすぎたことを痛感しました。法令や規則を知って働くことで、よりやりがいを持って働きやすい社会になる。今回の和解が、自分と同じ境遇に置かれている方への後押しになればと思います」。

「洋服の青山・名ばかり管理職」争議についてはニュース129号を参照していただきたい。同じく勝利した争議は以下のとおり。

■西部交通(タクシー会社)
09年6月、未払い賃金請求額を上回る金額で和解。
タクシー運行管理者として採用され、営業所に缶詰状態で働かされた。会社は営業譲渡され、原告を含めた社員全員は解雇予告手当も支払われず解雇された。残業代のほか、劣悪な環境で勤務させられたことに対する制裁として、付加金と損害賠償の請求も行った。

■京電工(電気工事業)
09年4月、仙台地裁で勝訴、会社側控訴せず和解。
会社車両事故を口実に自己都合退職を迫られ争いとなった。退職強要に対する慰謝料と未払い賃金および付加金を裁判で請求。

■(おみやげ販売会社)
09年6月、和解。
長時間の外商活動を余儀なくされていたにもかかわらず、残業代は支払われなかった。また、たびたび給与の引き下げをされ自己都合退職に追い込まれた。このため未払い残業代と付加金の請求を行った。



(注)「パナソニック全国総行動・09夏」

大阪、福井、福島、愛知、滋賀、三重などパナソニック争議は全国に広がっている。
以下、全国総行動を呼びかけるチラシより抜粋。


<こらっ、パナソニック!
違法ばっかりしてないで、私たちを職場に戻せ>

パナソニックは全ての争議を早期に解決しろ!

 日本全国のみなさんこんにちは。私たちは、パナソニック各社から違法な解雇を受け、または職場から追い出され、職場復帰を求めて裁判に訴え、争議を闘っている原告です。この7月26日から31日にかけ日本全国で、支援の訴えと、パナソニック争議の早期解決を求める総行動に取り組んでいます。

 パナソニックは「構造改革」と称し、27事業所の廃止と1万5千人もの労働者の解雇を実行に移しだしました。正規・非正規を問わず、首切りが強行されつつあります。株主総会ですら、「多額のリストラ費用を出した経営責任をどう考えるのか」と株主から問いただされる始末です。「企業は社会の公器」と公言するパナソニックは、この大量解雇をやめ、日本各地での労働争議を早期に解決させてください。

 泣き寝入りはごめんだと思われる方は、ぜひ私たちにご連絡ください。共に闘いましょう。

 働く者を使い捨てる企業は間違っている。一日も早くパナソニックの職場に戻れるよう、皆様のご理解、ご支援をよろしくお願い致します。

●7月31日 12時〜
霞ヶ関デモ、厚生労働省や最高裁判所への申し入れ・要請行動



6・22東京総行動が闘われる

(注)
以下は6月22日、東京総行動に参加した電通労組の仲間からの報告です(写真も)。なお、総行動は早朝のみずほ銀行本店から始まり、昼の国土交通省、夕方のトヨタ本社まで同時並行的に15か所で行われました。


<前夜はパナソニック交流会>

 争議団・争議組合が主体となり、共同の闘いとして共に支援連帯し、争議解決を目指す東京総行動が6月22日、雨交じりの天候のなか、力強く取り組まれた。

 パナソニック電工が18年にわたって偽装請負・違法派遣のもとで働かせ、松下プラズマディスプレイ偽装請負訴訟の高裁判決で違法行為が認定されるや、驚くべき「選択」によって「雇い止め解雇」された佐藤昌子さん。企業が言う「法令遵守」は労働者を犠牲にすることだった。前日、佐藤さんが所属する「全国一般宮城合同労組」「全国一般ふくしま連帯ユニオン」「佐藤さんを支援する会」の上京団と全労協の中岡事務局長、全国一般全国協の遠藤書記長、全国一般東京なんぶを始め首都圏の労働者たちが参加して、翌日のパナソニック電工本社に向けた闘いの交流を行なった。

 東京・大阪・仙台など各地区でパナソニック裁判の報告を行なってきた中で、支援する仲間たちの声に励まされ「労働者の権利を奪い返したい、当たり前に生きたい」という「その一心で闘いに踏み出した」と、佐藤さんは、この間の裁判の経過を含め決意をのべた。


<パナソニック、電工本社前行動、怒りの包囲
私は許さない!必ず風穴を開けます!>


 大阪高裁判決で解雇無効、従業員の地位確認という勝利判決を勝ち取った吉岡力さん。その判決を守れ!現職に直ちに戻せ!との要求行動がパナソニック本社前で行われた。

 会社は入り口を閉め、ガードマンを配置し、要請書の受け取りを拒否。門前での抗議集会ではパナソニック若狭偽装請負事件裁判を闘う河本猛さん、パナソニック電工職種偽装事件裁判の佐藤さんと吉岡さんから、パナソニックの中で行われてきた違法行為の実態が訴えられ、三人の原告が共に支え合い闘い抜くという、力強い決意がのべられた。

 次はパナソニック電工本社だ!行動団を迎えたのは、全ての入り口に配置されたガードマンと、「シュプレヒコール、ゼッケンの着用、ビラの配布、旗竿の持ち込みお断り」の案内板。何という会社だ!!違法行為を繰り返し、法の裁きをも無視し、労働者の首をきり平然としているパナソニックの体質がもろに現れている。韓国の非正規労働組合の仲間、23年目に入った国鉄闘争の勝利に向け闘う北九州闘争団、管理者ユニオン、全労協など多数の仲間からパナソニック糾弾と原告に対する熱い連帯の声!

 佐藤さんは、パナソニック電工本社に向かい怒りを込めて弾劾の声を上げた。18年間ひたすら会社のために働き続け、まるで使い捨ての物の用に雇い止め解雇された心底からの怒りと悔しさ。「私は何度でもこの場にくる。必ず風穴を開けます」とその決意を会社にぶつけた。抗議のシュプレヒコールがビル街にこだました。

 パナソニックを巡る派遣法違反労働局申告事件は全国5カ所。3名の裁判はパナソニック闘争の中心的な闘いだ。


<ニチアスは団交に応じろ!
アスベスト被害と闘う全造船ニチアス分会の闘い>

 アスベスト被害を受けた退職者、下請け労働者の遺族で結成された全造船ニチアス退職者分会。

 何ら責任をとらず補償も行わないばかりか、団体交渉すら拒否し続けている企業。昨年7月の奈良県労働委員会の「交渉命令」にも全く応じようとしていない。アスベストの危険性は既に社会的に明らかであり、危険な労働のもと被害を受けた労働者・遺族との交渉拒否は絶対に許せない。しかもアスベストの危険性が明らかになってからも韓国に進出し被害を拡大させたこと(韓国で係争中)など、企業の社会的責任などこの会社には全くない。支援団体の旗がはためくなか抗議の声が拡がった。


<国鉄闘争勝利を!国交省前に数百名>
<NTTは争議解決を図れ!>


 早朝から各所で闘われた総行動は12時過ぎ、国交省前に全体が結集した。全統一の旗、神奈川シティーユニオンの旗など色とりどりの旗がなびく。国鉄分割民営化攻撃から23年の歳月がたち「当事者の納得のいく、一人も路頭に迷わぬ解決を求める」争議団の決意は、国家的不当労働行為と真っ向から対決してきた国鉄闘争の正念場を端的に表している。闘争団、支援の仲間の心は一つ「国鉄闘争に勝利するぞ!」の声が響いた!
 
 地下鉄に乗って大手町のNTT持株会社に到着した争議団と支援の仲間は集会に入る。挨拶に立った電通労組の日野書記長は、世界的経済危機の中にあっても「1兆1千億を上回る日本一の営業利益を上げている」とし、NTTが進めてきた「構造改革リストラ攻撃」の本質を余すところ無く明らかにしつつ、最高裁段階での反リストラ裁判の勝利に向かうことを表明した。

 解雇撤回闘争を闘う木下さんと、NTTの不当労働行為で勝利命令を勝ち取った石原さん、パナソニック電工の雇い止め解雇と闘う佐藤さんの挨拶を受け、代表団がNTT持株会社に申し入れ行動を行なったが、「卑怯」にも(資本に取って当たり前なのか?)担当不在として拒否。怒りのコールを叩きつけNTT持ち株会社闘争を終了した。

 総行動は、一人一人の闘いを横につなげ闘争の炎を大きくかざしながら全一日闘われた。闘い無くして勝利なし!より多くの力を結集し資本の悪辣な攻撃を跳ね返そうと感じた総行動だった。(電通労組組合員・仙台)


■以上/宮城全労協ニュース第131号/2009年7月23日