宮城全労協ニュース/第146号(電子版)/2010年1月20日

正社員でパナソニック電工に職場復帰
−佐藤昌子さんを祝う宮城のつどい

報告/宮城合同労組



 1月19日、みやぎ婦人会館に宮城全労協などから支援者50名が集まり、パナソニック電工の職場に正社員として復帰した佐藤昌子さんの祝勝会が行なわれた。
 
 宮城全労協大内議長が集会呼びかけ人を代表して開会の挨拶を行い、続いて勝利和解に導いてくださった鈴木弁護士より御挨拶をいただいた。

 鈴木弁護士は、「佐藤さんを採用し、派遣会社に移籍させたのが松下電工であったという特殊な事情があり、佐藤さんにとって極めて有利な材料があった。佐藤さんが、これら事実を裏付ける元同僚たちの陳述書をたくさん集めた。また裁判所が佐藤さんの過去の仕事の成績や人柄の良さを認めて、被告側に対し正社員での職場復帰を強力に示唆したと思われる。派遣切り裁判で職場復帰した例がないので、本件和解はとても貴重な成果であった。全国の同様の裁判に波及してほしい」と述べられた。

 次に、仙台地裁での第一交通裁判とスリーエス裁判を担当していただいている馬場弁護士から御挨拶をいただいた。馬場弁護士は、「パナソニック電工の裁判が和解交渉に入っていることは組合から聞いていた。しかし、和解が成立し正社員になったと知って正直驚いた。この勝利和解に力をもらって、私が担当する裁判も勝利させて行きたい」と抱負を述べられた。

 闘争経過報告は佐藤さんが加入する宮城合同労組の星野委員長が行い、「比較的早期に争議を勝利解決できたのは、佐藤さんと共に全国の仲間が大勢で抗議行動を展開してくれたこと、佐藤さんがマスコミにも積極的に訴えたことによるものだ。裁判と抗議闘争と社会への訴えが一体となって勝利をもたらした。」と報告した。

 一同が亀谷東北全労協事務局長の音頭で乾杯し、宮城合同労組執行委員で調理師の武田さんがこの日のために特別作ってくれたフランス料理を会食し始めた午後7時半頃、郡山市のパナソニック電工福島住建営業所での勤務を終えた佐藤さんが会場に到着、大きな拍手が巻きおこる。

 佐藤さんは宮城の支援者にたいし丁重に御礼を述べた後、「裁判官が私の生活状況も含め、公正な立場から職場復帰を基本とする和解案を示してくれたと思う。これからも課題はいっぱいある。失業と生活苦、派遣切りに対して今後も皆さんと共に闘っていきたい。職場では、争議の前と同じく普通に働いているので御安心ください。」と語りかけた。

 支援者から佐藤さんに職場復帰記念の花束が贈られ、佐藤さんからは集会参加者に記念品のしおりが贈られた。続いて現地ふくしま連帯ユニオンの委員長でもある「佐藤昌子さんを支援する会」の宗形代表、「共生ユニオンいわて」の山下書記長より御挨拶をいただき、続いて支援者一人ひとりから激励の言葉が寄せられた。
 
 今年3月までに25万人の派遣切りが行なわれるとされている。ところが昨年12月28日に労政審が答申した派遣法改正の内容は、今只中の派遣切りの問題に対して、製造業派遣の原則禁止の施行が最大3年、登録型派遣の原則禁止の施行が最大5年据え置かれるというものだ。そればかりではなく、すべての面で規制強化とは程遠い答申が出された。派遣労働者たちが「派遣はいやだ、失業はいやだ」と、心の底から叫んでいる。派遣法改正案が今国会に提出される今こそ、派遣法と派遣労働廃絶のための広範な闘いを繰りひろげよう。


■宮城全労協ニュース第146号(2010年1月20日)