全国労働組合連絡協議会(全労協)は9月20、21日、第22回定期全国大会を開催しました。
政権交代の1年間、自民党政治にかわる政策転換を求めて全労協は闘ってきました。沖縄闘争、国鉄闘争、労働者派遣法の抜本改正や郵政非正規労働者の正社員化の闘い、労働組合の組織化をはじめ、様々な取り組みを積み重ねてきました。大会は「政治の流れを変え」「政治・雇用・社会保障などの抜本的転換」を実現すべく、次の1年に向かうことを確認しました。
大会の内容や新しい執行体制については、全労協ホームページを参照してください。
ここでは資料として「沖縄反基地闘争」と「労働者派遣法」を中心とした二つの決議を掲載します。
<資料/全労協大会決議>
「沖縄反基地闘争に連帯し反戦平和・政治闘争を闘う決議」
昨年の政権交代は、資本主義の行き過ぎた新自由主義路線からの転換であったが、未だ「チェンジ」を実感できない状態となっている。
鳩山前首相は、沖縄・普天間基地移設問題では「最低でも県外」と主張したが、その本質である日米安保問題を問題に出来ずに、アメリカと防衛官僚・マスコミの激しい抵抗によって結局、「辺野古への移設」という自民党時代の結論に舞い戻る日米共同声明を行った。沖縄の人々の激しい憤りは頂点に達している。
続いて発足した菅政権は外交で、「日米関係を進化させ、東アジア共同体構想、日中、日ロ関係」と日米軍事同盟を最初に挙げ、日米合意を基にし、アメリカに追随して沖縄基地問題を沖縄県民に犠牲を押しつけて乗り切ろうとしている。8月31日には、日米の専門家による「V字案・I字案」なるものが発表されたが、沖縄の反発を益々助長する結果となり、菅政権は、工法などの決定を11月の知事選挙後まで先送りした。9月名護市議選は稲嶺市長を支持する移設反対派が圧勝した。
世界一危険な基地をこれ以上、存続させてはならないし、珊瑚礁・自然を破壊する辺野古新基地建設は絶対に阻止しなければならない。
今年は60年日米安保条約改正から50年を迎えた。いま考えなければならないのは、「基地用地」探しではなく、冷戦時代の思考法である「抑止力」とか、「敵」「同盟」といった発想そのものを疑い、その呪縛から逃れることである。現在では、国際社会に「共通の安全保障」や「人間の安全保障」といった考え方が現れ、冷戦の敵対構造を解体していく大きな力になっている。
私たちは、米軍基地の代替地を「タライ回し」のように探すのではなく、米軍基地を沖縄・本土に存在させて米軍に勝手気ままに使用させている構造に「ストップ」をかけ、全ての基地撤去に向けて闘いを強めていく。
日米安保条約は、冷戦時代の遺物であり、いまこそ、日米地位協定、ガイドライン(日米防衛協力の指針)などを含めて、日米安保体制を根幹から見直していく最大のチャンスである。
全労協は、普天間基地即時撤去、辺野古新基地建設反対を掲げ、日米安保・日米地位協定の見直し、自衛隊の海外派兵を許さず、平和団体、広範な労働組合と連帯し、すべての基地撤去に向けて全力で闘っていく。そして、核兵器を廃絶し「核のない世界」の実現にむけ、反戦平和、政治闘争を職場・地域から取り組んでいく。
以上、決議する。
2010年9月21日
全国労働組合連絡協議会 第22回定期全国大会
「労働者派遣法抜本改正の早期実現と
労働者保護の労働法制確立を求める決議」
08年末、年越し派遣村によって派遣労働者、請負労働者の悲惨な働かされ方と貧しい生活の実態が誰の目にも明らかとなった。とりわけ、雇用責任を負うことなく使い捨てにされる派遣労働の実態は直ちに解決されなければならない社会問題として認識された。労働者派遣法の抜本改正は喫緊の課題とされ、当時野党であった民主・社民・国民新党による抜本的改正案が提起され、共産党も賛同と協力を表明した。
昨年の政権交代は民主を中心として社民・国民新党も参加する連立政権が実現し、三党が合意した派遣法の抜本改正の実現に向けて大きく期待が膨らんだ。
しかし、連立政府から提出された改正案は、登録型派遣の原則禁止、製造業派遣の原則禁止、「見なし雇用」などが盛り込まれたものの、派遣先企業の責任強化、均等待遇などが欠落し、また、抜け道の多い法案となり三野党案から大きく後退したものとなっている。一日も早い、派遣法の抜本改正が求められている。
貧困と格差社会は拡がり、「職と食と住い」を求める労働者は増え続けている。大企業の巨額な利益回復が宣伝され、億単位の役員報酬が報じられる一方、中小企業の経営破綻は続き、労働者の失業率は依然として5%台に高止まりして、雇用の回復は一向に進んでいない状況が明らかになっている。ワーキングプア労働者は公務職場でも拡大し続けている。また職場には過労といじめによる精神疾患の罹患や過労死も後を絶たない。
「国民生活第一」を掲げて実現した民主党を中心とした政権交代の意義が問われている。今こそ、新自由主義・市場原理路線によってズタズタに破壊された労働法制を労働者保護を実現する法制に取り戻すときである。
全労協は労働者派遣法の抜本改正を一刻も早く実現する闘いに全力を上げると共に、「人間らしい労働と生活」を取り戻すために、労働者を保護し、使用者が「人をもの」として使い捨てにすることを規制する労働法制の確立に向け全力で闘い抜く。そして、郵政職場の非正規労働者21万人をはじめ、非正規労働者の正規労働者への転換を実現する闘いに全力を挙げていく。
労働者派遣法の抜本改正を早期に実現していく。団交応諾義務をはじめとする派遣先企業責任の強化、均等待遇の実現を求めていく。
合理的理由のない有期労働契約の規制と差別的取り扱いを禁止する法改正の実現。
長時間労働の禁止と厳格な労働時間管理を求める闘いを強化する。
誰でもどこでも1200円を目指し、最低賃金の大幅な引き上げと、公契約条例(法)制定を求める闘いを強化する。
雇用保険制度などすべての労働者が享受できる保険制度と生活保護などセーフティネットの拡充を求めて闘いを強化する。
以上、決議する。
2010年9月21日
全国労働組合連絡協議会 第22回定期全国大会
■以上/宮城全労協ニュース166号(2010年10月12日)

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