いわきからのメッセ/石巻の活動
<本号の内容は以下の通りです。>
●電通労組青森支部の仲間、石巻・東松島で活動
●いわき自由労組からのメッセージ
●電通労組・高橋事務局長からのメッセージ
3月30日、電通労組青森分会の仲間が駆けつけました。石巻地区に支援物資を届けるとともに、電通労組宮城支部の仲間たちとともに、東松島町での活動を担いました。
石巻の仲間たちは、「自分たちの生活は自力で何とかできる状況になっている」ので、被害の大きい地域への支援を進めようとしています。
東松島地域での支援にあたって、とくに土砂の除去について行政(東松島市災害ボランティアセンター)に問い合わせたところ、「住民からの要望が多くて対応しきれない」「ボランティアの人数が足りない」「ガソリンが少なくて動けない」という実態があり、ボランティア派遣について約束できない、とのこと。
仲間たちは4月1日、食料、灯油、ガソリン、カセットコンロをはじめ物資支援とともに、生活再建の第一歩が踏み出せるよう大量の土砂の除去作業に取り組みました。


*写真は電通労組青森支部Sさん撮影(4月1日)
上/JR仙石線東名駅。駅舎はなく枕木が津波ではがされた。
下/生活再建の第一歩、冠水した家の清掃が進む。
前号に続き、メッセージを紹介します。
●いわき自由労働組合からのメッセージ
原発被災民にいつの間にかなっていました。
私の住んでいるところは、福島第一原発から40キロです。
そのため、いざというときのために、市内の60キロ地点の友人宅に居候しています。
いわきは、一部が20〜30キロ屋内退避圏に入ってから、すべての物流が止まりました。いわきからのガソリンを会津で受け取らない。日立まできた医薬品をいわきの運転手が取りに来い。いわきに行くのはいやだと乗車拒否。
物流現場での様々な出来事が伝えられています。
ガソリン・食料・医薬品があらゆる物が不足しています。
21日からは、全市民への食糧の配給が1日1回(ミネラル1本・パンかおにぎり1個)で始まりました。
配給場所へ行けない人がいれば代理で受け取ろうと、ある自治会で在宅の確認をしたところ、30%の家がすでに県外へ避難して留守
でした。
断水は復旧しつつありますが、断水地区で消防団がミネラルを戸別配布したら、半分が留守でした。
おそらく10万人を超える市民がすでに自主避難をしていると思います。
小名浜港の一部埠頭が使用可能になりました。
自衛隊のチャーターした支援物資を積んだ船が接岸しましたが、会社側は、組合には長崎からの研修船だと嘘をつき、自衛隊員による荷役作業を行おうとしました。
全港湾は猛烈に反発し、組合員一人一人に呼びかけて要員を確保して、自衛隊にかわって荷役作業を行っています。
全港湾は反戦の組合ですが、支援物資の荷役を断るはずがないのに、会社が何を考えているか不明です。
しかし、復興利権の動きもすでに出始めていますおり、アラブ系の港湾荷役会社が、被災した港の労働者を全て雇うから、日本の港湾荷役事業に参入させてくれという申し入れもあるそうです。
この全港湾の組合員たちも、福島第一原発の事故には不安を抱いていて、「自分たちの家族がいつでも逃げられるように配慮しろ」というのが、荷役作業につく組合員の要求でした。
避難にも貧富の差が出ているように思います。
今、いわきにとどまる多くの労働者が、生活の当てがあるならいわきを出たいと考え始めています。彼らは(私も)避難貧者といえます。
最初にいわきから避難したのは、中小企業の経営者とその家族たちです。多くの労働者が、自宅待機命令のまま会社と連絡も取れず困っています。
こういう労働者のために寄り添うのが私たちです。
絆・がんばろう東北・助け合い・・・あとなんだろう?
日本人として「みんな」でこの大災害を乗り切ろうとするキャンペーンがあふれています。
でも被災地でみる現実は、けして「みんな」ではありません。
企業の経営者は先を争って労働者の首を切っています。被災し途方に暮れる労働者に、さらにその生活基盤をも奪う攻撃をしています。
私の関わる組合で発生した2件の解雇攻撃は、「震災用・雇用調整助成金」を活用して雇用と企業経営を続ける方向にまとまりました。これでも相当な賃下げの痛みを伴いますが、失業よりは遙かにましです。
「みんな」や「市民」ではくくれない、むき出しの階級利害の対立がそこにはあります。
こんなときだからこそ、夢を持ちたいとおもいます。震災・原発事故があって、なにやら見果てぬ夢がムクムクしてきています。
むき出しになった階級利害の対立の向こうの労働者革命の未来は、私だけの夢でしょうか。
今回の地震・津波・原発被災に関して、私たちの組合でも支援カンパ口座を開設しました。このカンパは、地震と経営者の傲慢に被災した労働者のために使われます。
東北労働金庫 小名浜支店 普通6328095
名義 いわき自由労働組合
いわき自由労働組合
注/このメッセージは3月28日に受け取ったものです。
4月3日、全国一般全国協議会の平賀委員長を先頭に被災地支援・激励団が郡山といわきに入りました。前日、仙台で共生ユニオンいわての代表を交えて状況把握と意見交換が行われています。
●電通労組全国協・高橋事務局長のメッセージ
<被災地住民は必死で困難と闘っている!>
東日本大地震から10日になります。
死者6500人、2万人に及ぶ行方不明者、40万人を超える避難者。津波が襲った三陸の町、いまなお救援の手が届いていない牡鹿半島を始めとする小さな集落から必死に生きようとする多くの人々の叫びが聞こえます。
「水を!食べ物を!暖を!ガソリンを!灯油を!そして薬を!」。
原発事故による「放射能の恐怖」が人々を襲っています。「安全神話」をふりまき、村人の反対の声を押しつぶし、村人の絆を壊した原発がその本性を現したのです。
都市の利便と浪費の陰で犠牲を強いられ、今、何万人という人々が逃げ惑うこの現実を、全ての人々が脳裏に焼き付けて欲しい。
これはまぎれもなく「強欲資本主義」がつくった「人災」です。土と向き合い、海と向き合い、山と向き合って生きてきた東北の人々。このような人々が受けた災禍を「天罰」と語った石原を、被災地住民は絶対に許さない。必ずや東京の人々が仇を打ってくれることを心から願っています。
全国の読者のみなさん!故郷を追われ避難していく福島の人々を温かく迎え支えてください。
私たちは、労働情報読者のみなさんを始め全国の闘う仲間から、多くの励ましを受け、本当に勇気づけられています。このような逆境の中、被災地では支え合い頑張っています!
私たちは、友情と連帯の輪の中で、必ずや再生するという強い意志と希望を持って困難を乗り切ります。より一層の支援をお願いします。
電通労組全国協議会・事務局長
高橋 喜一
注/「労働情報」誌の読者にあてたメッセージです(3月20日付)。
■以上/宮城全労協ニュース186号(2011年4月3日)

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