宮城全労協ニュース/第244号(電子版)/2013年6月21日

各県知事への申し入れ/東北全労協



 東北全労協は2013春闘の一環として、東北6県知事と各労働局長への申し入れを行っています。本号では6県知事への申し入れと、同時に行っている「オスプレイ飛行訓練」の中止を求める要請を掲載します。



●東北各県知事への申し入れ

2013年6月/東北全労協

 
 2011年3月11日、東日本大震災は多くの人命を奪い、社会基盤である「衣、食、職、住」を破壊しました。

 地震、津波、原発事故直後から貴職をはじめとする地方行政職員の救援・支援と復旧・復興の活動に心から敬意を表します。

 福島原発事故は東日本の大地と海を放射能で汚染し、大震災からの復旧・復興の最大の妨げとなっています。東北の被災地は復旧・復興の困難さ、とくに原発事故被災の厳しさに直面しています。

 放射能汚染に伴う県民の健康管理問題、農畜産物や海産物の放射能検査や土壌検査等は、福島県だけでなく東日本全体の行政問題です。しかし、政府、東電は財政上の問題を理由に福島県だけを孤立化させ、この放射能汚染問題を風化させようとしています。

 津波被害を免れた山形、秋田両県は東北地方という歴史的つながりを背景にして、原発避難者の受け入れや震災瓦礫処理の受け入れ等、大きな役割を果たし、この二年間、東日本大震災の危機に対処してきました。

 地震、津波、原発事故の同時被災という人類史的な大災害に立ち向かう使命が、東北六県にあります。

 上記の視点から私たちは貴職に対し以下の項目について要請するとともに、貴職の行政政策の見解を求めます。


(記)

1.原発事故の被災者、避難民、さらに農林水産業をはじめ「風評被害」に苦しむ県民に寄り添い、国と東京電力に責任ある対応(賠償責任を含めて)を求め、これを実施させるために貴職の強い行政政策を要請するとともに、貴職の見解を求めます。


2.福島県民は、国と東電によって差別、分断されています。この現状を打破するために、地震、津波、原発被災に対する全東北一体となった復旧・復興策を示し、「福島支援」を実現する態勢を構築していただきたい。


3.原発立地県を含めた東北地方の一致した政策として「脱原発」を打ち出し、再生可能エネルギーの開発・立地を進め、日本の新しい道を切り開く先頭に立っていただきたい。


4.日本政府のTPP参加は農畜産業、水産業、林業に大きな打撃を与えます。東北の地域経済社会を衰退させる事態を看過することはできません。貴職がTPP反対の立場をとることを要請します。


5.「復興予算の流用」が大きな問題となってきました。国民は東日本大震災からの復旧・復興のために、長期にわたる所得税や住民税の増税を認めたのであり、貴職をはじめ被災地の県民は、大切に使用させていただくという感謝の念をもって、この血税を受けとめてきたはずです。ところが新政権下においても「流用」が続いています。貴職は怒りの声を上げるとともに、さらに復興に名を借りた消費税増税に反対することを要請します。


6.米軍は沖縄県民の抗議にもかかわらず、「オスプレイ」の低空飛行訓練を全国に拡大しています。東北各県知事は東北地方での飛行訓練に反対し、その中止を日米政府に求めることを要請します。


7.地震、津波、原発事故からの復旧・復興に全力で取り組んでいる労働者の賃金を切り下げるべきではありません。とくに公務員被災者たちは、人命救助、「衣、食、職、住」を失った県民の救援・支援、大震災からの復旧・復興という激務の最先頭で奮闘してきました。公務員労働者の賃金切り下げの撤回を要請します。

(以上)




米軍新型輸送機「オスプレイ」の「本土飛行訓練」反対の要請

2013年6月(春闘東北キャラバン/東北全労協)


 普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備された在日米海兵隊の「オスプレイ」による「本土訓練」は、青森県(2市1町)、秋田県(1市1町)、岩手県(5市5町2村)、秋田県(1市1村)、山形県(5市1町)、宮城県(4市7町)、福島県(4市8町4村、原発事故により避難をよぎなくされた自治体役場事務所を含む)の上空を飛来するとされています。

(たとえば)宮城県の4市7町とは、栗原市、大崎市、加美町、色麻町、大和町、仙台市、川崎町、蔵王町、七ヶ宿町、白石市、丸森町です。

 昨年秋、これらの飛行が問題になったとき、県および当該自治体には情報が皆無といってよい状況でした。

 オスプレイは今後、追加配備される予定であり、訓練密度も増大します。しかも、6月5日は米空軍戦闘機が沖縄県沖に墜落したことに加え、6月14日には昨年9月の日米合意に反する飛行が実施されたと日本政府が認める事態になっています。県は当該自治体の先頭に立ち、飛行訓練に抗議し、中止させるべきです。

 今年1月、沖縄のすべての市町村長、議会議長らにより、日本政府への「建白書」が決議され、「復帰40年目の沖縄で、米軍はいまだ占領地でもあるかのごとく傍若無人に振る舞っている。国民主権国家日本のあり方が問われている」として、オスプレイ配備の撤回ならびに「米軍普天間基地の閉鎖・撤去、県内施設の断念」を求めています。

 福島第一原発事故は、原発や原子力施設の多くを押し付けられてきた「東北」の歴史を改めて問うています。「基地のない平和な島」を求める沖縄の歴史と現状に思いをはせ、この「傍若無人な振る舞い」に「東北」も沖縄と連携して反対するよう、重ねて要請します。


(1)オスプレイの東北訓練飛行に反対し、政府に中止を求めること。

(2)オスプレイ訓練の情報を政府に求め、住民に公開すること。

(3)沖縄「建白書」に賛同し、オスプレイの撤去と「普天間基地の閉鎖・撤去、県内移設の断念」のために尽力すること。 
                   
(以上)


■以上/宮城全労協ニュース244号(2013年6月21日)