宮城全労協ニュース/第303号(電子版)/2016年11月22日

南スーダン派兵を強行!
青森で反対集会



 政府は南スーダン派兵を強行した。11月20日、第一陣130名が青森空港を発った。

 圧倒的な議席差と底堅い「内閣支持率」。これを頼みに「戦争法」成立後の派兵に踏み切った。国会での議論は果たされていない。そもそも政権の側に、議論をする気がない。

 安倍首相は世界二位あるいは三位の経済力に相応する「地位」を追い求めてきた。日米同盟を機軸として軍事行動に「自衛隊」を出動させる。政治・軍事大国へと駆け上る「実績づくりのための南スーダン」だ。

 「PKO5原則」を満たしていないのではないか? 
 「新しい任務」が南スーダン派遣隊に適用された理由はなにか?
 「殺す、殺される」という自衛隊員の「リスク」は? 

 政府・与党からまともな説明はなかった。

 現地では戦闘が拡大しており、「PKO」そのものが危機に直面している。これが国際常識だ。しかし、防衛大臣も外務大臣も「安全」だと繰り返した。安倍首相は「南スーダンは永田町と比べれば、はるかに危険な場所」だと答弁し、議論を茶化した。

 こうして自衛隊内部や隊員の家族からも高まる「異議」や「不安」の声さえ無視して、派兵が強行された。

 その隊員たちが19日、青森駐屯地で「壮行式」に臨んだ。隊員と同数に近い家族たちが、乳幼児を含めて参加したという。繰り返されてきた光景だが、「戦争法」成立後の今回、意味は異なる。

 防衛大臣は訓示の中で、新たな任務は「万一の備えとして必要な任務」であり、「現地の邦人にとっても部隊にとってもリスク低減につながる」と述べた。「万一の備え」と「リスク低減」の関係は語られないのだ。

 大臣は、南スーダンで隊員に何かあれば「自分が責任をとる」と表明した。無事に戻ってきて欲しいと期待している、とも述べていた。つまり大臣は、新しい任務は「殺し、殺される」事態を「合法化」するものだという認識のもとで発言している。嘘だらけだ。


反対・抗議の行動が続いている。


 青森では10月30日、千人を超える人々が各地から集まった。

 電通労組青森支部の組合員は、北海道からかけつけた「自衛隊員の母」の発言が印象深かったという。

「とくに注目されたのは、北海道千歳基地から現在南スーダンに派遣されている息子を持つ母親からのアピールでした。その母は、南スーダンの危険な実情及び「自衛官の命を粗末に扱う安倍総理と稲田防衛大臣には息子の命を預けられない。全ての自衛隊員の命を守りたい」との切実な訴えがあり、会場から大きな連帯の拍手が送られました。」(電通労組機関紙「真紅の旗」388号/11月15日号)

 青森も北海道も、高校卒業生の自衛隊「就職」の比率が高い。家庭の経済的な理由、厳しい就職環境が一貫してある。「経済的徴兵制」あるいは「貧困徴兵制」と無縁ではない。


 以下、東北全労協の集会報告を掲載する(写真は10月30日、青森駅前公園)。







青森で派兵反対の集会
<自衛隊員を南スーダンに送るな!いのちを守れ!>


 10月30日、青森市内で「自衛隊員を南スーダンに送るな!いのちを守れ!」をスローガンに集会がもたれた。東北や首都圏をはじめ各地から1250人が参加した。

 新たな任務を「付与」された初のPKO派兵が迫り、行軍演習を思わせる自衛隊の市内パレードも実施され、青森は緊迫感につつまれてきた。青森市長選(11月27日投開票)が注目されるなかでの集会でもあった。
 
 「戦争法廃止を求める青森県民ネットワーク」から青森県九条の会共同代表でもある神田健策さん、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」共同代表の高田健さんが主催者発言、安倍政権の動きや現地の
状況を報告しながら連帯・結束を訴えた。

 戦争法反対運動と参議院選挙での共闘をベースに「安保関連法案に反対するママの会@青森」などから発言。政党からは民進党、共産党の国会議員、社民党県連代表が挨拶した。

 北海道から駆けつけた「平和子」さん(仮名)が自衛隊員の母として発言、隊員を「将棋の駒」のように扱う安倍政権を批判した。

 参加者は「ラッセラー」のかけ声で寒風を吹き飛ばし、市内を行進した。

 政府は15日「駆け付け警護」を閣議決定、19日には青森駐屯地で壮行会を開催、稲田防衛大臣が訓示、20日に先遣隊が青森空港を発った。

「新任務」反対、戦争法廃止の声を!

(東北全労協/2016年11月20日/全労協新聞12月号掲載)


 
■以上/宮城全労協ニュース303号(2016年11月22日)