安倍改憲阻止の声、高らかに
5・3憲法集会(宮城)
5月3日「憲法記念日」、全国で「安倍改憲」「9条改憲」反対の集会やデモ行進などが実施された。
仙台では「憲法を活かす宮城県民集会」が開催された。宮城憲法会議、憲法をまもる市民委員会、宮城県護憲平和センター、みやぎ9条懇話会(呼びかけ人会議)の4団体が主催、1千人の人々が集まった。記念講演(要旨は下掲)が行われ、集会アピール(*)を採択した後、アピール行進を行った。
(*)「安倍首相は、2月の自民党大会で「いよいよ憲法改正に取り組む時が来た」として、2020年の改正憲法施行に執着しています。」「・・3千万人署名運動など、改憲の危険性を訴える取り組みもあり、憲法審査会での改憲案提示を許してきませんでした。これまで以上に、市民との対話を通して、平和を願う民意をより大きなものにしていきましょう」(「日本国憲法の理念を活かした社会を作り上げていくアピール」より抜粋)
安倍政権はこれまで何度か設定した「国会発議」に失敗、自民党は総裁任期を延長した。それでも足りないとばかり「4選」論まで出ているほどだ。
「スキャンダル」や「政治不正」の数々が、そのたびに首相の「改憲日程」を挫折させてきた。しかも各種世論調査が示してきたように、国民多数は「安倍改憲」に賛成していない。さらに自民党支持者のなかでも「安倍改憲」への支持は圧倒的ではなく、公明党支持者のなかには懸念や批判があると指摘されている。
しかし、そうであっても安倍政権は国政選挙で連勝を重ね、「改憲派3分の2」の議席を確保した。とくに2017年、「共謀罪」「モリカケ」「陸自日報」など政権運営への批判が高まり、内閣支持率は急落した。都議選では自民党が歴史的大敗を喫した。仙台では市長選で「市民・野党共闘」が勝利した。そのような状況の中、安倍首相がしかけた解散・総選挙を前にして起きた「希望の党」による共闘破壊と「民進党の分解」が安倍政権の延命につながった。
その前年、2016年参院選では東北は宮城をはじめ「市民・野党共闘」の5勝1敗だった。7月参院選挙(ダブル選挙の憶測も飛び交うが)で「改憲派3分の2」割れを実現し、安倍退陣に追い込む闘いが問われている。
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宮城県集会・記念講演より
集会冒頭、伊藤真さんが語る「そもそも憲法は何のためにあるのか」と題するDVDが上映された。第一次安倍政権の時代であるが、原点に立ち返って考えようという内容は説得力があった。
石井暁さん(共同通信社編集局編集委員)が、「戦争法後の自衛隊の変質と安倍改憲の真の狙い」と題して記念講演。2012年12月の第二次安倍政権成立以降の動きについて、政治と「軍事」を関連づけて説明した。
安倍首相の政策は一年後、2013年11月、国家安全保障会議(米国にならって日本版NSCと称される)の成立によって公然化した。石井さんは、ここから具体的な話を進めた。
日本は、この時点から一貫して「戦争ができる国へ」の道を歩んできた。そのための「特定秘密保護法」であり「武器輸出3原則撤廃」であった。その極めつけが「安全保障関連法」(2015年9月)だった。
防衛大綱と中期防衛力整備計画(2018年12月)は具体化に踏みんだ。「空母」「中距離巡航ミサイル」「イージス・アショア」「宇宙・サイバー・電磁波」。これらの対象はどこか。
北朝鮮情勢、朝鮮半島情勢が大きく変化する可能性があるなかで、これらは「対中国包囲網」であることが眼目である。それは推進する側の「常識」だ。
このような軍事拡大と改憲案とが一体である、ということの意味についても語られた。
改憲案4項目のうちの3項目(緊急事態、合区、教育)は必要であれば立法を考えればよい。だから、これらは付け足であり、<9条に自衛隊を明記>こそが改憲の焦点である。しかも「必要最低限」という文言を消すなどの作為を行っていて、戦争のための軍隊であることを隠そうとしている。
<首相は自衛隊員の誇りのためという理屈をこねて、自衛隊明記の必要性を強調する。しかし、自分たちが国民から尊敬されていることは、災害救助を通して自衛隊員は分かっている。首相の説明は的外れだ。そうではなくて、自衛隊員が恐れているのは、安倍改憲によって米国の戦争に参加させられることだ>。
最後に、安保関連法案が成立した夜の思い出を語った。若者たちの<前向き>な姿勢に大きな感銘を受けたという。<強行採決されても国会前で抗議活動が続いていた。「シールズ」など多くの人たちが残っていた。若い人たちは絶望的ではなくて、法案が通っても、これからも阻止するために頑張っていこうと訴えていた。>
9条をなんとしても守っていこう!と訴えて講演を終えた。
(U・J記)
■以上/宮城全労協ニュース331号(2019年5月6日)