宮城全労協ニュース/第348号(電子版)/2020年10月3日

女川原発再稼働を止めよう!
仙台で集会とアピール行進



 9月26日仙台市内で「女川原発の再稼働を止めよう!宮城県民大集会」が開かれた。主催は「さようなら原発みやぎ県民大集会」実行委員会。

 国を先頭に再稼働をめぐる動きが強まり、女川町議会や石巻市議会につづき、宮城県議会で重大な局面に入っている。集会は新型コロナウイルス感染症の影響によって延期を余儀なくされてきたが、このような状況のなか、再稼働させてはならないという意思をあらためて県民に示す場となった。会場の仙台市錦町公園には800名が集まり、集会の後、アピール行進を行った。新型コロナ感染への注意を喚起しながらの集会と行進であった。


 集会主催者を代表して篠原弘典さん(女川原発の再稼働を許さない!みやぎアクション世話人)が冒頭挨拶。「東日本大震災からもうすぐ10年になる。福島では避難が続いており、一人一人が生活と暮らしを抱えながら苦しんできた。そのような現実を無視して、いまこの時、女川原発再稼働の動きが強引に進められている。しかし世論は6割、7割が反対だ。再稼働阻止の流れを作り出していこう!」。

 女川町議会(9月7日)と石巻市議会(9月24日)では、住民の反対を振り切って再稼働容認の陳情が採択された。阿部美紀子さん(女川町議会議員)、原伸雄さん(女川原発の避難計画を考える会代表)から議会の状況報告。「ひとたび事故となればどうなるか、明らかだ。逃げ出さなくてもいい故郷であってほしい」と阿部さん。原さんは「新しい安全神話がばらまかれている」と批判しつつ、「希望につながることもあった、議会傍聴席からは抗議の声があがり議会と住民の意識の乖離が示された」。

 脱原発をめざす宮城県議の会の佐々木功悦会長。「もういらない、ゴメンだと思ったはずが、再稼働が進められている。まったく恥ずかしく、こんな国に失望する」。佐々木さんは「私たち20名の県議は市民とともに歩んできた。原発のない社会のために、議会の流れをかえるべく頑張る」と力強く述べた。

 最後に集会決議が伊藤由子さん(加美町議会議員)から読み上げられた。

 主催者である「さようなら原発みやぎ県民大集会実行委員会」は次のように訴えてきた。

◇福島原発事故を忘れない!
◇「被災原発」を再稼働させてはならない!
◇避難計画には実効性がない!
◇村井知事は女川原発再稼働に同意するな!

 これらの訴えは集会決議でさらに詳しく述べられているので、以下、紹介する。各地域で、多くの人たちに訴えを広げよう。



資料/集会決議
女川原発の再稼働を止めよう!9.26宮城県民大集会



 2011年3月の東日本大震災による大津波、福島原発事故発災から9年半が過ぎました。

 2013年12月に東北電力が女川原発2号機再稼働へ向けて原子力規制委員会に審査を申請してから6年、今年の2月26日に規制委員会は「新規制基準に適合している」ことを了承しました。これにより、経済産業大臣から「地元同意」手続きを要請された村井知事は、女川原発2号機再稼働に向けた動きを加速しています。

 宮城県が8月に原発30km圏内7か所で開催した住民説明会の参加者はわずか757人でした。とくに重大事故時の広域避難計画について、渋滞で避難に3〜5日もかかることや悪天候時・災害時の避難方法などの問題点が露呈し、実効性のない机上の避難計画であることが明らかになりました。被災した原発の安全性も含め、国や東北電力から納得のいく説明や回答はなく、住民の心配は少しも解消していません。いったん重大事故が起これば、近隣市町だけでなく、宮城県内どこでも被災地となりえます。また30km圏内住民の避難先にもなる県都仙台市、県北や県南での説明会も開催せず、これで「県民の意見は聴いた」として、再稼働同意に進むことは許されません。

 来年3月で、東日本大震災・福島原発事故発災から満10年になります。この間、東北に住む私たちは、原発の電気をまったく使わずに暮らしてきました。放射能の危険が付きまとい、避難計画と避難訓練が欠かせない発電所が本当に必要なのかを深く考えてきました。福島原発事故の解明・解決も進まない中、いまだに故郷に戻れない人々が4万人以上もいて、甲状腺がんの発病や不安を抱く子どもたちが増えている状況を、私たちが忘れることはありません。

 この4月に地元新聞社が実施した県民世論調査は、「再稼働反対が6割以上」「安全性に不安が7割以上」「住民投票に賛成が8割」という結果でした。昨年には「県民投票で、県民の意見を聴いてほしい」と、11万筆以上の直接請求署名が提出されましたが、県議会はこれを否決しました。しかし、この署名に込めた県民の切なる思いは、県知事、県議の胸に深く届いている筈です。

 9月23日、県内53の市民団体が共同で、「女川原発の再稼働をしないように求める請願書」を、29,139筆(累計157,724)の署名簿と共に、県議会に提出しました。私たちは、県議会が県民の思いを受けとめて徹底審議を尽くすことを求め、脱原発をめざす県議の会と固く連携して、この請願書の採択を求めていきます。

 村井知事は年内にも再稼働に「同意」表明することを狙っています。しかし、東北電力は女川原発2号機の安全対策工事に2022年までかかるとしており、「地元同意」を急ぐ理由はまったくありません。私たちは、県内の市町村長にも働きかけ、知事が県民世論を蔑ろにして拙速な「同意」表明を行なうことを許さない運動をつくっていきます。

 私たちは、県民の民意を形にし、力に変えることによって、女川原発の再稼働を止めるまで、粘り強い県民運動を継続していくことを、ここに決議します。

2020年9月26日 参加者一同


■以上/宮城全労協ニュース348号(2020年10月3日)